Merry Christmas and Pray for Peace / Tchaikovsky's "The Nutcrucker" - Misato Nagai Presents

ブルックナー:交響曲 第8番 ハ短調 - アンドウトワ指揮 CMSL SYMPHONIC ORCHESTRA [Teaser1]

ベートーヴェン:ピアノソナタ 第14番 嬰ハ短調 作品27-2「月光」 - 永井美里 [Teaser2]

ベートーヴェン:ピアノソナタ 第14番 嬰ハ短調 作品27-2「月光」 - 永井美里 [Teaser1]

CMSL SYMPHONIC ORCHESTRA PROMOTION VIDEO Part5 / コンサートマスター 風華レア

CMSL SYMPHONIC ORCHESTRA PROMOTION VIDEO Part4 / 指揮者 アンドウトワ

CMSL SYMPHONIC ORCHESTRA PROMOTION VIDEO Part3 / ピアニスト 永井美里


Beethoven Symphony No.9 in D minor, Op.125 - CMSL Symphonic Orchestra / Towa Ando [Teaser2]

Beethoven Symphony No.9 in D minor, Op.125 - CMSL Symphonic Orchestra / Towa Ando [Teaser1]

Pray for Peace - Towa Ando conducts Beethoven's last symphony

2012年01月22日


ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調 Hob.VIIe:1 第3楽章

ハイドン:トランペット協奏曲
新品最安価格:17%OFF ¥ 870 (10店出品)
レビュー平均: 5.0点 (3人がレビュー投稿)
5.0点 これ以上は望めないスタンダードな演奏
5.0点 最高の名盤。
5.0点 アンドレ氏は『トランペットの神様』である!
発売日:2000-06-21
メーカー:ワーナーミュージック・ジャパン
アーティスト:アンドレ(モーリス)

♪トランペットの名手だった友人のために書いた輝かしい作品

トランペットの基本レパートリーにして、代表的な協奏曲であるハイドンの名作です。
クラシックのみならず、ジャズのウィントン・マルサリスなども取り上げています。

ハイドンの時代はナチュラル・トランペットと言って、音程を変えるバルブがなく、
トランペット奏者はマウスピースへの圧や、唇の形で音に変化をつけていました。
またこのトランペットは高音域の自然倍音に音域が集まっていました。

これを改良したのがハイドンの友人アントン・ヴァイディンガーです。
トランペット奏者だったヴァイディンガーは、1770年代にトランペットに穴を開け、
音程調節用のキーを取り付けた、新たなトランペットを生み出しました。
フルートのように音孔を穿ち、鍵盤を付けることで半音階も出せるタイプです。

ヴァイディンガーはハイドンやフンメルに協奏曲の作曲を依頼しました。
すでに主要な交響曲や協奏曲も書き終え、晩年に入っていたハイドンでしたが、
この新しいトランペットが刺激になったのか、充実した協奏曲を書き上げました。
それは有鍵トランペットの特性を活かし、半音階のフレーズや、
自由な転調を駆使した輝かしく、溌剌とした作品でした。

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1800年3月28日、ウィーンのブルグ劇場でのヴァイディンガー自身による初演は、
客の入りが少なく、共演のソプラノの不調で散々だったと言います。
それでも、1802年のライプチヒへの演奏旅行は大成功を収め、
ヴァイディンガーと新型トランペットは、一躍脚光を浴びることになりました。

しかし、1830年代には新たにバルブ式のトランペットが主流となり始め、
ヴァイディンガーの引退とともに、彼のトランペットも時代から消えていきました。
ヴァイディンガーの開発したEs管トランペットは、元々音質も良くなかったようです。
そしてそれに呼応するかのように、ハイドンの協奏曲も忘れられていったのです。

時は流れて20世紀、ブリュッセルで再発見されたこの協奏曲は、
トランペットのスタンダードとして、今では揺るぎない地位を得ています。
フンメルの協奏曲と共に古典派を代表するトランペット協奏曲です。





ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調 Hob.VIIe:1 第3楽章
Franz Joseph Haydn:Trumpet Concerto in E flat major Hob.VIIe:1
3. Finale-Allegro (rondo)



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2011年10月31日


ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》から 「秋」 第1楽章 Op.8-3

ヴィヴァルディ:四季
新品最安価格:24%OFF ¥ 1,135 (15店出品)
レビュー平均: 5.0点 (4人がレビュー投稿)
5.0点 新しく吹き込む風
5.0点 いまも漢江は凍りますか?
5.0点 いいですね。
発売日:2007-07-25
メーカー:TOSHIBA-EMI LIMITED(TO)(M)
アーティスト:チョン・キョンファ

♪弦楽器の名工ストラディヴァリが影響を与えた

今日でもヴァイオリンを始めとする弦楽器の名器として君臨するストラディヴァリウス。
製作者の名工ストラディヴァリが、イタリア北西部のクレモナで活動したのは、
17世紀後半から18世紀初頭のことで、同時期にヴェニスで活躍したヴィヴァルディは、
ストラディヴァリが生み出す楽器の豊かな音に、大きく影響されたといいます。

ヴィヴァルディは生涯に79ものヴァイオリン協奏曲を書いています。
その代表作である協奏曲集『四季』は、およそ1720年ごろの作。
2011年にストラディバリウスの最高値がついた「レディ・ブラント」は1721年製ですから、
いかに両者の活躍した時期が、並行したものだったかがうかがえます。

アマティに師事し、更に独創性を加え、弦楽器に革命をもたらしたストラディヴァリ。
それに呼応するかのように、ヴィヴァルディも優れた作品を生み出していったのです。

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『四季』は作曲から約5年後の1725年に、オランダで出版されました。
そして比較的最近の、今から70年ほど前に再発見されたのです。

いつものように、各楽章につけられた、詠み人知らずのソネットを添えます。



秋 - ヘ長調 第1楽章

田園の詩。

農夫たちは収穫のよろこびを祝い、踊り、

酒を飲んで楽しんでいる。






ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》から 「秋」 第1楽章 Op.8-3
Antonio Vivaldi:The Four Seasons "Autumn" Op.8-3



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2011年02月27日


モーツァルト:フルート協奏曲 第1番 ト長調 K.313 第1楽章

モーツァルト:フルート協奏曲
新品最安価格:13%OFF ¥ 2,605 (5店出品)
レビュー平均: 5.0点 (2人がレビュー投稿)
5.0点 最近では、これが最高の演奏!
5.0点 歌うように美しく
発売日:2010-01-20
メーカー:エイベックス・マーケティング
アーティスト:オーケストラ・アンサンブル金沢 金聖響 高木綾子
フォーマット:Hybrid SACD

♪オランダの商人ド・ジャンの依頼で書かれたフルート音楽の傑作

モーツァルトはフルートという楽器があまり好きではなかったと伝えられます。
よく引き合いに出されるのが、モーツァルトが手紙に書いた次の言葉です。

「我慢できない楽器のために書かなくてはならない時は、いつも気が乗らなくなります」

当時のフルートはフルート・トラベルソというまだ未完の楽器でした。
現在のベーム式とは異なり、穴を指で直接ふさいで音を出すという方式だったので、
音程が定まらず、敏感だったモーツァルトにはそれが我慢ならなかったといいます。

しかし、この協奏曲を聴く限り、そうした事情はまったく感じられません。
むしろフルートの魅力を充分引き出し、自由で完成された音楽を生み出しています。
このことが状況や気分に左右されない、モーツァルトの天才を示しています。

2曲のフルート協奏曲を書いた頃のモーツァルトは、マンハイムで就活中でした。
この地に必要以上に留まったのは、想いを寄せる人、アロイジアがいたからです。
モーツァルトはアロイジアをソプラノ歌手として、イタリアで成功させようと考えていました。

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第2番が転用作のため、事実上、唯一のモーツァルトのフルート協奏曲である第1番には、
恋の只中だったモーツァルトの、高揚した気分が反映されているかのようです。
しかし父親のレオポルドは、恋愛に夢中の息子のことが心配でならず、
手紙で速くパリへと発つよう促したため、モーツァルトの想いは絶たれてしまいました。

アロイジアが結婚した後も、モーツァルトは彼女のために多くのアリアを作曲しました。
そして、アロイジアの妹こそがモーツァルトの妻となるコンスタンツェだったのです。
さらに二人の叔父はロマン派の開祖とされる、マリア・ウェーバーの父なのでした。





モーツァルト:フルート協奏曲 第1番 ト長調 K.313 第1楽章
Wolfgang Amadeus Mozart:Flute Concerto No.1 in G major, K.313
1. Allegro maestoso



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2011年01月08日


ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 OP.73 「皇帝」 第3楽章

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番&第5番「皇帝」
定価:¥ 1,680
新品最安価格:13%OFF ¥ 1,448 (3店出品)
中古最安価格:37%OFF ¥ 1,050 (3店出品)
レビュー平均: 4.5点 (2人がレビュー投稿)
発売日:2007-11-07
メーカー:BMG JAPAN
アーティスト:ルービンシュタイン(アルトゥール)

♪「皇帝」の名にふさわしい堂々たる傑作

天才モーツァルトと 楽聖ベートーヴェンは一度だけ出会いを果たしています。
それは1787年の春、モーツァルトが31歳、ベートーヴェンが17歳の時のことです。
故郷ボンを旅立ちウィーンに来たベートーヴェンは、モーツァルト宅を訪れました。

歌劇「ドン・ジョバンニ」の作曲中だったモーツァルトを前に、
ベートーヴェンは得意のピアノ即興演奏を披露します。

しかし興味を示さないモーツァルトの空気を察したベートーヴェンは、
歌劇の一節を主題として与えてもらうと、再び即興演奏を始めました。
しばらくするとモーツァルトは、隣部屋の友人たちに向かって驚嘆の声をあげました。

「諸君、この若者に注意したまえ! いつか彼の名は世界に知れ渡るだろう」

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ピアノ協奏曲というジャンルにおいて、数多くの名作を残したモーツァルト。
ベートーヴェンも数こそ少ないですが、どれもが名曲とされる5作品を書いています。
なかでも絢爛豪華な内容で圧倒的なのが、変ホ長調の第5番です。
そのあまりに煌びやかな曲想から、いつしか「皇帝」の名で呼ばれるようになりました。

この協奏曲を作曲中、ナポレオン率いるフランス軍がウィーンを侵攻していました。
ただでさえ調子の悪い耳をつんざくような砲撃の音を避け、
ベートーヴェンは地下室にこもり、黙々とこの曲の作曲に取り組んだといいます。

作曲にあたってハイドンやモーツァルトの作品を研究し直したという甲斐があり、
第5番は彼の偉大な交響曲にも比肩するような、完全無比な作品となりました。





ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 OP.73 「皇帝」 第3楽章
L.V.Beethoven:Piano Concerto No.5 in E flat major, Op.73
3. Rondo : Allegro



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2010年12月17日


ヴィヴァルディ:マンドリン協奏曲 ハ長調 RV.425 第1楽章

ヴィヴァルディ/マンドリン協奏曲集
定価:¥ 1,575
新品最安価格:13%OFF ¥ 1,358 (3店出品)
レビュー平均: 3.0点 (1人がレビュー投稿)
発売日:1999-10-27
メーカー:ダブリューイーエー・ジャパン
アーティスト:オルランディ(ウーゴ)

♪映画「クレイマー・クレイマー」のテーマ曲として知られる

古賀メロディを奏でる哀愁漂う合奏などでもお馴染みの弦楽器マンドリン。
一般的なものは17世紀中頃に登場したナポリ型マンドリンから発展したもので、
弦はスチール製の8弦4コース、調弦はヴァイオリンと同じく低音からG-D-A-Eです。

マンドリンはヴァイオリンのような持続音が出せず、一音ずつ途切れてしまうため、
それを補う意味でも細かく音を刻む、トレモロ奏法が多く使われています。

マンドリンの直接の起源はリュートから派生した楽器「マンドーラ」といわれています。
初期のマンドリンは6コースのガット弦を持つバロックマンドリン(マンドリーノ)で、
ヴィヴァルディが書いたマンドリン協奏曲はこの型のためのものです。

小型で比較的演奏も容易なマンドリンは、18世紀イタリアで広く普及し、
多くの作曲家たちがこの楽器のための協奏曲を書きました。
ヴィヴァルディはマンドリンのための協奏曲を4曲ほど書いています。
そのうち純粋なソロとしての協奏曲は、ハ長調のRV.425のみです。

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この曲を一躍有名にしたのは79年のアメリカ映画「クレイマー・クレイマー」です。
ダスティン・ホフマンとメリル・ストリープが共演のこの映画は、
当時アメリカで社会問題となっていた離婚や親権問題などを扱っていますが、
ヴィヴァルディの協奏曲はそうした重くなりがちなテーマとは、
対照的な明るさで映画に面白い効果をもたらしています。

冒頭からテーマ曲として流れる他、ニューヨークの街角でヴァイオリンとギターの、
ストリートミュージシャンたちが演奏する曲としても登場しています。

この曲でヴィヴァルディはトレモロではなく、音符を細かく並べることで、
音の隙間を作らない音楽を生み出しています。







ヴィヴァルディ:マンドリン協奏曲 ハ長調 RV.425 第1楽章
Antonio Lucio Vivaldi:Mandolin Concerto in C major, RV 425 1. Allegro



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2010年12月10日


ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 Op.21 第2楽章

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番
定価:¥ 1,500
新品最安価格:13%OFF ¥ 1,293 (6店出品)
中古最安価格:13%OFF ¥ 1,303 (2店出品)
レビュー平均: 5.0点 (3人がレビュー投稿)
発売日:2008-03-26
メーカー:EMIミュージック・ジャパン
アーティスト:ブーニン(スタニスラフ)

♪コンスタンチアへの想いに満ちた美しいラルゲット

ショパンは恋愛に纏わるエピソードが多い作曲家です。
女性たちとの出会いと別れが、彼に創作のインスピレーションをもたらしました。
その代表的なものが女流作家ジョルジュ・サンドとの関係でしたが、
もうひとつ忘れてはならないものがあります。
それはワルシャワ音楽院の同窓生で、声楽科のコンスタンチアへの思いです。

コンスタンチアは美しい容姿と声で注目を集める存在でした。
ショパンより3ヶ月遅れの生まれで、皇室離宮の管理者の娘だった彼女は、
優秀な生徒として、合唱団の花形として輝いていました。

ピアノ協奏曲第2番を作曲時のショパンは、彼女に思いを寄せつつも、
声もかけられないという状態が6ヶ月も続いていました。
そうしたやり場のない思いをショパンは、この協奏曲に込めました。
特に第2楽章はコンスタンチアを思って書いたと、自身も明言しています。

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やがて二人の仲は接近し、ショパンがステージでコンスタンチアの伴奏を弾いたり、
彼女のためと思われる歌曲を作曲するなど、親しい間柄になっていきました。
1830年10月11日のショパンの告別演奏会にはコンスタンチアも参加。
歌手としてショパンの故郷でのラスト・コンサートを飾っています。

ウィーンに発つ前日、二人は静かな公園の並木道で密かに落ち合いました。
指輪を取り交わし、文通の約束をした後、固い握手をして別れたのです。
この時ショパンが贈った指輪は、銀台にダイアをはめた古いタイプのものでした。







ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 Op.21 第2楽章
F.Chopin:Piano Concerto No.2 in F minor, Op.21 2. Larghetto



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2010年09月18日


ヴィヴァルディ:《調和の霊感》 協奏曲第2番 ト短調 RV578 第1-2楽章

ヴィヴァルディ:協奏曲集「調和の霊感」
イタリア合奏団
コロムビアミュージックエンタテインメント(2003-03-26)
おすすめ度の平均: 5.0
5フレーズの霊感
5宝物(゚-゚*)♪
5後期バロックの始まりを感じさせる逸品

♪慈善院付属の音楽学院の女子生徒たちのために作曲

数多くの協奏曲を書き“協奏曲の父”の異名を持つヴィヴァルディ。
生涯に残した650曲ほどの作品の内、450曲あまりが協奏曲です。

ヴィヴァルディは音楽家である前に僧籍を持つ司祭でした。
髪の毛が赤いことから当時“赤毛の司祭”と呼ばれていました。

そんな彼が赴任したピエタという名の慈善修道院には、
身寄りのない孤児を集めた付属の女子音楽学院がありました。
この学院の生徒たちには優秀な演奏者も多く、
ヴェネチアの音楽文化の中心となるほどでした。

自らも優れたヴァイオリン奏者だったヴィヴァルディは、
この子らに演奏や音楽を教えつつ、
学院のオーケストラのための作品を作曲しました。
ヴィヴァルディの膨大な作品のほとんどは、この音楽院のために書かれたといわれます。

身寄りのない音楽院の女子生徒たちがヴィヴァルディの曲を見事に弾きこなし、
その姿にヴェネチアの市民たちが拍手喝采を送る…。
まるで映画のワンシーンのような光景です。

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こうして書き上げた協奏曲から12曲を選んで出版されたのが「調和の霊感(幻想)」です。
有名な「四季」に勝るとも劣らない名作で、
出版当時のヨーロッパでも大反響を呼びました。
また、熱心なヴィヴァルディの追従者で作品の研究も怠らなかったJ.S.バッハは、
この協奏曲集からの3曲を、ハープシコードやオルガン用に編曲しています。

子供のための作品ということで親しみやすい旋律や弾きやすいフレーズが多いことも、
この協奏曲集が広く普及している理由かもしれません。






Antonio Vivaldi:L’Estro Armonico, Op. 3,
Concerto No. 2 in G minor for two violins, cello and strings, RV 578
1. Adagio e spiccato 2. Allegro
ヴィヴァルディ:調和の霊感 No.2 第1,2楽章.mp3


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2010年09月06日


J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第3番 ト長調 BWV1048 第1楽章

バッハ/ブランデンブルグ協奏曲<全曲>
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス・バッハ管弦楽団
徳間ジャパンコミュニケーションズ(1997-05-21)
おすすめ度の平均: 5.0
5優しい響きのある演奏
5作品全体の姿を伝える演奏
5渋くて温かみのあるバッハ

♪弦楽器が九部からなる異色の弦楽合奏曲

一般的に協奏曲というとピアノやヴァイオリンなど固定の楽器と、
それに対して伴奏的な管弦楽のかけ合いというイメージですが、
ヴィヴァルディやバッハの時代にはソロをひとつに固定せず、
管楽器も含めて次々と独奏が替わる合奏協奏曲が全盛でした。

宮廷お抱えの専属楽団には腕利きの名手が多く、
そうした奏者たちが自慢の技術を見せる場でもあったのです。

ブランデンブルク協奏曲も原題を「種々の楽器のための協奏曲」といい、
各曲ごとにソロを担う楽器が違う合奏協奏曲の一種です。
独奏楽器群はフルートなどの管楽器とヴァイオリン、
合奏楽器群は弦楽合奏と通奏低音というのがオーソドックスなスタイルです。

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ただバッハは第5番で当時通奏低音に過ぎなかったチェンバロを前に出すなど、
その後のジャンルにも影響を与えるような革新的な試みもしています。

第3番は協奏曲的な趣きもなく、弦楽合奏と通奏低音のみのユニークな編成。
具体的にはヴァイオリン3、ヴィオラ3、チェロ3の弦楽器九部に、
通奏低音としてヴィオローネとチェンバロという異色の作品です。

弦楽器のみがこれだけ濃厚に絡み合う合奏曲も珍しく、
三部からなるヴァイオリンのかけ合いも楽しい弦楽合奏曲の傑作です。






J.S.Bach:Brandenburg Concerto No.3 in G major, BWV 1048
1. Allegro
J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第3番.mp3



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2010年07月25日


バルトーク:《管弦楽のための協奏曲》 第4楽章 「中断された間奏曲」

バルトーク:管弦楽のための協奏曲,弦楽器,打楽器とチェレスタのための音楽
ライナー(フリッツ)
BMG JAPAN(2007-11-07)
おすすめ度の平均: 5.0
5にわかには信じ難いが名盤。
5緊張感に富んだ、強く心に訴えかけてくる名演
5<名盤>とは何か

♪音楽仲間たちの友情から生まれた代表作

「若い頃の私にとって、美の理想はベートーヴェンだった」

バルトークほどに説明や定義付けの難しい作曲家も珍しいでしょう。
ブラームス、ワーグナー、そしてリヒャルト・シュトラウスといった、
ドイツ・オーストリア系音楽への傾倒から始まり、
19世紀〜20世紀にかけての激動の音楽の変遷の流れに乗って、
ドビュッシー、ストラヴィンスキー、シェーンベルクなど
改革者たちの影響を強く受けてきました。

また自身は故郷ハンガリーを中心とした民謡の収集、研究に熱心で、
これらが渾然一体となって古典、現代音楽、民俗音楽など、
様々な要素が感じられる独特の作風を持っていました。
ですから現代音楽の旗手といわれる反面、新古典派ともされるなど、
簡単にはジャンルに括れない特殊な作曲家がバルトークなのです。

ナチスの台頭と政治的軋轢から、故郷を離れ渡った先のアメリカで、
バルトークの音楽がまったく受けず、苦しい生活を強いられた背景には、
こうした彼の独特な作風を受け入れる土壌が、
当時のアメリカにはなかったためともみられます。
金銭的にも逼迫し、体調も芳しくない中でバルトークはうつ状態にありました。

「私はかなりの悲観論者になりました。どんな人をも、どんな国をも、
またどんなことをも信じられません。」とかつてのピアノの弟子に書簡を送ったほどです。

そんな彼を見かねて救いの手を差し伸べたのは、指揮者のフリッツ・ライナー、
ヴァイオリニストのヨーゼフ・シゲティといった、同郷の音楽家の友人たちでした。
バルトークへの援助をアメリカ作曲家協会(ASCAP)に働きかけた他、
指揮者のクーセヴィツキーが新作をバルトークに依頼した背景にも、
ライナーたちの配慮と促しがあったとされています。

こうして息を吹き返したバルトークが書き上げた傑作が「管弦楽のための協奏曲」です。
名手揃いのボストン交響楽団用に、各楽器が合奏協奏曲のように
活躍できる作りとなっているためこの名がつけられましたが、
全5楽章の面構えは交響曲と呼んでもいいほどに立派です。
白血病だった彼の"悲しい死の歌"から"生の主張"へと漸進的に推移していく、
内面の変化が全曲を通して描かれています。
この曲は彼にとってアメリカで最初の成功作にして、代表作のひとつとなりました。

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第4楽章にはショスタコービッチの交響曲第7番「レニングラード」の、
ナチスによるレニングラード侵攻を描いた戦争の主題が引用され、
それに対しトロンボーンがグリッサンドで「ブーイング」を示し、
木管楽器がケタケタと声をあげるような嘲笑を表しています。
またヴィオラによる第2主題はこの楽章の白眉ともいえる美しさです。
この旋律は19世紀ハンガリーの無名の作曲家からの引用も指摘されています。






Bartók Béla Viktor János:Concerto for Orchestra
4. Intermezzo interrotto
バルトーク:《管弦楽のための協奏曲》 第4楽章 「中断された間奏曲」.mp3



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2010年04月28日


ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77 第3楽章

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
オイストラフ(ダヴィッド)
EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)(2007-09-26)
おすすめ度の平均: 5.0
5重厚で艶やかな第一級の名演
5風格溢れるブラームス
5イキのいい演奏が魅力

♪名手ヨアヒムとの交流から生まれた3大ヴァイオリン協奏曲

ハンガリー出身で19世紀の大ヴァイオリニスト、ヨーゼフ・ヨアヒム。
彼はブラームスの音楽人生に欠くことのできない重要人物です。

1853年、ブラームスが伴奏を務めたエドアルト・レメーニは、
ウィーン音楽院でヨアヒムとヴァイオリンを学んだ旧知の仲でした。
以前からヨアヒムに憧れていたブラームスは演奏旅行が終わると、
レメーニと共にハノーヴァーのヨアヒム邸を訪れました。
この出会いがその後続くブラームスとヨアヒムの絆の始まりでした。

若きブラームスの才能を認めたヨアヒムは、リストに紹介状を書き、
後にブラームスの師匠となるシューマンに引き会わせました。
そしてシューマンが「新しい道」と題した論文でブラームスを称えたことで、
彼は広く世間に知られる存在となっていったのです。

こうした恩に報いるべく作曲されたブラームスにとって唯一のヴァイオリン協奏曲は、
彼が45歳になった時、ヨアヒムとのやり取りの末にようやく完成しました。
当初、4楽章の予定だったのを間のふたつの楽章をやめて、
新たにアダージョの楽章を入れた3楽章としたのもヨアヒムの助言によるものです。

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初演はライプチヒでブラームス自身の指揮、ヨアヒムの独奏で行われ、
「これはブラームスとヨアヒムの友情の木に宿った美しい果実だ」と、
評論家ハンスリックからも絶賛される大成功を収めました。

また、名ヴァイオリニスト、レオポルド・アウアーの
「ベートーヴェンとメンデルゾーンのヴァイオリン協奏曲以後に現れた
重要なヴァイオリン曲」という言葉から、
現在では所謂“3大ヴァイオリン協奏曲”と称されています。




J.Brahms:Violin Concerto in D major, Op.77
3. Allegro giocoso,ma non troppo - Vivace

http://classical-music.aki.gs/131-Brahms-Violin-Concerto-3rd.mp3


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