2009年11月06日


モーツァルト:レクイエム ニ短調 K.626 第8曲 涙の日 - ラクリモザ

モーツァルト:レクイエム
カラヤン(ヘルベルト・フォン)
ユニバーサル ミュージック クラシック(2006-11-08)
おすすめ度の平均: 4.5
4ホンモノ
5圧巻
5充分すぎる満足感

♪最期を迎えたモーツァルト渾身の一作

罪ある者が裁かれるために 塵から甦るその日こそ涙の日である

レクイエム第8曲「涙の日」のこの言葉を最後に、
病に疲れ果てたモーツァルトは作曲の筆を置きました。
この曲は8小節のスケッチのみがモーツァルト自身によるもので、
完成は弟子のジュスマイアーの手に委ねられました。

最早自分には全曲を書き上げる余力がないと悟った彼は、
断筆の夜にジュスマイアーを枕頭に呼び、
作品の完結の手はずを指示したのです。
モーツァルトがこの世を去ったのはその数時間後のことでした。

レクイエム作曲の依頼があったのは、
歌劇「魔笛」の完成も間近な1791年の7月のことです。
依頼者の名も明かさず、署名のない一通の手紙を差し出す
訪問者の男を不信に思ったモーツァルトでしたが、
貧窮にあえぐ生活状況からこの依頼を承諾したのでした。

モーツァルトはこの謎めいた男を死の世界からの使者ではないかと考えるようになり、
「この曲は自分のために書いている」と涙ながらに周囲に語っていました。
彼のレクイエム作曲に対する執念は並のものではなく、
体を気遣って止めようとする者たちを振り切り、
何かにとりつかれたように筆を進めました。

スポンサードリンク


最期を看取った妻のコンスタンツェは、
モーツァルトは亡くなる瞬間にも口でティンパニーを表し、
その音が頭から離れなかったと手紙の中に記しています。

彼の死後、依頼者は作曲家の作品を買い取っては
自分の作であると偽って演奏することを趣味としていた、
フランツ・フォン・ワルゼックという伯爵であることがわかりました。
謎の男は伯爵の家令だったのです。
伯爵は妻の一周忌にレクイエムを演奏しようと考え、
モーツァルトに作曲を依頼したのでした。




W.A.Mozart:Requiem in D minor, K.626 8. Lacrimosa

http://classical-music.aki.gs/Mozart-Requiem-Lacrimosa.mp3



ブログパーツ
posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー(ラストシンフォニー) at 14:29 | 宗教曲 (Religious songs) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月26日


モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス K.618

モーツァルト:戴冠ミサ
コープマン(トン)
ワーナーミュージック・ジャパン(2002-01-23)
おすすめ度の平均: 5.0
5名演!
5明るいミサ曲
5天来の音楽
5元気いっぱいの戴冠ミサ
4アヴェ・ヴェルム・コルプス

♪どこまでも澄み切った天国の調べ

モーツァルトは1791年の12月にこの世を去っていますが、
そのわずか半年前の6月、あたかも自分の死とその後を
予見するかのような、どこまでも天上的な作品を残しています。
名作「レクイエム」と並ぶ最期の宗教曲
「アヴェ・ヴェルム・コルプス」です。

バーデンで病気療養中の妻、コンスタンツェの世話をした
友人の合唱指揮者、アントン・シュトルへの感謝を込めて
この曲は作曲、献呈されました。

スポンサードリンク


合唱と弦楽にオルガンのみというシンプルな編成で、
長さも46小節しかありませんが、そこに描かれるているのは、
この世のしがらみを越えた清澄で透明な世界です。
悲痛な「レクイエム」と比べると、すべての闘いを終えて
天に帰ったようなやすらぎに満ちています。

半音的で美しい旋律に自然で絶妙な転調と、
モーツァルトの特徴が詰まったような魅力があります。

最晩年の透徹とした心境もうかがえます。








ブログパーツ
posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー(ラストシンフォニー) at 05:09 | 宗教曲 (Religious songs) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月24日


グノー/J.S.バッハ:アヴェ・マリア

アヴェ・マリア
アヴェ・マリア
posted with あまなつ on 2008.10.13
キャスリーン・バトル
ソニーレコード(2000-11-01)
おすすめ度の平均: 5.0
5しかしよく通る声ですねえ
4宗教曲の持つ荘厳さと敬虔さを歌声から
5アヴェ・マリア
5お勧め、素晴らしいです。
5ゴージャス!

♪バッハの原曲にメロディを乗せた代表的「アヴェ・マリア」

シャルル・グノーは1818年にパリで生まれました。
パリ音楽院では作曲家アレヴィに師事し、
1839年にはローマ大賞を獲得。
その後イタリアに行き、教会音楽の父とされる
バレストリーナ作品を研究しました。

グノーの代表作は、ゲーテの小説を題材にしたオペラ「ファウスト」で、
この作品により広くヨーロッパで知られる存在となりました。

スポンサードリンク


後半生には主に宗教音楽を手がけるようになります。
中でも前回お届けしたバッハの「平均律クラヴィーア曲集」
第1巻第1曲のプレリュードにメロディを乗せた「アヴェ・マリア」は、
シューベルトの同名曲などと並び、最も愛されている「アヴェ・マリア」のひとつです。

伴奏部分はそのままバッハなので、ぜひ聞き比べてみてください。





Charles Gounod/J.S.Bach:Ave Maria



ブログパーツ
posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー(ラストシンフォニー) at 01:00 | 宗教曲 (Religious songs) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月01日


カッチーニ:アヴェ・マリア

ave maria
ave maria
posted with あまなつ on 2008.10.13
スラヴァ
ビクターエンタテインメント(1995-11-22)
おすすめ度の平均: 5.0
5カウンターテナーで歌われるアヴェ・マリア集
5当初から聴いて来たスラヴァ。耳を傾けて!
5魂を持って行かれる
5辛い時に是非聞いてください。
5天上への祈り

♪バッハ/グノー、シューベルトと並ぶ至上のアヴェ・マリア

カッチーニはイタリア・ルネッサンス後期から
バロック初期の時代にかけて活躍した作曲家です。
メディチ家の統治下であるフィレンツェの宮廷歌手を務めながら
ハープ奏者、また最初期のオペラ作曲家としても活動しました。

スポンサードリンク


ルネッサンス末期にフィレンツェや北イタリアを中心に広まった
アカデミーやカメラータと呼ばれる知的サロンの中心人物として、
当時としては革新的な歌唱形式だったモノディー様式を
確立するなど、バロック時代の新たな推進者としても重要視されています。

スポンサードリンク


ところでカッチーニの「アヴェ・マリア」ですが、
1990年代にロシアのカウンターテノール歌手スラヴァのCDなどによって、
突如として世に現れたために、カッチーニ作ではないのではないか?
という見方もあるようです。
たしかに旋律の乗せ方がバロックにしてはややモダン過ぎる気もしますが、
そうした論議よりもこの曲の持つ圧倒的な旋律美に身をゆだねたいと思います。

現在ではバッハ/グノーやシューベルトと
並ぶ人気のアヴェ・マリアとして広く愛されています。





G.Caccini:Ave Maria



ブログパーツ
posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー(ラストシンフォニー) at 05:14 | 宗教曲 (Religious songs) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月13日


J.S.バッハ:カンタータ第147番 BWV147より コラール「主よ、人の望みの喜びよ」

ドルチェ
ドルチェ
posted with amazlet on 07.02.13
千住真理子 藤井一興 ラフマニノフ ショパン
シューマン マスカーニ ドヴォルザーク ドビュッシー
東芝EMI (2007/01/10)
おすすめ度の平均: 4.0
4 聴きやすい選曲のCDだと思います
5 精神的に安らげました
3 興醒めの背景ノイズ

♪透明感に満ちた心洗われる調べ

バッハは生涯に200曲にのぼる教会カンタータを作曲しました。
教会カンタータとはキリスト教の礼拝用の音楽で、
通常、合唱に始まりレチタティーヴォとアリアが歌われたあと
コラール合唱で締めくくるという形をとります。

楽師長やカントル(合唱長)など常に
教会に属した職務についていたバッハにとって、
カンタータの作曲は義務的な公務でした。
ですからバッハの作品の多くはキリスト教に根ざしたものであり、
その数も膨大な量になっているのです。

「主よ、人の望みの喜びよ」はカンタータ第147番
「心と口と行いと生活で」の第10曲のコラールが基になっています。





Johann Sebastian Bach:Herz und Mund und Tat und Leben BWV147



ブログパーツ
posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー(ラストシンフォニー) at 00:32 | 宗教曲 (Religious songs) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする