2016年08月27日

ホルスト:組曲 《惑星》 Op.32 から 第4曲「木星」 [新録音2016]


ホルスト:惑星
ホルスト:惑星
posted with あまなつ on 2016.08.25
価格:
レヴァイン(ジェイムズ)
ユニバーサル ミュージック クラシック(2011-05-10)
売り上げランキング: 4634


♪有名な第4主題は歌などにアレンジされ特に親しまれる

ホルストの代表作である組曲「惑星」の中でも人気なのは「火星」と「木星」で、
この2曲は独立して演奏されることも多い楽曲です。

そして特に「木星」の有名な第4主題(3:16)は、歌詞をつけて歌われるなど、
様々にアレンジして親しまれ、これらは総じて「サクステッド」と呼ばれています。
「サクステッド」とはホルストが1917年から1925年まで暮らした街の名です。

「木星」の第4主題が一人歩きを始めた最初は、作者自身によって管弦楽付きコラールに
改作編曲された『我は汝に誓う、我が祖国よ(“I vow to thee, my country”)』で、
現在では英国の愛国的な賛歌として、セレモニーなどで広く歌われています。

この歌は1918年に英国の外交官スプリング・ライスの依頼により、ホルスト本人によって、
歌詞に合うように改作されたもので、歌詞が第一次世界大戦のさなかに作られました。
作品の発表も1926年の第一次世界大戦休戦協定記念式典であったために、
11月11日のリメンブランス・デーに歌唱されることが多くなっています。

スポンサードリンク


友人の作曲家ヴォーン・ウィリアムズは、自身も監修に加わった讃美歌集に
『我は汝に誓う、我が祖国よ』を収める際に「サクステッド」と命名しました。
これにより「木星」の第4主題は「サクステッド」と呼ばれるようになりました。

その後、この旋律は数限りないほどの形にアレンジされ、
クラシック音楽を超えた名旋律として、多くの人々に親しまれることとなりました。

日本では本田美奈子.や平原綾香といった歌手のカバーで知られるほか、
世界的な歌手サラ・ブライトマンによるカバーも浸透しています。

最近ではフィギュアスケートの浅田真央選手が、
自らのパフォーマンスのテーマ曲として「ジュピター」を使用していました。


* 10年前の録音ではPCのスペック上、大編成の音を鳴らすのに精いっぱいで、
細部の微妙なニュアンスに神経が行きわたりませんでした。
今回はそれを改め、全トラック(約50)を洗い直しました。




ホルスト:組曲《惑星》 Op.32 から 第4曲「木星」 [新録音2016]
Gustav Holst:The Planets Op.32 1. Jupiter [8:26]
http://classical.seesaa.net/Holst-The-Planets-Jupiter-2016.mp3


ホルスト:組曲《惑星》 Op.32 から 第4曲「木星」 [第4主題]
Gustav Holst:The Planets Op.32 1. Jupiter [Thaxted] [1:56]
http://classical.seesaa.net/Holst-The-Planets-Jupiter-Thaxted.mp3




posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー(ラストシンフォニー) at 15:37 | 管弦楽曲 (Orchestral) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月25日

ホルスト:組曲 《惑星》 Op.32 から 第1曲「火星」 [新録音2016]


ホルスト:組曲「惑星」
価格:
カラヤン/ベルリンフィルハーモニー
ユニバーサルクラシック(2016-09-07)
売り上げランキング: 677


♪二つの大戦を予見したかのような驚異的な音楽描写

まず最初に驚くべきは、この曲が今から100年も前の作品だということです。
組曲「惑星」は第一次大戦が始まった1914年に着手され、1916年に完成しました。

まるで最新のハリウッドSF映画音楽のような響きには目を見張るばかりで、
人工衛星も宇宙天文台もない時代に、どうやってこのようなイマジネーションを
展開させることができたのか不思議でなりません。

ホルストは主に合唱曲を得意とした作曲家でした。
そんな彼にとっては異色とも言える「惑星」だけが有名なことについて、
ホルストは周囲に不満をもらしていたと言います。

しかし、この音楽には時代を超えた、飛び抜けたインスピレーションが感じられ、
そうなることも致し方ないことと言えます。

スポンサードリンク


第1曲「火星」は占星術に基づき「戦争の神」がテーマになっています。
基本的には「火星」と「水星」の位置が入れ替わっていることを例外として、
各惑星は軌道長半径上で太陽から近い順番に配列されています。

ですから「火星」の1曲目という順番はおかしいですが、
これには地球から見て距離が近い順という考え方もあるようです。
しかし、明確な理由はまだわからないようです。
ただ、音楽的には「火星」が最も第1曲にふさわしい雰囲気を持っています。

「火星」の驚くべき点は、同時期に開始された第一次大戦というより、
第二次大戦の原爆までもを予知したかのような描写が見られることです。

現代の最新の映画音楽でも通用するような先進性、
宇宙時代を遥かに先取りしたイマジネーション、
そして、大戦を予言するかのような描写など、
様々な意味で"驚異的"と言わざるを得ない作品が組曲「惑星」なのです。

組曲の完成がちょうど100年前の1916年であることに思いを馳せながら、
この"驚異"の音楽を聴いてみてください。


* 9年前の録音ではPCのスペック上、鳴らせなかったパートも補完しました。
また、アーティキュレーションに気を配り、より血の通った音楽を心掛けました。




ホルスト:組曲《惑星》 Op.32 から 第1曲「火星」 [新録音2016]
Gustav Holst:The Planets Op.32 1. Mars [7:35]
http://classical.seesaa.net/Holst-The-Planets-Mars-2016.mp3




posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー(ラストシンフォニー) at 12:19 | 管弦楽曲 (Orchestral) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月15日

グリンカ:歌劇 《ルスランとリュドミラ》 序曲 [新録音2016]


モルダウ、ロメオとジュリエット、ルスランとリュドミラ、はげ山の一夜
価格:
プレヴィン(アンドレ)
ユニバーサル ミュージック(2015-04-28)
売り上げランキング: 39381


♪ロシア国民音楽を提唱し、後の国民楽派への潮流を生む

グリンカは作曲家としてロシアで初めて国外でも認められた
“近代ロシア音楽の父”ともいわれる人物です。

生まれたのはメンデルスゾーンやベルリオーズとほぼ同じ頃の1804年。
そしてロマン派と呼ばれる時代の真ん中を生きました。
13歳でジョン・フィールドにピアノを習い、19歳で作曲を始めています。

西洋の影響下を離れた、ロシア独自の音楽の創作というグリンカが築いた礎は、
後のリムスキー=コルサコフをはじめとするロシア5人組へと受け継がれ、
やがてはロシア音楽全体の興隆につながっていきます。

スポンサードリンク


ロシア最大の詩人プーシキン原作の台本による歌劇「ルスランとリュドミラ」は、
グリンカが1842年に作曲した2つ目のオペラです。
その年に上演されるも、イタリア歌劇に夢中な当時の大衆には迎合されませんでした。

しかし、オープニングを飾る華やかな序曲は次第に知られるようになり、
現在では歌劇の上演はないものの、序曲のみが演奏会で単独で取り上げられています。


* 9年前の録音では遅めのテンポで、ややもっさりしていましたが、
PCのスペック向上もあり、よりきびきびしたシャープな演奏になりました。




グリンカ:歌劇 《ルスランとリュドミラ》 序曲 [新録音2016]
Mikhail Glinka:"Ruslan and Ludmilla" Overture
http://classical.seesaa.net/Glinka-Ruslan-and-Ludmilla-Overture-2016.mp3




posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー(ラストシンフォニー) at 17:22 | 管弦楽曲 (Orchestral) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月11日

グリーグ:《ペール・ギュント》第1組曲 Op.23-4 「山の魔王の洞窟にて」 [2016]


グリーグ:「ペール・ギュント」第1組曲&第2組曲/シベリウス:交響詩「フィンランディア」、悲しきワルツ
価格:
カラヤン/ベルリンフィルハーモニー
ユニバーサル ミュージック クラシック(2012-05-08)
売り上げランキング: 116


♪プロ野球の応援曲としても知られる組曲中の人気曲

組曲「ペール・ギュント」はノルウェーを代表する作曲家である
グリーグの多くの作品の中でも、特によく知られ人気の高い作品です。

ノルウェーに伝わる民話に題材をとったイプセンの戯曲「ペール・ギュント」が、
劇場で上演される際に、ピアノ二重奏の形で作曲され、出版されました。

のちにこれが管弦楽曲に編曲され、その中からグリーグ自身が8曲を選び、
それぞれ4曲ずつの二つの組曲としました。

この物語はソルヴェイグという純情な婚約者がいながらも、
夢想を追って、世界放浪の旅を続ける主人公ペールの人生を描いています。

一攫千金を夢見、次々と女性を追いかけ根無し草のように
さすらうペールは波乱万丈の後、故郷でひたすら帰りを待ちながら
すっかり年老いたソルヴェイグのもとへ帰り、
彼女が歌う子守唄を聞きながら静かに眠りにつきます。

スポンサードリンク


組曲第一の4曲目にあたる「山の魔王の洞窟にて」は、
旅の途上ペールがさまよった山の中で、そこに住む魔王の娘の求婚を
断ったため魔王に殺されそうになり、命からがら逃げ去る場面での音楽です。

組曲中でも人気の高い曲で、阪神タイガースの応援歌に
使われるなど一般的にもよく知られています。


* 9年前の録音では全体にテンポが遅く、今ひとつ乗り切れていませんが、
今回はアッチェランドをかけ、緩急のメリハリをつけました。
またホールサウンドは違うリバーブにより、クリアかつ奥行きが増しています。

(当時の録音が全般に遅いのは、PCのスペックの問題もありました)




グリーグ:《ペール・ギュント》第1組曲 Op.23-4 「山の魔王の洞窟にて」 [新録音2016]
E.Grieg:Peer Gynt Suite No.1 Op.23-4 "In the Hall of the Mountain King


http://classical-seesaa.net/Grieg-PeerGynt-the-Mountain-King-2016.mp3




posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー(ラストシンフォニー) at 17:59 | 管弦楽曲 (Orchestral) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月04日

サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ Op.28


カルメン幻想曲~スーパー・ヴァイオリンの名技
定価:¥ 1,050
新品最安価格:15%OFF ¥ 884 (5店出品)
中古最安価格:14%OFF ¥ 900 (2店出品)
レビュー平均: 5.0点 (1人がレビュー投稿)
発売日:2004-01-21
メーカー:ワーナーミュージック・ジャパン
アーティスト:ヴェンゲーロフ(マキシム)


♪名手サラサーテに献呈された独奏曲の名品

サン=サーンスを中心として近代フランス音楽の流れを眺めると、
その全貌をわかりやすく把握することができます。

サン=サーンスが生きた1835年から1921年という時代は、
ロマン主義から印象派を経て現代音楽へと至る過渡期でした。
そこに登場するベルリオーズ、ビゼー、フランク、フォーレ、
ドビュッシーといった名だたるフランスの作曲家たちは、
何らかの形でサン=サーンスと関わり、歴史を織り成しています。

特に弟子のフォーレとは終生に渡って書簡のやり取りを続け、
互いのよき理解者同士として交流を保ちました。

また共同総裁を務めるサン=サーンスとロマン・ビュシーヌが発起人となり、
設立されたフランス国民音楽協会には、フォーレやフランクも名を連ねました。

この協会には後にラヴェルやドビュッシーも参加。
「牧神の午後への前奏曲」やデュカスの「魔法使いの弟子」もここで初演されました。

スポンサードリンク


多方面に交流があったサン=サーンスの親友のひとりに、
当時ヨーロッパ中の話題をさらったヴァイオリンの名手、パブロ・デ・サラサーテがいました。
サラサーテのデビュー当時、ふたりは共に演奏旅行をしていたのです。

そしてサン=サーンスはサラサーテのために、いくつかのヴァイオリン曲を献呈しています。
「序奏とロンド・カプリチオーソ」もそうした作品のひとつです。

この曲はふたりの多くの音楽的語らいから生まれました。
情熱的なスペインの民族的情緒を感じさせる曲で、
サラサーテのツィゴイネルワイゼンと並ぶ、人気のヴァイオリン独奏曲です。
またサン=サーンスの作品としても指折りの有名曲になっています。




サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ Op.28
C.Saint-Saens:Introduction and Rond Capriccioso Op.28


http://classical.seesaa.net/Saint-Saens-Introduction-and-Rond-Capriccioso.mp3




posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー(ラストシンフォニー) at 07:51 | 管弦楽曲 (Orchestral) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする