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2010年05月20日


ドニゼッティ:歌劇《愛の妙薬》から 第二幕 アリア「人知れぬ涙」

ドニゼッティ:歌劇「愛の妙薬」
ポップ(S)/ドヴォルスキー(T)/ワルベルク指揮
コロムビアミュージックエンタテインメント(2008-09-24)
おすすめ度の平均: 4.0
4ポップ・ファン必携の「妙薬」

♪村の娘への純粋な愛を歌い上げる名アリア

世界3大テノールが競演の度に取り合いになったという曲です。
リリック・テノールのアリアの中でも最高傑作と謳われています。

作曲者のドニゼッティは19世紀イタリアオペラの重要人物です。
興隆を極めたロッシーニが37歳にして突如筆を折って間もなく、
その後のイタリアオペラ界を担う二人の作曲家、
ガエターノ・ドニゼッティとヴィンチェンツォ・ベッリーニが登場しました。
ヴェルディが現れるまでのイタリアオペラはこの二人の時代でした。

ドニゼッティは速筆で知られ、生涯に70作ものオペラを書いています。
方やベッリーニは慎重に推敲を重ねるタイプでした。
そのためドニゼッティの作品はベッリーニに比べ軽く見られがちですが、
実際はひらめき型の天才で、一気に集中して書き上げるタイプだったようです。

また初期にはオペラより器楽曲の作曲が中心で、
鍵盤楽器曲も数多く残されています。

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「愛の妙薬」はオペラ作曲家としての地位を確立させた作品であり、
同時に彼の代表作のひとつとして上演され続けています。
その第二幕第二場で、純粋な農村青年ネモリーノが、
村娘アディーナを想い切々と歌い上げるのがアリア「人知れぬ涙」です。

台本作家フェリーチェ・ロマーニは当初、この名アリアを不要としましたが、
最終的にはドニゼッティの主張でオペラに挿入されることになりました。






Gaetano Donizetti:L'elisir d'amore act2 "Una furtiva lagrima"
ドニゼッティ:歌劇《愛の妙薬》-人知れぬ涙.mp3



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posted by アンドウトワ at 15:38 | オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月07日


チャイコフスキー:歌劇《エフゲニー・オネーギン》 Op.24から ポロネーズ

チャイコフスキー:序曲集
パッパーノ(アントニオ)
EMIミュージック・ジャパン(2007-04-18)

♪歌劇中でも人気の勇壮なポロネーズ

チャイコフスキーは生涯に10作のオペラ作品を作曲しています。
よく知られるのはエフゲニー・オネーギンとスペードの女王。
どちらも19世紀ロシアの文豪プーシキンによる原作です。

エフゲニー・オネーギンをチャイコフスキーは“叙情的情景”と呼び、
華やかなイタリアのグランドオペラとは明確に区分しました。
ワーグナーが自作を楽劇とし、歌劇とは別物としたようにです。

“叙情的情景”と言うとおり、このオペラでは
登場人物の心理描写に重点が置かれています。
優美な旋律がシーンごとの、人物の心情を叙情的に描いていくのです。

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1877年から1878年にかけて作曲され、
初演はモスクワ・マールイ劇場で行われました。
しかしこれは思うような成功を得られませんでしたが、
1884年のペテルブルクでの上演は高い評価を得て、
以来各地で上演されています。

このオペラではポロネーズとワルツが単独でもよく演奏されます。
昨年公開で各賞を受賞したアニメーション映画「サマーウォーズ」では、
劇場用CMのBGMとしてポロネーズが使用され話題になりました。




P.I.Tchaikovsky:Eugene Onegin Op.24 "Polonaise"

http://classical-sound.up.seesaa.net/Tchaikovsky-Eugene-Onegin-Polonaise.mp3



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posted by アンドウトワ at 16:13 | オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月01日


ヴェルディ:歌劇 《運命の力》 序曲

ヴェルディ:序曲集「運命の力」
ムーティ(リッカルド)
EMIミュージック・ジャパン(2006-02-22)

♪シンフォニアと自ら呼んだ充実の序曲

ヴェルディ作「運命の力」は1862年初演の全4幕からなるオペラです。
ヴェルディは当初このオペラのために3分程度の前奏曲を書きました。
しかし7年後の改訂版ではこの前奏曲を大幅に書き変え、
7分を越える長大で立派な序曲としました。

またヴェルディ自身はこの作品を序曲ではなくシンフォニアと呼び、
単なる歌劇の前置きではない充実した内容であることを誇示しました。
この時代イタリア・オペラでは長大な序曲は廃れており、
その中での「運命の力」序曲は異例な存在であり、
ヴェルディ自身にとっても最後の大作序曲になりました。

従来の序曲の定型に捉われない自由な作りが特徴で、
劇中の魅力的なテーマを並べてオペラの内容を辿るような構成です。
これはむしろワーグナー的であると言えるかもしれません。

序曲がオペラの内容を語り出したのはまずモーツァルトに兆候が見られ、
次いでウェーバーの「魔弾の射手」でそれがはっきり打ち出され、
後にワーグナーが精神性も含めて完全に確立させました。

こうした音楽性の濃さからこの序曲は、
オペラと関係なく独立して演奏されることも多く、
オペラ名序曲集などのCDでは必ず登場する定番曲です。

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そしてこれは余談ですが、1869年の改訂版初演を務めた指揮者
アンジェロ・マリアーニとソプラノのテレーザ・シュトルツは婚約関係でしたが、
リハーサル中にヴェルディとテレーザが恋仲になってしまい、
以後マリアーニはヴェルディとは縁を切り、
イタリアにおけるワーグナー紹介に尽力したとのことです。




G.Verdi:La Forza del Destino Overture

http://classical-music.aki.gs/Verdi-La-Forza-del-Destino-Overture.mp3



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posted by アンドウトワ at 18:42 | オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月06日


モーツァルト:歌劇《イドメネオ》序曲 K.366

モーツァルト:序曲集
ベーム(カール)
ユニバーサル ミュージック クラシック(2006-02-15)
おすすめ度の平均: 5.0
5カールベームの真骨頂

♪オペラ・セリア時代の代表作

モーツァルトの時代は音楽が貴族から大衆の手に移る転換期でした。
それに伴いオペラの分野でも、ギリシャ神話などに題材を得た
重厚なオペラ・セリアから、より軽妙なオペラ・ブッファへと
聴衆の趣向は変わっていきました。

モーツァルトのオペラとして有名な「フィガロの結婚」や
「ドン・ジョバンニ」などはこのオペラ・ブッファに属します。

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歌劇「イドメネオ」はオペラ・セリア時代最後の、
そして最大の作品と呼ばれています。
モーツァルトが再びオペラ・セリアに着手するのは、
最晩年の最後のオペラ「皇帝ティートの慈悲」においてです。

「イドメネオ」の台本を書いたイタリア人司祭ヴァレスコは
いわば素人だったため、結果としてモーツァルト自身も
台本作成に大きく関わった最初のオペラになりました。




W.A.Mozart:Idomeneo Overture K.366

http://classical-music.aki.gs/178-Mozart-Idomeneo-Overture.mp3



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posted by アンドウトワ at 06:15 | オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月09日


ビゼー:歌劇《カルメン》から 第2幕「闘牛士の歌」

ビゼー:歌劇「カルメン」全曲
マリア・カラス/ジョルジュ・プレートル
EMIミュージック・ジャパン(2007-05-09)
おすすめ度の平均: 4.0
4聴きごたえあり

♪ビゼーの最高傑作オペラの名アリア

1875年3月3日、パリのオペラ・コミック劇場は気鋭の作曲家ビゼーの
新作オペラを待ち兼ねた満員の聴衆で埋め尽くされていました。

ビゼーは既に「真珠取り」「アルルの女」といった作品を世に出し、
作曲家としての地位を確かなものにしていた時期でした・・・。

そんなビゼーにオペラ・コミックから新作の依頼が舞い込みました。
以前からフランスのオペラ界の作風に不満を持っていたビゼーは、
ここで革新的なオペラを作曲しようと決意します。
題材に選んだのはフランスの作家メリメの小説「カルメン」でした。

ところが劇場支配人のルーヴァンはこれに猛反対。
そこでビゼーはやむなく原作にはない登場人物の追加、
またシーンの書き換えなどをして、家族そろっての
娯楽の場だったオペラ・コミックにも馴染むよう配慮しました。

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しかし、いざ幕が上がると華やかな物語を期待していた聴衆は失望します。
舞台に展開したのは薄汚れたタバコ工場で働くヒロイン
カルメンを中心とした、野蛮で血生臭い物語。

終演後も拍手はほとんど起こらず、翌日の新聞も不評。
初演は明らかな大失敗に終わりました。

その約3ヶ月後、ビゼーは失意のまま世を去るのですが、
カルメンはこの年の10月にはまずウィーンで火がつき、
その後は世界へと広がるスタンダードになっていったのです。

第2幕で闘牛士エスカミーリョが歌う有名なアリア「闘牛士の歌」は
カルメンが歌う「ハバネラ」などと並ぶ、劇中の代表的なアリアです。




ビゼー:歌劇《カルメン》から 第2幕「闘牛士の歌」
G.Bizet:Carmen "Air de Toreador"

http://classical-music.aki.gs/114-Bizet-Carmen-Air-de-Toreador.mp3



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posted by アンドウトワ at 14:13 | オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月20日


スッペ:喜歌劇《軽騎兵》序曲

名序曲集
名序曲集
posted with amazlet at 08.07.20
オムニバス(クラシック)
ユニバーサル ミュージック クラシック (2005-03-23)
おすすめ度の平均: 5.0
5 アリア集が好きな人なら好きだと思うはず・・
5 よかったです。
4 いいとこどり
5 よかったです
5 いい!

♪ウィーンのオペレッタ界の頂点を極めた作曲家

「そうだ!私が作りたかったのはこういう楽しい歌劇なんだ!」

ウィーンで初めて上演されたオッフェンバックの
オペレッタを観たスッペは興奮で膝を叩きながらそう叫びました。

当時、ドイツではワーグナーが、イタリアではヴェルディが
壮大なオペラ作品を次々と発表していました。
そんな中にあってスッペは、より親しみやすく気軽に楽しめる
ライト・オペラ=喜歌劇の創作に力を注ぎました。

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そして、パリのオッフェンバック、ウィーンのスッペとまで
言われるほどにオペレッタ界の頂点を極めたのです。
ワルツ王、J.シュトラウス2世も「こうもり」などの
オペレッタ作品が有名ですが、時代的にはスッペより10年ほど後発です。

スッペの喜歌劇そのものは、現在ではほとんど上演される機会もありませんが、
「軽騎兵」や「詩人と農夫」の序曲は演奏会以外でも、
映画やCMなど様々な場でも取り上げられ親しまれています。





Franz von Suppé:The Light Cavalry Overture
スッペ:喜歌劇《軽騎兵》序曲.mp3



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posted by アンドウトワ at 00:02 | オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月16日


ヴェルディ:歌劇《椿姫》より 「乾杯の歌」

パヴァロッティ・フォーエヴァー
パヴァロッティ(ルチアーノ) バルトリ(チェチーリア)
UNIVERSAL CLASSICS(P)(M) (2007-10-10)
おすすめ度の平均: 4.0
4 歴史的遺産として持っていたいCD

♪歌劇の開幕を盛り立てる華々しい歌

イタリア歌劇を代表する名作として広く知られる「椿姫」ですが、
1853年3月、ヴェネチアのフェニーチェ劇場での初演は大失敗でした。

主人公ヴィオレッタを演じたソプラノ歌手が
あまりに健康的に太っていて少しも病人らしくなく、
肺病で医者から危篤を宣告される最後の幕では
観客から失笑が起こり悲劇どころではなくなってしまったのです。
その上、テノールの声が悪く、バリトンの練習不足もたたりました。

しかしヴェルディは「この歌劇の真価は、やがて時が証明してくれるだろう。」
と作品に対する自信を崩しませんでした。

その言葉通り、翌年の同地での再演は成功を収め、その後はご存知のように、
オペラの中のオペラとして愛され続けることになります。

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「乾杯の歌」は歌劇の開幕から間もない、第1幕のはじめに登場する有名な歌です。

ヴィオレッタのサロンを訪ねたアルフレッドが、
周囲に勧められてまず歌いだし、続いてヴィオレッタが2コーラス目を、
最後には全体合唱で同じ旋律を歌い、歌劇の始まりを盛り立てます。





Verdi:La Traviata "Libiamo"
ヴェルディ:乾杯の歌.mp3



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posted by アンドウトワ at 09:23 | オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月12日


ワーグナー:歌劇《ローエングリン》より 「婚礼の合唱」

結婚行進曲~華麗なるオルガン名曲集
キヴィニエミ(カレヴィ)
ワーナーミュージック・ジャパン (2004-01-21)
おすすめ度の平均: 5.0
5 ヴァラエティに富んだ楽しいオルガン曲集

♪結ばれる2人を祝福する神聖な合唱曲

ワーグナーの結婚行進曲としても知られる有名なこの曲は、
メンデルスゾーンの結婚行進曲と並んで
2大結婚式定番クラシック曲として、
知らない者はいないぐらいに親しまれています。

歌劇「ローエングリン」の第3幕の冒頭で、
華やかな前奏曲が終わるとそのまま続けて演奏されます。
原曲はオーケストラ伴奏のついた合唱曲ですが、
結婚式などの一般ではオルガン用にアレンジされて
演奏されるのがほとんどです。

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メンデルスゾーンの曲が壮麗に結婚を祝う
力強い行進曲であるのに対してワーグナーの曲は、
厳かで神聖な空気の漂う、行進曲というより賛美歌のような音楽です。

特に中間部のインスピレーションに満ちた和声進行などは
ワーグナーならではのもので、今回はそれを引き立たせるために、
普段あまり耳にしない弦楽合奏版にしてみました。

歌劇の中では主人公のローエングリンとエルザが
婚礼の式を挙げる場面で、それを称えるように合唱されます。





R.Wagner:Lohengrin "Wedding March"
ワーグナー:結婚行進曲.mp3



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posted by アンドウトワ at 05:28 | オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月31日


モーツァルト:歌劇 《魔笛》 序曲 K.620

モーツァルト:歌劇「魔笛」全曲
クレンペラー フィルハーモニア合唱団
EMIミュージック・ジャパン (1996-07-17)
おすすめ度の平均: 4.5
4 ヤノヴィッツとルチア・ポップが実に魅力的でした
5 弾力のある演奏に夢見心地
5 歴史に残る名演
4 合唱が・・・

♪ドイツ語による最晩年の傑作オペラ

 「魔笛はモーツァルト最上のオペラ」・・・L.V.ベートーヴェン

 「真のドイツオペラはこの魔笛から始まる」・・・R.ワーグナー


モーツァルトが亡くなった1791年に書かれた最晩年のオペラです。
ジングシュピールという台詞と音楽が分離した歌芝居であり、
これは現代のミュージカルの原型とも言われています。

ヨーロッパを巡業する旅一座の座長だったシカネーダーは、
生活に貧窮していた知り合いであるモーツァルトに、
ドイツ語の台本による大作の依頼をします。
シカネーダーは劇場付属の建物の一部に部屋を設け、
そこでモーツァルトが作曲に専念できるように便宜を図りました。

こうして完成した「魔笛」は当初はまずまずの成功でしたが、
上演を重ねるごとに人気は高まり、
現在ではモーツァルトを代表するオペラとして広く愛されています。

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「魔笛」のポイントは第二幕になるとそれまでとは話が一変し、
宗教的な試練や修行が描かれていることです。
これはモーツァルトとシカネーダーが
自由な宗教的友愛組織であったフリーメイソンの会員であり、
その教義を台本の中に盛り込んだためであるとも言われています。

一見稚拙なおとぎ話のようなこのオペラに、
死の迫ったモーツァルトは自らが信じる霊的な真実を
封じ込めようとしたのかもしれません。

「魔笛」は親しみやすいアリアが多いのも魅力で、
序曲もまた単独でよく演奏される人気の一曲です。





W.A.Mozart:The Magic Flute Overture K.620
モーツァルト:歌劇《魔笛》序曲.mp3



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