村治佳織
ビクターエンタテインメント(2000-03-23)
ビクターエンタテインメント(2000-03-23)
おすすめ度の平均:
よく考えられた演奏で心に響くこれ以上をいつ聴くことが出来るだろう・・・
ギターの誤解が解けました。
アランフェス!
本当は大変なんです
♪初めての子を失った悲しみを詠うギターの調べ
スペインの首都マドリードから南へ約47キロほど離れた土地に、
豊かな水と森に恵まれた美しい街・アランフェスはあります。
乾燥地帯が多いスペインにあってタホ川源流の水が齎す恵みは、
アランフェス一帯を潤し古くから王の離宮や庭園が作られてきました。
スペイン内戦中にこの地を妻と共に訪れたロドリーゴは、
盲目の身でありながらも肌で、耳で、香りでアランフェスの自然を感じ、
やがてひとつの協奏曲へと結実する音楽の楽想を練りました。
それが20世紀を代表するギター協奏曲として、
また彼の代名詞的作品として有名な「アランフェス協奏曲」です。
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戦後すぐの1940年に、作曲にも協力した名ギタリスト、
レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサの独奏で初演されました。
ロドリーゴはこの曲に内戦で傷ついたスペインやアランフェスの
平和への想いを込めたと言われ、分けても第2楽章には
長子を流産して悲しみに暮れる夫人への、慰めの意も込められていると、
後年になって自身が告白しています。
この楽章は「恋のアランフェス」というムード音楽に編曲されるなど、
ポピュラー・クラシックとしても大変親しまれています。
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲 第2楽章から
Joaquín Rodrigo Vidre:Concierto de Aranjuez 2. Adagio
*楽曲の著作権が継続中のため音源はストリーミング再生のみです
Joaquín Rodrigo Vidre:Concierto de Aranjuez 2. Adagio
*楽曲の著作権が継続中のため音源はストリーミング再生のみです