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2011年06月12日


ヴェルディ:歌劇『ナブッコ(Nabucco)』第3幕より 「行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って」

ヴェルディ:ナブッコ(全曲)
定価:¥ 5,097
レビュー平均: 5.0点 (2人がレビュー投稿)
5.0点 贅沢な歌手陣、演奏も録音も優秀
5.0点 飛べ、我が思いよ、黄金の翼に乗って
発売日:1994-08-25
メーカー:ポリドール
アーティスト: シノーポリ(ジュゼッペ)(指揮) ドミンゴ(プラシド)

♪第二のイタリア国歌と呼ばれる感動的な合唱曲

歌劇『ナブッコ』はヴェルディが26歳の時の出世作です。
旧約聖書にも登場する紀元前の史実、いわゆる「バビロン虜囚」と、
それに纏わる戯曲やバレエが台本のベースになっています。

物語は新バビロニア王“ネブカドネザル2世(ナブッコ)”が、
紀元前597年と586年の2回に渡り、ユダ王国に侵攻したことに端を発します。
この闘いに敗れたヘブライ人(ユダヤ人)一族は、バビロンへ連れ去られ、
バビロニアが滅びるまでの70年間、捕虜としての生活を余儀なくされるのです。

失われてしまった愛すべき祖国…。
囚われの身となったユダヤの民人たちが、故郷とそこでの生活を偲びながら、
ユーフラテスの河畔で声を合わせて、切々と歌う望郷の歌が、
第3幕第2場に登場する有名な合唱曲『行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って』です。


行け、想いよ、金色の翼に乗って
行け、斜面に、丘に憩いつつそこでは薫っている。
暖かく柔かい故国の甘いそよ風が!

ヨルダンの河岸に挨拶を、そして破壊されたシオンの塔にも…
おお、あんなにも美しく、そして失われた我が故郷!
おお、あんなにも懐かしく、そして酷い思い出!

運命を予言する預言者の金色の竪琴よ、
何故黙っている、柳の木に掛けられたまま?
胸の中の思い出に再び火を点けてくれ
過ぎ去った時を語ってくれ!

あるいはエルサレムの運命と同じ
辛い悲嘆の響きをもった悲劇を語れ
あるいは主によって美しい響きが惹き起こされ
それが苦痛に耐える勇気を我々に呼び覚ますように!


『ナブッコ』がミラノのスカラ座で初演された1842年当時、
オーストリアの支配下にあったイタリアでは、国家統一の機運が高まっていました。
独立を願う民衆の心情とマッチしたこの歌は、好んで歌われたという伝説があります。

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またその後も第二の国歌として、あるいはそれ以上に愛され続け、
ヴェルディの葬儀では早朝、ミラノの沿道に集った群衆が自然とこの歌をうたい、
後日の埋葬では820人の合唱隊と30万の群衆が、この歌を合唱したといいます。
指揮は若き日のアルトゥーロ・トスカニーニでした。

『ナブッコ』の制作前、ヴェルディは妻と二人の子を相次いで亡くしていました。
絶望のあまり作曲の筆を折ろうとまで考えていたヴェルディにとって、
初めてのヒット作となった『ナブッコ』のアビガイッレ役を務めたのが、
彼にとって良き理解者でもあった、ソプラノ歌手のジュゼッピーナでした。

その後、行動を共にするようになった二人は、出会いから17年を経て正式に結婚。
最期は夫妻が建てた音楽家のための養老院「憩いの家」に共に埋葬されました。





ヴェルディ:歌劇『ナブッコ(Nabucco)』第3幕より
「行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って」
Giuseppe Verdi:Va pensiero, sull'ali dorate
(Chorus of the Hebrew Slaves) from Nabucco



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posted by アンドウトワ at 14:42 | オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月08日


ドヴォルザーク:歌劇《ルサルカ》より 「月に寄せる歌」

ヴォイス・オブ・ザ・ヴァイオリン
新品最安価格:14%OFF ¥ 2,148 (4店出品)
レビュー平均: 5.0点 (1人がレビュー投稿)
5.0点 名曲の宝箱や!
発売日:2006-10-18
メーカー:ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
アーティスト:ベル(ジョシュア) ネトレプコ(アンナ)

♪森の精ルサルカが王子を想って歌う名アリア

銀色に輝く月よ あの人に伝えておくれ
私の想いはいつも あなたをこの手に抱きしめていると
夢の中のひとときでも 私のことを思い出してほしいと
彼方のあの人を照らして伝えておくれ
私はここで待っていると!

あまり印象にないですがドヴォルザークは生涯に、11作ものオペラを書いています。
その中でも特に知られ、よく上演されているのは第10作の「ルサルカ」です。

ルサルカとはスラヴ神話の水の女神のことです。
若くして死んだ花嫁や水の事故で死んだ女性がなるといわれます。

このルサルカ神話を題材に、ヤロスラフ・クヴァピルが台本を書き上げ、
ドヴォルザークが1900年4月から11月に作曲したのが歌劇「ルサルカ」です。
初演は1901年3月31日にプラハ国民劇場にて行われました。

物語は人魚姫を思わせる、悲しくもメルヘンチックな話です。
森の精ルサルカが通りかかった王子に恋をするところから始まります。

魔法使いのイェジババは、ルサルカが人間の姿をしている間は、
言葉をしゃべれないことと、王子がルサルカを裏切った時には、
王子と一緒に湖水に身を投げることを条件にルサルカを人間にします。

美しい娘となったルサルカを王子は見初め、城へ連れ帰り妻とします。
しかし、祝宴の席で口をきかないルサルカに、不満を持った王子は、
訪れた外国の王女に心変わりしてしまいます。

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魔法使いイェジババは、ルサルカが元の姿に戻るには、
裏切った王子の血が必要だと語り、ルサルカにナイフを渡します。
しかし、ルサルカはそれを拒み、ナイフを捨ててしまいます。

自分の過ちに気づき、ルサルカに抱擁と口づけを求める王子。
それは王子に死をもたらすと拒むルサルカでしたが、
「この口づけこそ喜び、幸いのうちに私は死ぬ」と答える王子を、
ルサルカは抱いて口づけ、ふたりは湖の底へと沈んでいくのでした…。

「月に寄せる歌」は第1幕でルサルカが王子を想って歌う名アリアです。
単独で歌われることも多く、ソプラノがこぞってレパートリーとしています。





ドヴォルザーク:歌劇《ルサルカ》より 「月に寄せる歌」
A.Dvorak:"Měsíčku na nebi hlubokém" -Rusalka-



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posted by アンドウトワ at 14:36 | オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月04日


プッチーニ:歌劇《ジャンニ・スキッキ》より 「私のお父さん」

五大ソプラノ プッチーニ・アリア集
定価:¥ 1,890
新品最安価格:23%OFF ¥ 1,455 (5店出品)
レビュー平均: 4.0点 (1人がレビュー投稿)
発売日:2000-11-01
メーカー:ソニーレコード
アーティスト:テ・カナワ(キリ) スコット(レナータ) マルトン(エヴァ) コトルバス(イレアナ) リッチャレッリ(カーティア) カレーラス(ホセ)

♪名ソプラノたちが得意のレパートリーとする美しいアリア

遺作となった歌劇「トゥーランドット」は未完のまま本人が亡くなったため、
その前に書き上げた一幕もの三部作の最終演目である「ジャンニ・スキッキ」は、
プッチーニにとって事実上、最後の完成したオペラになりました。
またプッチーニが作曲した唯一の喜劇オペラでもあります。

原作はダンテの『神曲』の地獄編、第30歌ですが、実際に底本となったのは、
1866年にピエートロ・ファンニーニという文献学者の編により刊行された、
「14世紀のフィレンツェ人による『神曲』への注釈」だと考えられています。

歌劇は1299年のイタリア・フィレンツェを舞台にした全一幕、50分ほどの作品。
大富豪の遺した遺産をめぐる騒動を、主人公の中年男ジャンニ・スキッキが収め、
最後にはまんまとスキッキが遺産を手に入れてしまうという物語です。

「私のお父さん」はスキッキの娘であるラウレッタが、父に結婚の許しを請うアリアで、
『もしこの恋が叶わないなら、ヴェッキオ橋に行って、アルノ川に身を投げてしまうわ』
と駄々をこねる娘と、そんな娘が可愛くて仕方ない父の微笑ましい姿を思わせます。

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多くのソプラノ歌手が単独リサイタルでもレパートリーとして取り上げる定番曲です。
歌手が「ジャンニ・スキッキ」とコールすると、客席から拍手と歓声があがるほどです。

三部作をローマで初演したいと考えていたプッチーニですが、戦争などもあり、
1918年12月14日、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で初演されました。
その内「ジャンニ・スキッキ」だけが、幕が下りる前から拍手という好評ぶりで、
ヴェルディのファルスタッフ以後、イタリア最高の喜劇オペラともいわれています。





プッチーニ:歌劇《ジャンニ・スキッキ》より 「私のお父さん」
G.Puccini:O mio babbino caro from "Gianni Schicchi"



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posted by アンドウトワ at 05:55 | オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月01日


モーツァルト:歌劇《フィガロの結婚》から 「恋とはどんなものかしら」 K.492

モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚
定価:¥ 2,854
新品最安価格:14%OFF ¥ 2,446 (5店出品)
中古最安価格:14%OFF ¥ 2,445 (2店出品)
レビュー平均: 4.8点 (5人がレビュー投稿)
発売日:1996-07-17
メーカー:EMIミュージック・ジャパン
アーティスト:ジュリーニ/フィルハーモニア管弦楽団

♪フランス革命にも影響を与えたとされる原作戯曲

「フィガロの結婚」はフランスの作家ピエール・ド・ボーマルシェの戯曲
「たわけた一日、あるいはフィガロの結婚」が原作の、モーツァルトの傑作オペラです。
この物語が大評判となっていたパリに滞在中、モーツァルトはそれを原語で読み、
自らが作曲して歌劇にすることを考えていました。

そこにイタリア人台本作家ロレンツォ・ダ・ポンテが現れ、リブレットが完成しました。
ボーマルシェの原作は、腐敗した当時の貴族社会を痛烈に風刺した内容です。
そのためパリでは度々上演禁止となり、ウィーンでの初演後も
早々にマルティン・イ・ソレールの「椿事」に差し替えられてしまいました。

しかし、プラハの歌劇場では大ヒットしたため、招かれたモーツァルトはそこで
交響曲第38番「プラハ」を初演し、次作「ドン・ジョバンニ」の注文を受けました。

第2幕第3場冒頭で「恋とはどんなものかしら」を歌うケルビーノは、
伯爵の小姓頭で、次々と女性たちに手を出していく15歳の恋多き少年です。
ケルビーノはズボン役といって、女声が男装して少年役を演じます。
宝塚のようなこの設定はドイツオペラに伝統的に多く、他にベートーヴェンの
「フィデリオ」やリヒャルト・シュトラウスの「薔薇の騎士」などが知られています。

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戯曲としての「フィガロの結婚」は、1789年のフランス革命につながったとされ、
パリ祭のシーズンになるとこの芝居が特に多く上演されています。

ボーマルシェの戯曲は三部構成で、第1話がロッシーニの「セビリャの理髪師」となり、
モーツァルトの「フィガロの結婚」は、第2話をオペラ化した作品です。
作曲時期はモーツァルトの方が先ですが、両者は姉妹篇のような形になっています。





モーツァルト:歌劇《フィガロの結婚》から 「恋とはどんなものかしら」 K.492
W.A.Mozart:Voi che sapete from "The Marriage of Figaro" K.492



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posted by アンドウトワ at 10:11 | オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月04日


ベッリーニ:歌劇《ノルマ》から 第一幕 アリア「清らかな女神よ」

ベッリーニ:歌劇「ノルマ」全曲(3枚組)
定価:¥ 1,852
新品最安価格:¥ 3,893 (2店出品)
レビュー平均: 5.0点 (1人がレビュー投稿)
発売日:2009-03-23
メーカー:Brilliant Classics
トゥリオ・セラフィン(指揮) ミラノ・スカラ座管弦楽団
ノルマ:マリア・カラス

♪19世紀前半のイタリア・ベルカント・オペラを代表するアリア

テレビ番組「タモリ倶楽部」には「空耳アワー」という名物コーナーがあります。
ここでは主にロックやポップスを扱っていますが、
クラシックのオペラ・アリアではおそらく唯一、年間優秀賞に選ばれた曲があります。

それが19世紀前半のイタリア・ベルカント・オペラを代表する作曲家、
ヴィンチェンツォ・ベッリーニの歌劇《ノルマ》のアリア「清らかな女神よ」です。
クラシックには縁もなさそうな場に、中心的話題として登場するという事実が、
このアリアの知名度や普遍性を物語っています。

ベッリーニはロッシーニやドニゼッティと人気を競うオペラ作曲家でした。
ショパン、ベルリオーズ、ワーグナーらも賞賛の言葉を惜しまず、
その流麗でドラマティックな音楽は当時の聴衆を魅了し、一世を風靡しました。

特にショパンがベッリーニから受けた影響は大きいと言われます。
とにかく美しい旋律を主体とした優雅でスケールの大きな音楽。
また旋律を彩る装飾音は、ショパンとベッリーニの十八番でした。

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歌劇《ノルマ》は財政難が続くミラノ・スカラ座の起死回生の策として制作されました。
ベッリーニの前作「夢遊病の女」を成功させたトリオが、再び起用されています。
作曲家ベッリーニ、台本家ロマーニ、主演(ソプラノ)ジュディッタ・パスタの3人です。

すでに名ソプラノとして知られたパスタのスカラ座デビュー作にもなりました。
当時パリ・オデオン座で公開された舞台劇「ノルマ」のオペラ化をロマーニが考案しました。

歌劇《ノルマ》は初日こそ失敗したものの、2日目からはミラノの聴衆も理解し始め、
やがて遠く離れたウィーンやロンドンまでも、その評判が広まっていきました。







ベッリーニ:歌劇《ノルマ》から 第一幕 アリア「清らかな女神よ」
Vincenzo Bellini:Casta Diva from "Norma"



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2010年07月13日


ロッシーニ:歌劇 《セビリアの理髪師》 序曲

セビリャの理髪師~ロッシーニ序曲集
シャイー(リッカルド)
ユニバーサル ミュージック クラシック(2003-06-25)
おすすめ度の平均: 5.0
5キビキビしたロッシーニ節を如何なく堪能

♪イタリアの国民的喜歌劇を確立させたロッシーニ

ドイツにはウェーバーという国民歌劇の樹立者が存在しますが、
イタリアで同じく国民的喜歌劇を確立させたのはロッシーニです。

代表作である「セビリアの理髪師」は彼がまだ24歳の時の作品。
わずか3週間で書き上げたというこの歌劇はヨーロッパ中を湧かせ、
オペラ作曲家としてのロッシーニの名を不動のものとしました。

オペラには深刻なオペラ・セリアと娯楽的なオペラ・ブッファがあります。
「セビリアの理髪師」は後者のオペラ・ブッファに属しています。

成功後、熱烈な歓迎をもってウィーンを訪れたロッシーニ。
その時、訪問を受けたベートーヴェンは「セビリアの理髪師」を絶賛。
「あなたはオペラ・ブッファ以外のものを書いてはいけません」
と述べ、ロッシーニの才能を認めていたといいます。

他にもワーグナーが貧困時代、ロッシーニを目標としていたのは有名です。
またベルリオーズはウィリアムテル序曲を
「四つの部分に分かれた小さな交響曲」と賞賛しました。

しかしロッシーニは天才であるが故か雑なところもあり、
自分の過去の曲を使いまわすこともしばしばでした。

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現在、セビリアの理髪師 序曲とされている曲は、
実際には歌劇「ひどい誤解」の序曲として書かれたものが最初で、
その後二度、三度と他の歌劇に転用され続け
「セビリアの理髪師」で四度目の使用ということになります。

ですが裏を返せばそれだけロッシーニもこの序曲を気に入っていたと思われ、
だからこそ今日でも多くの人々に愛される序曲のひとつになっているのかもしれません。






Gioachino Antonio Rossini:"Barbiere di Siviglia" Overture
ロッシーニ:歌劇《セビリアの理髪師》序曲.mp3



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posted by アンドウトワ at 18:27 | オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月07日


ワーグナー:歌劇《タンホイザー》から 「大行進曲 - 歌の殿堂をたたえよう」

ワーグナー:歌劇「タンホイザー」 (3CD) [Import]
新品最安価格:¥ 4,826 (3店出品)
中古最安価格:¥ 4,791 (2店出品)
発売日:2004-10-28
メーカー:ORFEO
カテゴリー:CD
アンドレ・クリュイタンス(指揮) バイロイト祝祭管弦楽団
フォーマット:Import from UK
ディスク数:3

♪第二幕 歌合戦の会場で登場する壮大な合唱曲

「タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦」が原題のこの歌劇は、
その名が示す通り、二つの伝説が物語のベースになっています。

タンホイザーはオーストリア公フリードリヒ2世に仕えた記録が残る、
13世紀ドイツに実在したミンネゼンガー(吟遊詩人)のひとりです。
彼が騎士道を外れ、快楽を追い放蕩したというのが一つ目の伝説。

もう一つの伝説「ヴァルトブルクの歌合戦」は、
1207年にヘルマン侯の宮殿で行われた、負けた方が命を落とすという歌合戦です。

ワーグナーはこの二つの伝説を巧みに組み合わせ、
そこに自らの思想を表した物語を加えて壮大な台本を書き上げました。
歌劇では愛欲に溺れ、無明の世界を彷徨うタンホイザーに対し、
我が身を捧げて神に祈るエリザヴェート姫の清廉な愛が救いとして描かれています。

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「タンホイザー大行進曲」と一般に呼ばれる今回の楽曲「歌の殿堂をたたえよう」は、
第二幕で歌合戦の会場となるヴァルトブルクの広間に入場する
貴族や騎士たちが、領主を讃えて盛大に歌う合唱曲です。
第九のように一回目は管弦楽のみで演奏され、二回目からは合唱も加わります。

演奏会で単独で取り上げられる際には、管弦楽のみの編曲版が多く使われています。
ここでも管弦楽版の演奏でお届けします。






R.Wagner:"Tannhäuser" Einzug der Gaste in die Wartburg
ワーグナー:歌劇 タンホイザー大行進曲.mp3



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posted by アンドウトワ at 16:00 | オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月01日


ゴダール:ジョスランの子守歌

パブロ・カザルスの芸術
カザルス(パブロ)
BMG JAPAN(2007-11-07)

♪愛され続ける子守歌の名作

シューベルト、ブラームス、モーツァルト(フリース)…
クラシックの世界には数多くの子守歌の名曲が存在しています。

どれも流麗で美しく、子供への愛情が感じられる旋律が特徴です。
中でも一際抒情的な旋律で愛されているのがこの作品。

ゴダール作曲の歌劇「ジョスラン」の第二幕で歌われる子守歌です。

主人公のジョスラン(テノール)が鷲たちの住む洞窟の外で、
我が子に聖母マリアのご加護があることを願い切々と歌い上げます。
オペラのアリアですから劇的で哀切もあり、歌以外の編曲でも大変親しまれています。

作曲のバンジャマン・ゴダールは19世紀後半のフランスの作曲家です。
46年という短い生涯の間に室内楽曲、オペラ、歌曲等、多くの作品を書きました。

オペラ作曲家としての成功を望んでいた彼にとって「ジョスラン」は、
ブリュッセルで上演後パリでも上演されるという、うれしいヒット作となりました。

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しかし現在ゴダールが残した大半の作品は忘れ去られ、
唯一残る「ジョスランの子守歌」も元の歌劇が上演されることは殆どありません。
ゴダールの名は大衆的なサロン小品の作曲家として、記憶されるにとどまっています。

それでも「ジョスランの子守歌」という名作と共に、
彼はいつまでも愛され続けるでしょう。






Benjamin (Louis Paul) Godard:Lullaby of Jocelyn
ゴダール:ジョスランの子守歌.mp3



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2010年05月26日


プッチーニ:歌劇《ラ・ボエーム》から 「ムゼッタのワルツ〜私が街をあるけば」

プッチーニ:ラ・ボエーム全曲
カラヤン(ヘルベルト・フォン)
ポリドール(1990-08-25)
おすすめ度の平均: 4.5
3カラヤン向きの曲だが・・・
5ほかが翳んでしまう究極の名盤!
4パヴァロティの名唱
5こんな素晴らしいボエームはもう出ない

♪19世紀パリが舞台の夢多き芸術家たちの物語

最も偉大な作曲家はヴェルディ、最も親しめる作曲家はプッチーニ。
イタリア人たちの間で二人はよくそういわれているそうです。

台本にも文学的な格調の高さを求めたヴェルディに対し、
プッチーニは大衆にもわかりやすいものをオペラの題材としました。
それは現代のドラマにも通じる娯楽性さえ持ちあわせています。

そのため当時、彼の作品を芸術として認めない向きもありましたが、
大多数の聴衆はロマンティックで旋律も美しい音楽を歓迎しました。

「ラ・ボエーム」とはボヘミアンのフランス語表記です。
1830年代のパリには貧しくとも夢に生きる若き芸術家たちが多くいました。

このオペラはそうした若者たちの日常を描いたプッチーニの出世作です。
「トスカ」「蝶々夫人」と並ぶ、彼の3大オペラにも数えられています。

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「私が街をあるけば」は通称「ムゼッタのワルツ」として有名な第二幕のアリアです。
画家 マルチェロの元恋人であるミミが、パトロンを連れて登場する場面で歌われます。
カルメンの「ハバネラ」のようなコケティッシュな魅力のあるアリアです。









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posted by アンドウトワ at 03:44 | オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする