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2010年03月18日


ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調 第2楽章

【HQCD】ラヴェル&ラフマニノフ:ピアノ協奏曲
ミケランジェリ(アルトゥーロ・ベネデッティ)
EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)(2009-03-18)
おすすめ度の平均: 5.0
5Unsurpassed
5孤高の天性
5数ある録音中の白眉です

♪華やかな両端楽章の間でひっそり佇むラヴェルらしい楽章

ジャズやブルース的な要素に彩られた華やかな第1楽章から一転、
透明感あふれる静謐な第2楽章はラヴェルの真骨頂的音楽です。

まずピアノソロだけが3分間近くに渡って奏でられます。
そこに背後から流れ入ってくる木管と弦の穏やかな響き。

音は次第に厚みを増し、全合奏で頂点を迎えると、
続いてイングリッシュホルンとピアノによる美しい共奏が始まります。

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この世ならざるようなその趣は、第2楽章の一番の聴きどころにして、
この協奏曲全体の白眉です。
いえ、もしかしたらラヴェルが書いた、最も美しい音楽のひとつといえるかもしれません。

第2楽章には両端楽章のような、流行の音楽を取り入れた派手さはまったくありません。
誰かにアピールしようとか受けを狙うようなケレン味もなく、
どこまでもラヴェル的な彼らしい至純な音楽です。

ラヴェルはアメリカでの演奏を意識しながら両端楽章を書きつつ、
その間にひっそり佇む第2楽章でこそ、
自らの真意を表現しようとしたのかもしれません。

ピアノと並び木管楽器群が次々と旋律を奏でるこの楽章は、
モーツァルトのクラリネット五重奏曲に感化されたともいわれています。




M.Ravel:Piano Concerto in G major 2. Adagio assai

http://classical-music.aki.gs/Ravel-Piano-Concerto-in-Gmajor-2nd.mp3



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posted by アンドウトワ at 14:02 | 協奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月12日


ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調 第1楽章

ラヴェル:ピアノ協奏曲
フランソワ(サンソン)
EMIミュージック・ジャパン(2004-12-08)
おすすめ度の平均: 4.0
3音質の問題
5フランソワ、ピアノと戯れる
3録音を気にしない人向き
5ラヴェル最後の名曲達の名演奏!
5両手も左手も決定盤!

♪伝統とオリジナリティが一体…煌びやかなコンチェルト

ラヴェルは協奏曲と呼べる作品をふたつしか残していません。
第一次世界大戦で右手を失ったピアニスト、
ウィトゲンシュタインの依頼による「左手のためのピアノ協奏曲」と、
今回お届けする「ピアノ協奏曲 ト長調」がそれです。

この2曲は“ト長調”の作曲中に“左手の”も後から追加される形で、
結局同時に平行して作曲され、完成したのは1931年のことでした。

1928年にラヴェルは4ヶ月間のアメリカ演奏旅行で大成功を収めます。
気を良くしたラヴェルは、すぐに2回目の演奏旅行を計画。
そこで自らがピアノ演奏することを想定して書いたのが“ト長調”でした。

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アメリカの聴衆を意識したのでしょう。
この曲の両端楽章にはジャズやブルース的要素が色濃く感じられます。
しかしラヴェル自身は「モーツァルトやサン=サーンスと
同じような美意識のもとに書かれた、
あらゆる意味で協奏曲らしい協奏曲」と語っているように、
第一楽章などは古典的な形式のつくりで構成されています。

外枠は伝統的なのに中身は固有の色彩感に彩られ、
流行の音楽なども渾然一体となっているところがラヴェルならではです。

初演は自らのピアノ弾き振りで行うつもりのラヴェルでしたが、
体調不良などもあってピアノはマルグリット・ロンに任せ、
本人はラムルー管弦楽団を指揮し、
アンコールで第3楽章を再演するなど大成功を収めました。




M.Ravel:Piano Concerto in G major 1. Allegramente

http://classical-music.aki.gs/Ravel-Piano-Concerto-in-Gmajor-1st.mp3



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posted by アンドウトワ at 16:07 | 協奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月31日


J.S.バッハ:ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 BWV1052 第3楽章

バッハ:ピアノ協奏曲集
カツァリス(シプリアン)
ワーナーミュージック・ジャパン(2000-06-21)
おすすめ度の平均: 5.0
5軽快かつ正統な演奏に酔う

♪ロマン派の作曲家たちに支持された傑作

14曲のバッハのチェンバロ協奏曲中、最も有名な第1番ニ短調は、
消失した原曲であるヴァイオリン協奏曲ニ短調の編曲です。

作品の完成度は14曲の中でも極めて高く、
両端楽章で繰り広げられる華やかな名人芸が特に魅力的です。

第1楽章、第2楽章はカンタータ第146番「われら多くの苦難を経て」に、
第3楽章はカンタータ第188番「われはわが信頼を」の
序曲に転用されています。

また、原曲とされるヴァイオリン協奏曲には
バッハ作という確証がなく、その信憑性を疑問視する声もあるようです。

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それはともかく第1番はバッハを再評価したロマン派の作曲家たちの支持も強く、
マタイ受難曲を蘇演したメンデルスゾーンが
ピアノ協奏曲として演奏した記録が残っている他、
シューマンも「最大傑作の一つ」と賛辞を惜しみませんでした。

こうした流れもあり現代ではピアノ協奏曲として演奏されることも多くなっています。




J.S.Bach:Piano Concerto No.1 in D minor, BWV1052 3. Allegro


http://classical-music.aki.gs/104-Bach-PianoConcerto-No1-3rd.mp3



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posted by アンドウトワ at 15:01 | 協奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月18日


J.S.バッハ:ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 BWV1052 第1楽章

バッハ:ピアノ協奏曲第1、2、4番
ペライア(マレイ)
ソニーレコード(2001-05-23)
おすすめ度の平均: 5.0
5ペライアのバッハ

♪ピアノ協奏曲の土台を築いたチェンバロ協奏曲

バッハは東ドイツ、ライプツィヒの聖トマス教会の音楽監督時代に、
計14曲のハープシコードのための協奏曲を書いています。

これらの協奏曲は一台のハープシコードのための作品が8曲
(うち1曲は断片)、二台のためが3曲、3台のためが2曲、
そして4台のためが1曲という内訳です。
そのほとんどがバッハ自身の旧作や、
ヴィヴァルディなど他の作曲家の作品の改作、あるいは編曲です。

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バッハは教会の音楽監督の他に、コレギウム・ムジクムという
大学生を中心とした団体の音楽指導にもあたっていました。
この団体のための作品も作らなければならなかったこと、
また自身の息子たちや弟子が、ハープシコード奏者として
立派に成長したことなどが、改作や編曲をしてまでも
多作しなければならなかった事情の背景にあるようです。

しかし、そうしたことを感じさせないほどにこの曲集はすばらしく、
その後のピアノ協奏曲というジャンルの土台にもなっています。

*サカナクションの「バッハの旋律を夜に聴いたせいです。」に登場する
1コーラスブレイク後のピアノのフレーズは4:27です。




J.S.Bach:Piano Concerto No.1 in D minor, BWV1052 1. Allegro

http://classical-music.aki.gs/103-Bach-PianoConcerto-No1-1st.mp3



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posted by アンドウトワ at 07:46 | 協奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月11日


J.S.バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043

J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲
フランチェスカッティ(ジノ)
ユニバーサル ミュージック クラシック(2000-05-24)
おすすめ度の平均: 5.0
5この演奏を聴いたら他の演奏は聴けない
5優雅という言葉が似合う演奏

♪2つのヴァイオリンが織り成す緻密な旋律美

バッハが作曲した現存する3つのヴァイオリン協奏曲の内のひとつです。
題名が示す通り2挺のヴァイオリンが互いを模倣しかけ合いながら、
美しく緻密な旋律を紡ぎあげていきます。

特に第2楽章ラルゴの清らかな静謐さはこの上なく、
単独でも取り上げられることの多い楽章です。

ライプツィヒで音楽監督を務めていた1730年から翌年の作とされ、
協奏曲の構成としてはヴィヴァルディの形式を踏襲しています。
後に「2台のチェンバロのための協奏曲 第3番」にも編曲されました。

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実はバッハのヴァイオリン協奏曲は3曲の他にもあったと言われ、
それの編曲版であろうチェンバロ協奏曲から逆に復元、録音という試みも増えています。
これらの協奏曲は1717年-1723年のケーテン時代に作曲され、
多くは1720年代にまとめて作曲されたものと見られています。




J.S.Bach:Concerto for 2Violins BWV1043 1st mov.

http://classical-music.aki.gs/Bach-Concerto-for-2Violins-1st.mp3

J.S.Bach:Concerto for 2Violins BWV1043 2nd mov.

http://classical-music.aki.gs/Bach-Concerto-for-2Violins-2nd.mp3

J.S.Bach:Concerto for 2Violins BWV1043 3rd mov.

http://classical-music.aki.gs/Bach-Concerto-for-2Violins-3rd.mp3



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posted by アンドウトワ at 13:27 | 協奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月22日


ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 Op.18 第3楽章

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
ラフマニノフ
EMIミュージック・ジャパン(2006-02-22)
おすすめ度の平均: 4.0
4ピアノの音が聴こえない・・・
5カラヤンにとっても満足な演奏だったのでは?
4ラフマニノフの演奏自体は最高なのだが
4カラヤンの「英雄の生涯的なラフマニノフ」

♪英国映画「逢びき」でも有名な第2主題

ラフマニノフが活躍した20世紀前半のクラシック音楽界は
既に調性も崩壊し、いわゆる現代音楽の時代に入っていました。
ですからラフマニノフのように伝統的で旋律も確かな音楽は、
時代錯誤、後進的と非難する批評家も少なくありませんでした。

しかしラフマニノフ自身は「私は自分の心の中に鳴っている
音楽を形にしているだけです。作曲の音楽的な傾向について
意識的に努力したことはありません。」というように語っていました。

ラフマニノフは彼が尊敬したチャイコフスキーの、間違いなく最大の後継者です。
チャイコフスキーも同時代の他のロシア作曲家たちとは一線を画し、
西洋伝統音楽に基づいた独自の音楽を貫いた人です。
そして何よりその旋律は美しく、親しみやすいものでした。

ラフマニノフはその上により増幅されたロマンティシズムと、
自身の神経症から来る陰うつさを加味し、それらを音楽の中で見事に昇華させました。
それが元来ピーカンより影のあるものを好み、
鬱も多い現代日本人の心情によくマッチしているのかもしれません。

彼の代表作であるこの曲は各主題が明快で美しいこともあってか、
普段クラシックをほとんど聴かない人にもとても人気があります。
随分と以前のことですがローリング・ストーンズしか聴かない知人が、
しみじみとこの曲のCDに耳を傾けていた姿が今も鮮明に脳裏に残っています。

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第3楽章は第2主題が特に有名で映画「逢びき」で使われたり、
最近でもゴスペラーズが歌うなど繰り返し取り上げられ親しまれています。

* 第3楽章は今まで後半のみの抜粋版を公開していましたが、
今回の再掲載にあたり前半を補完すると共に、後半にも修正を加え完全版としました。




Sergey Vasilievich Rakhmaninov: Piano Concerto No.2 in C minor, Op.18
3. Allegro scherzando

http://classical-music.aki.gs/Rachmaninov-Piano-Concerto-No2-3rd.mp3



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posted by アンドウトワ at 13:55 | 協奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月19日


モーツァルト:ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466 第1楽章

モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番、第21番
グルダ(フリードリヒ)
ユニバーサル ミュージック クラシック(2001-10-24)
おすすめ度の平均: 5.0
5端正でありながら華麗
5グルダの求心力に脱帽。
3美しいけれど...
5オーソドックスな20番
5寄せ集めた旋律を

♪ベートーヴェンも愛したピアノ協奏曲の名作

ひとりの人間としてのモーツァルトが大衆のためにではなく、
自己の内面の孤独や悲哀を初めて露にするかのように書き上げた、
彼のピアノ協奏曲中の最高傑作とも言われる作品です。

当時の音楽界では協奏曲やオペラのアリアは、
演奏家や歌手の技巧を示すための華やかなものが主流で、
聴衆である貴族や裕福な層もそれ以上を望んでいませんでした。

ですからこの曲が持つ重苦しさは当然理解されず、
その後の演奏会では聴衆が激減してしまうほどでした。

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しかし、モーツァルトの作品の中でも特にこの曲を熱愛し、
カデンツァさえ書いてしまった作曲家がいます。
ベートーヴェンです。

ある日、貴族の屋敷の前を通りかかったベートーヴェンは偶然この曲を耳にし
「なんという美しい曲だ。私にはとてもあのような美しい音楽は書けない!」
と感嘆の声を上げたということです。

今回はそのベートーヴェン作によるカデンツァでお送りします。




W.A.Mozart:Piano Concerto No.20 in D-minor, K.466 1. Allegro

http://classical-music.aki.gs/180-Mozart-Piano-Concerto-No20-1st.mp3



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posted by アンドウトワ at 05:46 | 協奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする