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2009年09月11日


クライスラー:愛の喜び

クライスラー:自作自演集
クライスラー(フリッツ)
BMG JAPAN(2002-07-24)
おすすめ度の平均: 5.0
5クライスラーの人柄が偲ばれる優しい演奏
5ノスタルジック気分満点
5高校時代の愛聴盤がCDで蘇った

♪愛され続けるヴァイオリン小品の定番曲

クライスラーはオーストリア出身の作曲家、ヴァイオリニストです。
ウィーンの医師の子として1875年に生まれた彼は
早くから音楽的才能を見せ、7歳で特例によりウィーン音楽院に入学。
卒業後はパリ音楽院に学び、12歳でそこを主席で卒業します。

翌年にはニューヨークでヴァイオリニストとしてデビューしますが、
家庭事情などにより一旦は音楽を離れて陸軍将校を務め、
数年間、医学や美術を学びました。

ブランクを経た後再び表舞台に復帰したクライスラーは、
ベルリンフィルとの共演、ロンドンデビューと国際的に活躍しました。

作曲家としては多くの魅力的なヴァイオリン曲を作曲しましたが、
ベートーヴェンやブラームスのヴァイオリン協奏曲のカデンツァなども、
クライスラーが残した大きな仕事のひとつです。

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また彼は自作曲を過去の作曲家の作品として発表していたことでも有名で、
30数年後にそれを明かした時には一大センセーションになりました。

愛の喜びはクライスラーの代名詞的に広く知られるヴァイオリン小品です。
題名の通りに愛がもたらす喜びや快活な気分を、親しみやすい旋律で明朗に描いています。




クライスラー:愛の喜び
Kreisler:Liebesfreud


*楽曲の著作権が継続中のため音源はストリーミング再生のみです



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posted by アンドウトワ at 11:24 | 室内楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月01日


ドビュッシー:レントより遅く

旅への誘い~チェロとピアノで奏でるフランス名曲集
エンゲラー(ブリジット),ドマルケット(アンリ)
WARNER MUSIC JAPAN(WP)(M)(2007-11-21)

♪当時のカフェで流行のワルツを題材に

ジプシーが奏でる音楽に触発されて書かれた1910年の作品です。
この頃のドビュッシーは楽壇に確固たる地位を築き上げ、
代表作でもある前奏曲集などを手がけていました。

そんな最中にあって肩肘を張らない佇まいのこの曲は、
ドビュッシー流の遊び心さえ感じさせる、
いかにもフランス的な粋なピアノ小品です。

当時のカフェで流行っていたワルツを題材としたこの作品について、

「美しい聴衆が集う5時のお茶の会のために書いた」

と自身は若干、皮肉めいた表現で語っています。

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ピアノ以外にも様々に編曲され親しまれていますが、
ドビュッシー自身も後に管弦楽用の版を作っています。

元はロマのヴァイオリンのイメージだったということで、
今回はヴァイオリン版の演奏でお送りします。




C.Debussy:La plus que Lente

http://classical-music.aki.gs/Debussy-La-plus-que-Lente.mp3



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posted by アンドウトワ at 06:56 | 室内楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月27日


トセリ:嘆きのセレナーデ

ツィゴイネルワイゼン
天満敦子
キングレコード(2006-09-06)

♪イージー・リスニングとしても親しまれるセレナーデ

エンリコ・トセリはイタリア出身の作曲家、ピアニストです。
主に歌劇やオペレッタなどを中心に作曲しましたが、
ピアニストとしてもヨーロッパを舞台に活躍していました。

また元皇太子妃との恋物語も当時話題になったそうです。

トセリはピアノ曲や歌曲も残しましたが、
その中で最も有名なのがこの「セレナーデ」です。
「トセリ(トセルリ)のセレナーデ」または
「嘆きのセレナーデ」としても広く親しまれています。

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この曲は日本では戦前から軽音楽としても聴かれ、
現在でもムード音楽としてアレンジされ演奏されることもあります。

多くの作品を作曲したトセリですが、
今ではこの「セレナーデ」のみが唯一残っています。




Enrico Toselli:Serenade

http://classical-music.aki.gs/mp3-02/081-Toselli-Serenade.mp3



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posted by アンドウトワ at 05:37 | 室内楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月21日


ハイドン:弦楽四重奏曲第17番 へ長調 Op.3-5 第2楽章 「セレナーデ」

ハイドン:弦楽四重奏曲第17番&第67番&76番&第77番
イタリア弦楽四重奏団
ユニバーサル ミュージック クラシック(2005-06-22)
おすすめ度の平均: 4.5
5イタリア弦楽四重奏団全盛期のハイドン
4うん、イケます!
5代表曲のカップリング

♪曇りなく愛らしいセレナーデ

まずこの曲をハイドン作としてご紹介するべきかどうか、根本的なことでかなり迷いました。
というのもハイドンの初期の弦楽四重奏曲の傑作として
「ハイドンのセレナーデ」という略称もつくぐらいに、長らく広く親しまれてきた作品です。
ですからわかりやすくカテゴリーはハイドンにさせていただきます。

結論から言うとこの作品はオーストリアのベネディクト会の
修道士ホーフシュテッターの作品です。
モーツァルト研究家であるH.C.ロビンズ・ランドンらによって1964年に確定されました。

ホーフシュテッターはハイドンをとても敬愛し、ハイドンに習って弦楽四重奏曲を書きました。
あくまで趣味としてです。
しかしこれがあまりに優れていたので、
フランスの出版社がふたりの知らないところで
“ハイドン作”と銘打って出版してしまったのです。
無名のホーフシュテッターよりハイドンの名の方が売れるからです。
それがそのまま定着してしまい、長期に渡ってハイドン作として聴かれてきたわけです。

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ホーフシュテッターは天国でどう思っているかはわかりませんが、
本来埋もれるはずだったこの愛らしい作品が、
ハイドンの名によって多くの人に親しまれるようになったことは事実です。

尚、ハイドンはセレナーデというジャンルの作品は作っていません。
弦楽四重奏曲第17番の第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」のことが、
いつしか「セレナーデ」という愛称で呼ばれるようになり、
またそれがこの弦楽四重奏曲全体の愛称にもなっています。




Haydn:StringsQuartet No.17 in F major, Op.3-5
2. Serenade (Andante Cantabile)

http://classical-music.aki.gs/Haydn-StringsQuartet-No17-Serenade.mp3



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posted by アンドウトワ at 16:43 | 室内楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月29日


宮城道雄:春の海

春の海/宮城道雄(1)
春の海/宮城道雄(1)
posted with あまなつ on 2008.12.29
宮城道雄/ルネ・シュメー
日本伝統文化振興財団(2007-08-22)
おすすめ度の平均: 5.0
5お正月の定番

♪新春の訪れを告げる雅な旋律

この曲が流れなければ日本の新年はやって来ない、と言っても過言ではないほど、
正月の風物詩としてすっかり定着した感のある作品です。

作曲者の宮城道雄は兵庫県神戸市出身の作曲家・箏曲家です。

生まれつき弱視で8歳にして失明。
しかし早くから筝曲家としての才能を現し11歳で免許皆伝。
その後も14歳で書き上げた第一作の箏曲「水の変態」が
伊藤博文に評価されるなど、音楽家としては至って順調な歩みでした。

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宮城は他にも古典楽器の改良や、十七絃などの新楽器の開発でも知られています。

また作曲家としての作品の特徴は、西欧クラシック音楽の影響が強く感じられる点で、
琴の伴奏もどこかフランス印象派のような雰囲気さえ漂います。

代表作のひとつである「春の海」もそのいい例で、
尺八と琴によるデュエット曲という捉え方もできます。
実際この曲が有名になったのは、フランスのヴァイオリニスト、
ルネ・シュメーと共に演奏したレコードがきっかけになっています。

そこで今回はオリジナルの琴と尺八ではなく、
ピアノとフルートによる演奏でお届けしたいと思います。

「春の海」のモチーフは、失明する前に祖父母に育てられて目に焼きついた、
瀬戸内の福山市鞆の浦の海のイメージがもとになっています。




Michio Miyagi:Haru no Umi

http://classical-sound.up.seesaa.net/Miyagi-Haru-no-Umi.mp3



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posted by アンドウトワ at 01:13 | 室内楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月08日


コレッリ:ヴァイオリンソナタ ニ短調 Op.5 第12番 「ラ・フォリア」

コレッリ:ヴァイオリンソナタ第7番~第12番
寺神戸亮
コロムビアミュージックエンタテインメント(2002-06-21)
おすすめ度の平均: 5.0
5バロック好き

♪ヴァイオリン音楽の礎を築いたイタリア・バロックの巨匠

アルカンジェロ・コレッリ(コレルリ)はイタリアの
中期バロック時代を代表する作曲家・ヴァイオリン奏者です。

13歳からボローニャでヴァイオリンを学び、
わずか17歳で同地のアカデミア・フィラルモニカに
正会員として迎えられました。
本来20歳以上でなければ認められない10代での特例を許されたのは、
コレッリと後のモーツァルトのみといいます。

ストラディヴァリやアマーテといった当時の名工たちの
楽器に見合うだけの技術を持った、イタリアにおける
最初のヴァイオリンの巨匠ともされています。

また、作曲家としては後の独創ソナタにも通じる
ソナタ形式の基礎を確立させ、後続のヴィヴァルディや
大バッハにも影響を与えた重要人物とされています。

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バロックの作曲家にしては作品数の少ないコレッリですが、
その理由は納得のいくもの以外はすべて弟子に破棄させたことによるようです。
しかし、その結果残された作品はどれも精度の高い
優れたものばかりになりました。

イベリア半島に伝わる舞曲に主題を得た「ラ・フォリア」は、
様々なヴァイオリン技術が凝縮された名作として、
コレッリの作品中でも特に広く愛されています。




Arcangelo Corelli:La Follia Op.5-12

http://classical-sound.up.seesaa.net/020-Corelli-La-Follia.mp3



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posted by アンドウトワ at 23:51 | 室内楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月04日


フィビヒ:《気分、印象と思い出》から 「詩曲」 Op.41-139

エストレリータ
エストレリータ
posted with あまなつ on 2008.11.04
前橋汀子
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル(2001-11-21)

♪ヴァイオリン編曲された美しいピアノ曲

フィビヒはスメタナ、ドヴォルザーク、ヤナーチェク等と並ぶ、
チェコ国民楽派を代表する作曲家のひとりです。

作品は管弦楽、歌劇、ピアノ曲、室内楽、声楽と多岐に渡り、
哀愁感漂うチェコの旋律とドイツロマン派的な構成力を
巧みに融合させた作風が特徴です。

1893年頃から10年間に渡り、フィビヒは教え子の
アネシュカ・シュルゾヴァーと親密な関係にありました。
アネシュカはその美貌と共に、フランス文学の翻訳や
自作小説を発表する才女でもありました。

また彼女はフィビヒのオペラ台本も手がけるなど、
音楽制作にも大きな影響を与える存在でした。

そんなアネシュカとの恋愛模様をピアノ曲集にしたのが
「気分、印象と思い出 Op.41,44,47&57」です。
その中の「ジョフィーン島の夕べ」をヴァイオリンとピアノ用の
「詩曲」として編曲したのが、指揮者ラファエル・クーベリックの父で
ヴァイオリニストのヤン・クーベリックです。

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フィビヒはこの旋律を気に入っていたようで、
過去の作品「管弦楽の為の牧歌“黄昏”Op.39」の中間部でも既に用いていました。

「詩曲」はそんなフィビヒの最も知られた代表曲です。




Z.Fibich:Moods Impressions and Survenirs "Poeme" Op.41-139

http://classical-music.aki.gs/118-Fibich-Poeme.mp3



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posted by アンドウトワ at 15:16 | 室内楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月11日


チャイコフスキー:弦楽四重奏曲 第1番 ニ長調 Op.11 第2楽章

チャイコフスキー:弦楽四重奏曲全集
ボロディン四重奏団
ワーナーミュージック・ジャパン(2001-05-23)
おすすめ度の平均: 5.0
5解釈も現代にも通用!

♪文豪トルストイが涙した「アンダンテ・カンタービレ」

ドストエフスキーと並ぶ19世紀ロシアの大文豪トルストイは、
同じロシアの作曲家チャイコフスキーの音楽をこよなく愛し、
深い交流関係を持ちつつその作品からも、
執筆につながる強いインスピレーションを受けていました。

1876年12月にモスクワで催された特別音楽会でのことです。
招待されたトルストイはチャイコフスキーの隣りの席で、
彼の近作である「弦楽四重奏曲第1番」に耳を傾けていました。

第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」が始まるとトルストイは宙を仰ぎ、
次第に涙が頬をつたい最後には、座っていられないほどに泣き伏してしまいました。

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直後の手記でトルストイはこう記しています。

「第2楽章の神々しい調べが私の耳に響いてきたとたん、私は至福を感じ、身震いした。
・・・この調べが橋渡しとなって天上の神が私の心に入り、私は神のものとなった。」


この体験の後トルストイは、有名な「光あるうち光の中を歩め」を執筆しています。

またチャイコフスキー自身もこの時のことを振り返り、10年後の日記にこう書いています。

「あの時ほど喜びと感動をもって、作曲家として誇りを抱いたことは、
おそらく私の生涯に二度と無いであろう。」


「弦楽四重奏曲第1番」は事実上、ロシア初の弦楽四重奏曲であるといわれています。
ウクライナ民謡が引用された第2楽章は、音楽指示用語である
「アンダンテ・カンタービレ(歩く速さで歌うように)」が愛称のようになり、
チャイコフスキーを代表する美しい作品として広く知られています。




Tchaikovsky:String Quartet No.1 in D major, Op.11
2. Andante Cantabile

http://classical-sound.up.seesaa.net/Tchaikovsky-Andante-Cantabile.mp3



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posted by アンドウトワ at 05:26 | 室内楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月19日


ボッケリーニ:弦楽五重奏曲 ホ長調 G.275 第3楽章 「メヌエット」

パッヘルベルのカノン/イ・ムジチ~バロック名曲集
イ・ムジチ合奏団
ユニバーサル ミュージック クラシック (2005-06-22)
おすすめ度の平均: 4.5
5 正調。アッダージオッ!!
4 選曲がよいです

♪史上最高のチェロ奏者と称えられた名手

ボッケリーニは、バロックから古典派の時代にかけて活躍した、
イタリアのルッカ出身のチェロ奏者、作曲家です。

幼い頃から、チェロ・コントラバス奏者だった父の手ほどきを受けて
才能を伸ばし、13歳にしてチェロ奏者としてデビューしています。

その後もヨーロッパ演奏旅行で大成功を収め、それをきっかけに
宮廷音楽家の職を得るなど、順風満帆の人生を送っていました。

しかし、仕えていたフリードリヒ・ヴィルヘルム2世の死後は
細々とした年金暮らしになり、最期は貧窮と孤独の中淋しく人生を閉じました。

作曲家としてのボッケリーニは交響曲、協奏曲、室内楽などに多くの作品を残し、
特に「チェロ協奏曲変ロ長調」はハイドンの「チェロ協奏曲ニ短調」と並ぶ、
古典派のチェロ協奏曲の名作として今も演奏され続けています。

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19世紀のヴァイオリニスト、ジャン・バティスト・カルティエは、
ボッケリーニについてこんな有名な言葉を残しています。

もし神様が音楽を通して人に語りかけるなら、
ハイドンの音楽を使われたであろう。

しかしもし、神様ご自身が音楽をお聴きになりたいのなら、
ボッケリーニを選んだであろう。


「ボッケリーニのメヌエット」としても有名な今回お届けする曲は、
「弦楽五重奏曲ホ長調」の第3楽章「メヌエット」です。






Ridolfo Luigi Boccherini:Minuetto
ボッケリーニ:メヌエット.mp3


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posted by アンドウトワ at 05:37 | 室内楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする