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テレビ・映画&CM etc. … 最近話題のクラシック

2012年09月19日


モーツァルト:セレナーデ第9番 ニ長調 K.320 「ポストホルン」 第6楽章

モーツァルト:アイネ・クライネ、ポストホルン
新品最安価格:13%OFF ¥ 1,391 (6店出品)
中古最安価格:19%OFF ¥ 1,280 (2店出品)
5.0点 アイネ・クライネならこれ
5.0点 ベーム翁らしい生真面目さが嬉しい。
5.0点 巨匠最晩年の音楽への愛に満ちている。
発売日:2009-10-21
メーカー:ユニバーサル ミュージック クラシック
アーティスト:ウィーン・フィルハーモニー ベーム(カール)

♪郵便馬車のポストホルンを取り入れた壮麗なセレナーデ

鉄道の無かったモーツァルトの時代の交通手段と言えば馬車です。
幼い頃からヨーロッパ各地を演奏旅行で周ったモーツァルトは、
もちろん馬車を移動に使い、多くの時間を馬車と共に過ごしました。

当時の馬車は郵便物を乗せ、郵便馬車としての役割も果たしていました。
この馬車が発車到着の合図に鳴らしていたのがポストホルンです。
バルブを持たず菅を巻き込んだだけのシンプルな楽器で、
角笛の進化形にしてコルネットの前身とも言えます。
バルブがありませんから自然倍音の三つの音(ドミソ)を駆使して演奏します。

セレナーデ第9番の第6楽章では、モーツァルトが旅の途上で何度も耳にしたであろう、
ポストホルンのフレーズが、中間部の第2トリオ(3:20)で登場します。
「ポストホルン」セレナーデの愛称はここに由来しています。

作曲時のモーツァルトは生まれ故郷のザルツブルクに帰り、
それまでの演奏旅行で得た成果を活かし創作に励んでいました。
しかし時の大司教に対して良い感情を持っていなかったモーツァルトは、
彼から離れてザルツブルクを立ちたいと思っていたようです。

作曲にあたってはそんな願いが出発を示すポストホルンに反映されたとか、
ザルツブルクを去る知人への思いをポストホルンの音に託したなど、
推測による諸説はあるものの、どれも定かではありません。

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第9番はセレナーデとしては楽器編成の規模が大きい立派な管弦楽作品です。
そのためモーツァルトはここから第1,5,7楽章を抜き出して、
新たに交響曲ニ長調として改編も試みています。
また現代でもロジャー・ノリントンなどの指揮者が第1,5,6,7楽章を抜き出し、
全4楽章の交響曲として演奏会で取り上げることがあります。

第6楽章の第1トリオ(1:13)にはフラウティーノという楽器の指定があります。
これはバロック時代にも存在したソプラニーノリコーダーとも呼ばれる楽器です。
(ヴィヴァルディはフラウティーノのための協奏曲を書いています)
しかし指定はあるものの、譜面のそのパートは空白になっています。
そこで演奏会では空白のまま、弦楽器のみが旋律を奏でたり、
弦楽器より高いオクターブで、ピッコロやリコーダーが同じ旋律を奏でたりします。
今回の配信では弦楽器のみの形をとっています。





モーツァルト:セレナーデ第9番 ニ長調 K.320 「ポストホルン」 第6楽章 [5:41]
Wolfgang Amadeus Mozart:Serenade for Orchestra No.9 in D major K. 320
Posthorn 6. Minuetto - Trio 1 & 2



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2012年09月06日


J.S.バッハ:カンタータ 第146番 1. シンフォニア BWV.146

バッハ:カンタータ全集(8)
中古最安価格:19%OFF ¥ 7,600 (3店出品)
4.0点 あの名手も参加しています。
4.0点 この巻の聴きどころ
発売日:2001-06-20
メーカー:ワーナーミュージック・ジャパン
クリエーター:アーノンクール(ニコラウス)(指揮) レオンハルト(グスタフ)(指揮) ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス(演奏) レオンハルト合奏団(演奏)
時間:403(分)

♪チェンバロ協奏曲を用いた荘厳なシンフォニア

カンターター交声曲には、大きく分けて二種類の形態があります。
ひとつはルーテル派の礼拝の説教の前後に演奏された教会カンタータ。
これはその日に朗読する聖書の部分を歌詞で説明しています。

もうひとつは世俗カンタータと呼ばれる宗教とは無関係のもの。
これは主に領主や貴族の慶事の際に演奏されていました。
バッハで有名なものにコーヒーカンタータなどがあります。

しかしバッハに限って言えば、その作曲数の差は歴然としていて、
教会カンタータが二百曲以上に対して、世俗は二十曲程度です。
これにはバッハが長年、教会のオルガニストとして音楽を作り、
演奏も指導していたことが、大きく影響しているのは間違いありません。
また、バッハ自身が大変信仰に厚い人物だったことも、もちろん理由のひとつです。

二百に上る教会カンタータの内、百七十曲近くの作品が、
1723年以降のライプツィヒ時代に書かれていると言われています。
「目覚めよと呼ぶ声あり」のコラール「シオンは物見らが歌うのを聴く」や、
主よ、人の望みの喜びよ」を含むBWV147なども、
皆こうした多くの教会カンタータの中の一作品です。

BWV146にはある事実が潜んでいます。
それは第1曲と第2曲が、自身のチェンバロ協奏曲からの引用だということです。
チェンバロがオルガンに差し替えられ(オルガンはおそらくバッハ自身が演奏)、
第2曲にはカンタータらしく合唱が加えられています。
どちらがいいとは一概には言えませんが、
カンタータの方が奥行きや荘厳さが増しているようにも感じます。
バッハが引用したのも、そうした狙いがあったからかもしれません。

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ところで最近、日本のロックバンド、サカナクションの、
「バッハの旋律を夜に聴いたせいなんです。」という楽曲が、
YouTube動画などでも大変話題になっています。
ここで言う“バッハの旋律”とはどの曲なのか?についてですが、
歌詞にはチェロというワードがあるので、
これは無伴奏チェロ組曲などを想起させます。

そしてもうひとつの手がかりとして、1コーラスの終了後に、
チェンバロ(ピアノ)協奏曲第1番第1楽章のカデンツァが、
ピアノソロによって奏でられる場面があります。
実際のところどうなのかは不明ですが、サカナクションのファンの方は、
そのあたりにも想いを馳せて聴かれると、より面白いかもしれません。
尚、そのカデンツァは今回のシンフォニアの4:08頃にも登場します。





J.S.バッハ:カンタータ 第146番 1. シンフォニア BWV.146
J.S.Bach:Cantata No.146 Wir mussen durch viel Trubsal, BWV 146
1. Sinfonia



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2012年08月31日


スーザ:行進曲 ワシントンポスト

星条旗よ永遠なれ 〜スーザ : マーチ名曲集
定価:¥ 1,050
新品最安価格:18%OFF ¥ 860 (9店出品)
4.0点 スーザのマーチ集
5.0点 ブラスバンド
5.0点 行進曲の名人、スーザの名曲25
発売日:2000-06-21
メーカー:ワーナーミュージック・ジャパン
アーティスト:グレナディア・ガーズ・バンド

♪アメリカの新聞社ワシントン・ポストの依頼で作曲された行進曲

「ワシントン・ポスト」はアメリカのマーチ王スーザの代表的な行進曲。
星条旗よ永遠に」などと共に最も広く知られるスーザの作品のひとつです。

1889年、アメリカの新聞ワシントン・ポストはアマチュア作家協会を設立。
紙上で学生の文学作品のコンテストを開始しました。
その表彰式のための行進曲を、オーナーであるハットンとウィルキンスが、
当時アメリカ海兵隊楽団長であったスーザに依頼したのです。

それに応えて作曲されたこの曲は、同年6月15日の第一回表彰式で、
海兵軍楽隊によって初演されると、瞬く間に大ヒットしました。
ワシントン市のスミソニアン・グランドで行われた表彰式には、
ハリソン大統領をはじめとする要人たちが顔を連ねていたといいます。

この行進曲によって平凡な新聞だったワシントン・ポスト紙は一躍有名になり、
このことからある英国人ジャーナリストはスーザを“マーチ王”と呼びました。

「ワシントン・ポスト」はスーザバンドの演奏会では定番曲でした。
もしプログラムになくても、聴衆は演奏することを求めたと伝えられます。

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ワシントンD.C.にあるワシントン・ポスト・ビルには、
“ジョン・フィリップ・スーザ集会室”という名の部屋があり、
アメリカ海兵隊の真紅の制服を着た等身大のスーザの肖像画が、
スポットライトを浴びて飾られているそうです。

ワシントン・ポスト紙に世界的な名声と注目をもたらし、
合衆国にも貢献したスーザに対する賛辞が、そこには表されています。





スーザ:行進曲 ワシントンポスト
John Philip Sousa:The Washington Post



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2012年08月13日


ベートーヴェン:ヴァイオリンと管弦楽のための“ロマンス” 第1番 ト長調 Op.40

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調
定価:¥ 1,250
新品最安価格:14%OFF ¥ 1,075 (4店出品)
5.0点 アッカルドの美音
5.0点 先入見なしに聴いて欲しい一枚です。
5.0点 この曲の長大さを感じさせない演奏です
発売日:2005-06-22
メーカー:ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
アーティスト:ジュリーニ(カルロ・マリア)

♪楽聖のロマンティックな側面が表れたふたつのロマンツェ

2曲あるロマンスはベートーヴェンのロマン性が最も強く出た作品です。
正式にはどちらも「ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス」の名を持ちます。

実際に作曲された順は、作品番号とは反対になっています。
すなわちまず、第2番ヘ長調Op.50が1798年頃に書き上げられ、
それから4年後の1802年頃に、第1番ト長調Op.40が作曲されました。

どちらも夢見るような叙情性と甘美な曲調が特徴ですが、
第1番には落ち着き払った品格があり、第2番は流麗で女性的と言えるかもしれません。
一般的には旋律がはっきりした、親しみやすい第2番の方がより広く知られています。

ベートーヴェンは田園交響曲スプリング・ソナタ(ヴァイオリンソナタ「春」)などの、
自然を感じさせる牧歌的でのどかな曲に、しばしばヘ長調の調性を用いました。
そんなことからも、第2番ヘ長調からは女性的なものが感じられるのかもしれません。
そういえばロマンス第2番と「春」の第1楽章の主題はどこか似ています。

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さて、今回の主役第1番ト長調に話を戻しましょう。
この曲が書かれた1802年の大きな作品と言えば、ハイドン、モーツァルトから離れて
独自性を打ち出し始めた交響曲第2番があげられます。

そして、私生活のできごととしては何と言っても、
有名なハイリゲンシュタットの遺書が書かれたことに尽きます。
この年の5月から約半年間に渡るハイリゲンシュタットの滞在は、
ベートーヴェンに熟考の時を与え、その後の作曲に、いえ人生そのものに関わるような、
内的な変化をもたらしたことが遺書からはうかがえます。

というのも、死後の財産分与についての指示には、自殺の意図が読み取れますが、
同時に「牧人の歌が聴こえなかった時には、あわや自殺しようとしたこともある。
しかし、私の芸術だけがそうした思いから引き戻した。
生涯を終わらせずにこれたのも、徳と私の芸術のおかげだ。」
とも、10月6日と10日の2通の封書には記されているのです。

実際、遺書から程なくして、分厚いスケッチ帳を抱えてウィーンに戻った彼は、
自らの使命に目覚めたかのように、それまでにない筆致で次々と作品を仕上げ、
翌1803年から1804年にかけては、革新的な大作の英雄交響曲を完成させています。

ロマンス第1番ト長調の作曲の背景には、こうした激動の精神的変遷があったのです。
しかし、それを微塵も感じさせない程に、この曲はどこまでも穏やかで可憐です。





ベートーヴェン:ヴァイオリンと管弦楽のための“ロマンス” 第1番 ト長調 Op.40
Ludwig van Beethoven
Romance for Violin and orchestra No.1 in G major, Op.40



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2012年07月27日


レハール:ワルツ 《金と銀》 Op.79

ウィンナ・ワルツ・コンサート
定価:¥ 1,050
新品最安価格:34%OFF ¥ 690 (8店出品)
5.0点 最高の「金と銀」
3.0点 金と銀
発売日:2002-06-21
メーカー:コロムビアミュージックエンタテインメント
アーティスト:ケンペ(ルドルフ)

♪稀代の旋律作家レハールの魅力がつまった名ワルツ

フランツ・レハールはハンガリーのコマーロム出身の作曲家です。
作曲のジャンルは交響詩やピアノソナタを含め、多岐にわたりましたが、
何と言ってもオペレッタでの成功が圧倒的です。
ヨハン・シュトラウス2世以降、最大にして最後の喜歌劇作曲家ともいえます。

1870年生まれのレハールは、吹奏楽団の隊長だった父から音楽を習い、
1882年から1888年まではプラハ音楽院に学びました。
そこで作曲した二つのピアノソナタがドヴォルザークの目にとまり、
作曲家になることを勧められました。

卒業後はエルベルフェルトの劇場の管弦楽団で第一ヴァイオリンを弾き、
その後は作曲の時間を作るため、父の楽団の楽長次席となり、
二十歳となった1890年からは、各地の楽団の指揮者を務めました。
そして1902年に喜歌劇「ウィーンの女」がヒットしたことを機に、
いよいよ作曲家としての道を本格的に歩み始めたのでした。

喜歌劇やそこから編曲のワルツなどが有名なレハールですが、
『金と銀』は始めから独立した管弦楽曲として作曲されたワルツです。
1902年の謝肉祭の間に催された、ある舞踏会のために作曲されました。
主催は当時のウィーン社交界の中心人物であったパウリーネ・メッテルニヒ侯爵夫人。

彼女は毎年、謝肉祭で開かれる舞踏会にテーマをつけていました。
レハールが作曲の依頼を受けた、その年のテーマは「金と銀」。
会場は銀色に照らされ、天井には金色の星が煌き、壁一面に金銀の飾りが付けられ、
参加者も金銀に彩られた思い思いの装飾を纏っていたと伝えられています。

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1902年1月27日に開催された舞踏会でお披露目されたワルツ『金と銀』は、
当初はウィーンでもあまり話題になりませんでしたが、譜面が出版されるとその年には、
ロンドン、ニューヨーク、パリ、ベルリン、モスクワとたちまち大ヒットを記録。
今日ではレハールの代表作として、また代表的なウィンナワルツとして世界中で愛され、
ヨハン・シュトラウス2世等の作品と共によく演奏されています。

魅力的な旋律が次々と並ぶ様は、師匠のドヴォルザークに勝るとも劣らずで、
類まれなメロディーメイカーとしての実力が存分に発揮されています。
シュトラウスの「美しく青きドナウ」と頂点を二分するワルツと言えましょう。





レハール:ワルツ 《金と銀》 Op.79
Franz Lehár:Walzer Gold und Silber Op.79



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2012年07月19日


リヒャルト・シュトラウス:ツァラトゥストラはかく語りき Op.30 1. 導入部 [2012]

R.シュトラウス:ツァラトゥストラはかく語りき、ドン・ファン
定価:¥ 1,800
新品最安価格:12%OFF ¥ 1,572 (6店出品)
中古最安価格:13%OFF ¥ 1,562 (1店出品)
発売日:2011-09-07
メーカー:ユニバーサル ミュージック クラシック
アーティスト:カラヤン(ヘルベルト・フォン)
時間:70(分)

♪ニーチェの未完の詩作から得たインスピレーションによって作曲

「ツァラトゥストラはかく語りき」は、ドイツの哲学者ニーチェの未完の哲学的詩作です。
主人公のツァラトゥストラはゾロアスター教の開祖とされるペルシャの伝説的人物。
彼は13歳で故郷を捨て山に入り、10年間の瞑想生活を過ごします。
そしてある朝、日の出と共に目覚め、太陽に悟りを得たことを告げるのです。

山を降りた彼は俗界に帰り、予言者として新たな思想を説き始めます。
自分の知恵を人間のおごりが謙虚になるまで、不満足が満足になるまで
分け与えたいと考えるこの主人公こそが、他ならぬニーチェ自身の象徴であり、
「ツァラトゥストラはかく語りき」は、ニーチェの哲学的思索の集大成とも言える作品なのです。

若い頃、ミュンヘンの大学で哲学を専攻し、ニーチェの思想に共鳴したシュトラウスは、
「ツァラトゥストラ」に感銘を受け、そこから得た霊感を元に1曲の管弦楽曲を書き上げました。
それが標題を「ツァラトゥストラはかく語りき」とした、作品30の交響詩です。

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シュトラウスはスコアの冒頭に、ニーチェの原著から序文を掲げていますが、
この交響詩はニーチェの著作の音楽化を試みたのではなく、
シュトラウス自身の言葉によれば、「人類の発展の観念がその起源から様々な経過をたどり、
ニーチェの超人の観念に至るまでを音楽で表そうとした」作品です。
シュトラウスは標題に添えて「ニーチェに自由に従った」とも記しています。

この交響詩は導入部と8つの章で構成され、切れ目なく演奏されます。

1. Einleitung (導入部)
2. Von den Hinterweltlern (世界の背後を説く者について)
3. Von der großen sehnsucht (大いなる憧れについて)
4. Von den Freuden und Leidenschaften (喜びと情熱について)
5. Das Grablied (墓場の歌)
6. Von der Wissenschaft (学問について)
7. Der Genesende (病より癒え行く者)
8. Das Tanzlied (舞踏の歌)
9. Nachtwandlerlied (夜の流離い人の歌)

1896年の2月にミュンヘンで作曲が始まり、同年の8月24日に完成。
11月27日に、フランクフルトの博物館協会のコンサートにおいて、
シュトラウス自身の指揮によって初演され、大きな反響と反論を呼びました。

導入部が映画「2001年宇宙の旅」で使用され、一躍有名になったのはご存知の通り。
当初、レコード会社の意向により指揮者・演奏団体が伏せられたため、
カール・ベーム指揮、ベルリン・フィルハーモニーの演奏がサントラ盤に収録されていましたが、
実際はカラヤン指揮のウィーン・フィルハーモニーの演奏で、後年サントラも入れ替えられました。

録音の会場となったウィーンのゾフィエンザールにオルガンがなかったため、
導入部最後のパイプオルガンの和音は、郊外の教会で別録りしてミックスされました。
ウィーン・フィルとの共演を望み、デッカの録音技術に惚れ込んでいたカラヤンが、
それまで専属だったEMIからデッカに移籍して最初の録音がこの作品でした。

*楽曲ファイルは演奏と音響を改めた新録音です。





リヒャルト・シュトラウス:ツァラトゥストラはかく語りき Op.30 1. 導入部 [新録音2012]
Richard Strauss:Also sprach Zarathustra Op.30
1. Einleitung



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2012年06月23日


ワイル:組曲《小さな三文音楽》から 6. キャノン砲の歌 (歌劇「三文オペラ」)

皇帝円舞曲(巨匠クレンペラーの世界)
新品最安価格:¥ 7,660 (1店出品)
中古最安価格:¥ 4,800 (1店出品)
レビュー平均: 4.0点 (1 人がレビュー投稿)
4.0点 klempererの別の一面かな
発売日:2002-07-26
メーカー:EMIミュージック・ジャパン
アーティスト:クレンペラー(オットー)
時間:56(分)

♪オペラからミュージカルまで…ジャンルを越えて活躍した奇才

クルト・ワイルは20世紀前半に活動したドイツの作曲家。
1900年3月2日に生まれ、1950年4月3日、ニューヨークで死没しました。

ベルリン高等音楽院でフンパーデインクに作曲を指示。
卒業後は作曲家、指揮者として名をなしました。

早くから交響曲を書くなど、才能を見せ始めていましたが、
彼の名声を決定的にしたのは、何と言っても歌劇「三文オペラ」です。
200年前の音楽劇「乞食オペラ」のリメイクではありますが、
音楽は純然たるオリジナルで、ジャズを取り入れるなど画期的なものでした。

しかし、台本のプレヒトとは見解の違いから決裂してしまいます。
そして、反体制だった彼の存在は、台頭するナチスから疎まれ、
コンサートに妨害が入るまでになっていました。

そこでワイルはドイツを去り、新天地をアメリカに求めました。
それまでの生活をすべて捨て去り、ドイツ語すら話さなくなりました。

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アメリカでの彼はミュージカルの作曲を精力的にこなしていきます。
これがその後のアメリカのミュージカルの、大きな土台となったのです。
ジャンル越えて多くのミュージシャンたちが、ワイルから受けた影響を表明しています。

ところでワイルは「三文オペラ」を管楽器のみのオーケストラ作品、
「小さな三文音楽」として、7曲からなる組曲に編曲していますが、
これを勧めたのは大指揮者オットー・クレンペラーです。
現代音楽の旗手だったクレンペラーはワイルとも交流があり、
組曲の初演を務めたばかりではなく、晩年のフィルハーモニア管弦楽団を含めて、
生涯に二度の録音を行っています。
フィルハーモニアの方は、クレンペラーらしい実直な演奏です。

組曲は歌劇の中から選ばれた次の7曲で構成されています。

組曲《小さな三文音楽》
1. 序曲
2. モリタート(匕首マッキーの歌)
3. 代わりにの歌
4. 気楽な生活のバラード
5. ボリーの歌
6. キャノン砲の歌
7. 終曲




ワイル:組曲《小さな三文音楽》から 6. キャノン砲の歌 (歌劇「三文オペラ」)
Kurt Weill:Kleine Dreigroschenmusik (A Little Threepenny Music)
6. Cannon song



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2012年05月18日


J.S.バッハ:G線上のアリア - 管弦楽組曲 第3番 ニ長調 BWV1068 [新録音2012]

バッハ:管弦楽組曲第2番&第3番
新品最安価格:¥ 1,340 (3店出品)
5.0点 名演
4.0点 バッハ管弦楽組曲2番3番他
5.0点 ザ・王道
発売日:2006-11-08
メーカー:ユニバーサル ミュージック クラシック
アーティスト:リヒター(カール)
フォーマット:Limited Edition

♪美しい弦のアンサンブルが紡ぎ出す清浄な音世界

パッヘルベルのカノンショパンの別れの曲ドヴォルザークの新世界より
スメタナのモルダウエルガーの威風堂々ホルストのジュピター…。
クラシックには挙げればきりがない程の名旋律がありますが、
この曲の美しさ、品格はやはり群を抜いているでしょう。

J.S.バッハの『G線上のアリア』は、管弦楽組曲第3番の第2曲アリアを、
ドイツの名ヴァイオリニスト、アウグスト・ウィルヘルミ(1845-1908)が、
ヴァイオリンのG線のみで弾けるように編曲したことがきっかけで
ヴァイオリン独奏曲としても、いっそう広まり有名になった曲です。

G線は4本あるヴァイオリンの弦の中でも、一番音の低い弦で、
柔らかさと力強さを併せ持つ、豊かな音色が特徴です。
ウィルヘルミはこれを活かして、アリアを魅力的な独奏曲へと仕上げたのです。

バッハは1717年から1723年、年齢にして32歳から38歳頃までの間、
ケーテン地方を統治するレオポルド公の宮廷楽長を務めていました。
レオポルド公は若年ながら優秀な宮廷楽団を抱え、
自身も弦楽器やクラヴィアを器用に弾きこなす音楽通でした。

バッハはこの楽団を指導しながら、教会音楽とは趣きの異なる、
管弦楽曲や、協奏曲、室内楽曲などを自由に作曲しました。
この時代がバッハのケーテン時代と呼ばれています。

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4曲あるバッハの管弦楽組曲は、どれもこのケーテン時代に書かれました。
規模の大きな序曲で始まり、様々な古典舞曲を並べるのがこれら組曲の特色です。
こうした組曲の形式は、バッハの時代に好まれ、多くの作曲家たちが用いていました。

管弦楽組曲第3番の編成はオーボエ、トランペット、打楽器、弦楽部。
楽曲は1.序曲、2.アリア、3.ガヴォット、4.ブーレー、5.ジーグで構成され、
第2曲アリアは通常の弦楽器と通奏低音のみで演奏されます。

第1ヴァイオリンが奏でる主旋律は、冒頭からしばらく一音を保ち、
これに寄り添う第2ヴァイオリン、内声を豊かに響かせるヴィオラ、
そして下降するチェロの低音が絶妙なアンサンブルを見せ、
聴く者を清浄で崇高な世界へと誘っていきます。

*演奏と音響を改めた新録音です。





J.S.バッハ:G線上のアリア - 管弦楽組曲 第3番 ニ長調 BWV1068 [新録音2012]
J.S.Bach:Orchestral Suite No.3 in D major, BWV1068 2. Air



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2012年04月20日


エルガー:威風堂々 第1番 ニ長調 Op.39 [新録音2012]

エルガー:「威風堂々」第1番~第6番、弦楽セレナード
新品最安価格:42%OFF ¥ 1,737 (11店出品)
レビュー平均: 5.0点 (1人がレビュー投稿)
5.0点 エルガー・チクルス完結!
発売日:2009-10-21
メーカー:エクストン
アーティスト:アシュケナージ(ウラディーミル)
フォーマット:SACD

♪第2の国歌としてイギリス国民に愛される名歌

イギリス・ロンドンで毎年夏に開催される、世界的なクラシック音楽祭「ザ・プロムス」。
8週間に及ぶシリーズの最終日(ラスト・ナイト)では、BBC交響楽団と合唱団、
そして聴衆が一体となって、『威風堂々』を歌い上げてフィナーレを締めくくります。
その高揚感に満ちたシーンからは、いかにイギリス国民が第2の国歌として、
この曲を愛しているかが、否が応でも伝わってきます。

『威風堂々』とひと口に言えば、ニ長調の第1番か、あるいはその中間部(2:00)の、
トリオの有名な旋律、『希望と栄光の国』(Land of Hope and Glory)を想起しますが、
実際にはエルガー自身が完成させた、第1番から第5番までの5曲と、
アンソニー・ペインが補完した第6番の、全6曲の行進曲集を指します。

原題"Pomp and Circumstance"は、シェイクスピアの戯曲『オセロ』第3幕第3場の、
『Pomp and Circumstance of gloriouswar』という台詞から取られています。
「壮麗、華麗」を意味するPomp、「儀式張った、物々しい」を意味するCircumstance。
『威風堂々』の訳はこれらから考えて、かなり意訳に近いかもしれませんが、
ウェーバーの『魔弾の射手』のように、指折りの名訳と呼んでもいいと思います。

1901年に作曲の第1番は、友人のアルフレッド・ロードウォルドに捧げられました。
ロードウォルドはリヴァプールで繊維会社を経営する実業家で、
自ら組織するリヴァプール・オーケストラ協会の指揮者でもありました。

彼はエルガーの理解者として経済的な援助を惜しまず、
これに感謝したエルガーは、ロードウォルドとオーケストラに第1番を捧げたのです。
作曲年の10月19日にリヴァプールにて、ロードウォルドの指揮で初演されました。

3日後の1901年10月22日、ロンドンのクイーンズホールでの演奏会は大盛況で、
秩序を回復するために、2度のアンコールに応えたと指揮者ウッドは伝えています。

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国王エドワード7世は中間部のメロディを「いずれ世界中に広まるだろう」と絶賛し、
エルガーに歌詞を付けることを勧めました。
そこでエルガーは翌年に、国王のための『戴冠式頌歌』(Coronation Ode)を作曲。
終曲に中間部の旋律を用いて、作家A.C.ベンソンの祖国を讃える内容の詩を付け、
『希望と栄光の国』というアルト独唱、合唱団と管弦楽のための曲に仕上げました。

さらにこの曲の人気に目をつけた出版社が、独立した歌曲として売り出し、
『希望と栄光の国』は国歌に次ぐ、国民的な愛唱歌となっていったのです。
現在でもザ・プロムスなどにおける演奏がBBCで放映される際には、
歌曲の最初の部分でエリザベス2世女王の映像が、必ず流されることになっています。

*演奏と音響を刷新した新録音です





エルガー:威風堂々 第1番 ニ長調 Op.39 [新録音2012]
Sir Edward William Elgar:Pomp and Circumstance March No.1 in D Op.39



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posted by アンドウトワ at 19:54 | 管弦楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする