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テレビ・映画&CM etc. … 最近話題のクラシック

2018年05月03日


ムソルグスキー:組曲《展覧会の絵》から 「キエフの大門」 (ラヴェル編曲) [2018]

Mussorgsky-s.jpg♪天国の大門の扉が開かれるかのような壮大な音楽

ムソルグスキーは19世紀ロシアが生んだ、稀代の天才作曲家です。
音楽の専門教育を受けず、ほぼ独学で学んだ彼の作品は霊感に満ち、
他の誰も到達しなかったような異次元的領域に達しています。
独学だからこそ成し得た、独創性があります。

組曲「展覧会の絵」は、友人の建築家ハルトマンの遺作を展示した
彼の個展を訪れたムソルグスキーが、作品からインスピレーションを得て作曲しました。
組曲は全10曲からなり、「プロムナード」と称する「間奏曲」でつながっています。


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「展覧会の絵」は当初からオーケストラ作品として構想されましたが、
残念ながらピアノスケッチのみを残してムソルグスキーはこの世を去ってしまいました。
しかし、後にフランスのもう一人の天才ラヴェルがオーケストレーションを施し、
ピアノ曲には無い新たな息吹を吹き込み、傑作に仕上げました。

「キエフの大門」は組曲を締めくくる壮大な作品で、
鬼才・ムソルグスキーの霊感が頂点に達しています。

特に5:20からの展開は何度聴いても鳥肌が立つほどで、
あたかも宇宙の彼方にそびえ立つ天国の大門の扉が開き、
その向こうの大光明の世界へ、招き入れられるかのような感覚に包まれます。


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ムソルグスキー:組曲《展覧会の絵》から 「キエフの大門」 (ラヴェル編曲) [2018]
Mussorgsky:"Pictures at an Exhibition"(Orch. M.Ravel)10. La Grande Porte de Kiev [7:07]


http://classical.seesaa.net/Mussorgsky-Pictures-at-an-Exhibition-Ravel-10-Kiev-2018.mp3



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posted by アンドウトワ at 17:17 | 管弦楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月08日


ワーグナー:楽劇 《ニュルンベルクのマイスタージンガー》 第1幕への前奏曲 [2018]

Wagner-01s.jpg♪前向きで高揚感あふれる前奏曲の名作

楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」は、神話や架空の世界を舞台とする
壮大なスケールの他の多くのワーグナー作品とは違い、
中世ドイツのマイスタージンガーたちの実生活を題材とした、
ワーグナーとしては珍しくユーモラスで楽しい作品です。

作曲は1845年に着手され1867年に完成、翌年にミュンヘンで初演されました。
抒情的で美しい旋律の「懸賞の歌」は、劇中でも最も知られています。

14世紀ドイツには、職人たちの親方でありながら詩人、音楽家としても活動する
「マイスタージンガー」と呼ばれる存在が多くいました。
ことにニュルンベルク地方で盛んで、今もギルドの集会所などに面影を残しています。


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この作品の第1幕への前奏曲は、単独でもコンサートで演奏される機会が多く、
明るく晴れやかな曲調から、大学の入学式などでも用いられています。

わずか10分余りの演奏時間の中に、楽劇のエッセンスが凝縮されるばかりでなく、
劇とは離れても、前向きで建設的な感情を掻き立てられる力強い名作です。

ベートーヴェンの交響曲の終楽章を聴くかのような高揚感があり、
新年度が始まるこの時期にふさわしいと思い、12年ぶりに改めて制作、録音しました。


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R. Wagner
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ワーグナー:楽劇 《ニュルンベルクのマイスタージンガー》 第1幕への前奏曲 [2018]
Richard Wagner:Die Meistersinger von Nuernberg Vorspiel act 1 [11:23]


http://classical.seesaa.net/Wagner-Die-Meistersinger-von-Nuernberg-Vorspiel-act1-2018.mp3



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posted by アンドウトワ at 20:28 | 管弦楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月17日


[平昌五輪] 羽生結弦と宇野昌磨が使用のクラシック名曲を無料ダウンロード -ショパン,プッチーニ

pyongchyang-001.jpg

2018平昌冬季五輪、9日目の17日にフィギュアスケート男子のフリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位の羽生結弦選手が優勝し、2014年ソチ冬季五輪に続く連覇を達成しました。日本勢の金メダルは今大会初。宇野昌磨選手も2位に入り、日本勢が金、銀メダルを獲得しました。

ふたりは今大会で、3曲のクラシック曲を使用しました。このサイトでは、それぞれの楽曲の無料ダウンロードが可能です。また、保存した楽曲はライセンスフリー素材として、各媒体でご自由にご使用いただけます(許諾不要・料金請求一切なし)。

楽曲を聴きながら、ふたりの活躍を思い返してください。





羽生結弦 ショートプログラム使用曲

ショパン:バラード 第1番 ト短調 Op.23
Chopin:Ballad No.1 in G minor, Op.23

http://classical-sound.up.seesaa.net/Chopin-Ballad-No1.mp3



宇野昌磨 フリースケーティング使用曲

プッチーニ:歌劇 「トゥーランドット」より アリア「誰も寝てはならぬ」
Giacomo Puccini:Turandot "Nessun Dorma"

http://classical-sound.up.seesaa.net/Puccini-Turandot.mp3



宇野昌磨 ショートプログラム使用曲

ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集 Op.8 《四季》から 「冬」 第1楽章
Antonio Lucio Vivaldi:Four Seasons Op.8 "Winter" 1st movement

http://classical-sound.up.seesaa.net/Vivaldi-4Seasons-Winter-1st.mp3



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posted by アンドウトワ at 18:24 | 管弦楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月01日


エルガー:《エニグマ変奏曲》Op.36 - 第9変奏「二ムロッド」 [2018]

Elgar-01.jpg♪ベートーヴェンのスピリット(魂・精神)を感じる崇高な音楽

ある日のこと、エルガーがピアノに向かい、とりとめもなく旋律を奏でていると、
ひとつの旋律が夫人の注意を引き、「もう一度聴かせてほしい」と頼まれました。
その旋律こそが『エニグマ変奏曲』全体の基となる主題になりました。

エルガーはこの主題から次々と、即興的に変奏を弾き始め、
それぞれの変奏を友人たちの音楽的な肖像としてまとめました。
たとえば、第1変奏は夫人のキャロライン・アリス・エルガーを表し、
譜面には「第1変奏 L'istesso tempo "C.A.E."」と頭文字を記すといった具合です。

ただ、はっきりとは人物名を記さず、楽曲全体を通した隠し主題があるという理由から、
『独創主題による変奏曲(Variations on an Original Theme for orchestra)』という
正式名称よりも『エニグマ(謎の)変奏曲』という通称が一般化しています。

14の変奏からなるこの変奏曲の中でも、もっとも高い人気を誇り、
単独の演奏会用ピースとしても取り上げられるのが、第9変奏「二ムロッド」です。
二ムロッドとは出版社勤務の友人イェーガーにエルガーがつけた愛称で、
彼の高貴な人柄がその音楽を通して描き出されています。


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エルガーとニムロッドはある夜に、ベートーヴェンの緩徐楽章について語り合いました。
その時の記憶が第9変奏「二ムロッド」に反映されています。
それだけにこの音楽には崇高な気高さがあり、背後にベートーヴェンが感じられます。

「もし、ベートーヴェンの交響曲第10番が存在したら、緩徐楽章はこういう雰囲気だったかもしれない」
そんなことを考えながら、今回の新録音の制作に臨みました。


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エルガー:《エニグマ変奏曲》Op.36 - 第9変奏「二ムロッド」 [2018]
Elgar: Variations On An Original Theme, Op.36 "Enigma" - 9. Nimrod (Adagio) [7:57]


http://classical.seesaa.net/Elgar-Enigma-Variations-9-Nimrod-2017.mp3



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posted by アンドウトワ at 08:35 | 管弦楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月17日


ボロディン:交響詩 《中央アジアの草原にて》 [新録音 2016]


ボロディン:交響曲第2番&中央アジアの草原にて、ダッタン人の踊り(期間生産限定盤)
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ロリス・チェクナヴォリアン(指揮)
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♪どこまでも広がるコーカサスの草原のできごとを描いた交響的絵画

『中央アジアの草原にて』は、ロシアの作曲家アレクサンドル・ボロディンが作曲した交響詩です。

1880年、ロシア皇帝アレクサンドル2世の即位25周年を祝い、
ロシア各地で多くの祝賀行事が催されました。
催し物のひとつに活人画の上演があり、その伴奏音楽としてボロディンが作曲したのがこの作品です。

1880年4月8日、サンクトペテルブルクにてリムスキー=コルサコフの指揮により初演されました。

ボロディンはオーケストラの音の数を最小限にとどめ、繊細な感性と独自の手法により、
どこまでも広がる中央アジアの草原の様子を見事に描き出しています。

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楽譜の扉には次のような本人の説明が記されています。

『見渡す限り茫漠と広がる中央アジアの砂地の草原に、
平和なロシアの歌が不思議な響きを伝えてくる。

遠方から馬と駱駝の足音に交じって、東洋の旋律が響き漂う。

アジアの隊商が近づく。
彼らはロシア兵に護衛されながら、果てしない砂漠の道を安全に進んで行く。

近くからやがて遠くへと去り行く、ロシアの歌とアジアの旋律が溶け合い、不思議なハーモニーを築く。

そのこだまは次第に草原の空へ消えてゆく。』


ヴァイオリンがE音を持続させ、風がそよぐ静かな平原の様を示すと、
クラリネット、それに続いてホルンがロシアの民謡をうたいはじめます。

やがて弦のピチカートが隊商の近づく歩みを示すと、
そこへイングリッシュホルンが奏でる、東洋の寂しげな旋律が続きます。

ロシアと東洋の二つの旋律が様々に変化し、絡み合いながら、
音楽は草原に起きたひとときのできごとを、丹念に描いていくのです。

後半では悲し気な東洋の旋律が、光射す明るい長調に転じ、
牧歌的なロシアの旋律と重なって、豊かなハーモニーを奏でます。

やがて隊商は彼方へと去りゆき、そこにはもとの平和な草原が広がっているのです。


* 2006年の録音ではシンプルな音楽にも個性を出そうと力んでいましたが、
今回は楽曲の素朴さを活かすため、金管の強奏はやめ、木管と弦の響きが
前に出るようにあらためるなど、より自然な演奏を心がけました。




ボロディン:交響詩 《中央アジアの草原にて》 [2016]
Alexander Borodin:In the Steppes of Central Asia [8:33]
http://classical.seesaa.net/Borodin-In-the-Steppes-of-Central-Asia-2016.mp3



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posted by アンドウトワ at 10:37 | 管弦楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月03日


ボロディン:歌劇 《イーゴリ公》 から 「だったん人の踊り - 娘達の踊り」 (初)


だったん人の踊り/ロシア音楽コンサート
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♪捕らわれの身の娘たちが望郷の思いを込めて歌い踊る名旋律

『だったん人の踊り』は、ロシアの作曲家ボロディンが作曲した歌劇『イーゴリ公』の第2幕の曲で、
その郷愁ある旋律から広く親しまれ、独立して演奏されるほか、カバーも多い作品です。
歌劇では合唱を伴いますが演奏会では合唱を省略し、管弦楽曲として演奏されることが多いです。

歴史的には「韃靼人」ではなく「ポロヴェツ人」と呼ぶ方がよりふさわしいですが、
現在ではほぼ「だったん人」の呼び方が定着しています。

『だったん人の踊り』が登場するのは、第2幕のポロヴェツの陣営のシーン。
負傷して捕らわれた主人公イーゴリ公の武人としての態度に惚れ込んだ敵将コンチャークは、
急遽宴席を設け、 その余興としてポロヴェツの若者と娘たちに、歌や踊りを披露させます。

奴隷として連れて来られた娘たちが、望郷の思いを込めて歌うのがこの有名な旋律。
自然に囲まれ自由に暮らした故郷への想いがこの歌には滲み出ています。


『だったん人の踊り』は次のような構成になっています。

序奏: Andantino, 4/4,イ長調
娘達の踊り: Andantino, 4/4, イ長調
男達の踊り: Allegro vivo, 4/4, ヘ長調
全員の踊り: Allegro, 3/4, ニ長調
少年達の踊りと、男達の踊り: Presto, 6/8, ニ短調
娘達の踊りと少年達の踊り Moderato alla breve, 2/2, イ長調
少年達の踊りと男達の踊り: Presto, 6/8, ニ短調
全員の踊り: Allegro con spirito, 4/4, イ長調

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このうち2番目の「娘達の踊り」が有名な旋律にあたります。
一般には「娘達の踊り」をひと口に「だったん人の踊り」とすることが多いです。

この旋律はミュージカル『キスメット』の「ストレンジャー・イン・パラダイス」のように、
ポピュラーソングとしても大変なじみ深いものになっています。

クラシックの多くの名旋律の中でも、琴線に触れる特別な魅力があります。


* 今回は『だったん人の踊り』から「娘達の踊り」の部分をピックアップしました。
演奏のテンポを揺らすことで、以前の録音に比べ、より人間味が出るよう心がけました。




ボロディン:歌劇《イーゴリ公》 から 「だったん人の踊り - 娘達の踊り」
Alexander Borodin:Polovetsian Dances from Prince Igor - Andantino [2:40]
http://classical.seesaa.net/Borodin-Polovetsian-Dances-2016.mp3



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posted by アンドウトワ at 12:40 | 管弦楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月27日


ホルスト:組曲 《惑星》 Op.32 から 第4曲「木星」 [新録音2016]


ホルスト:惑星
ホルスト:惑星
posted with あまなつ on 2016.08.25
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♪有名な第4主題は歌などにアレンジされ特に親しまれる

ホルストの代表作である組曲「惑星」の中でも人気なのは「火星」と「木星」で、
この2曲は独立して演奏されることも多い楽曲です。

そして特に「木星」の有名な第4主題(3:16)は、歌詞をつけて歌われるなど、
様々にアレンジして親しまれ、これらは総じて「サクステッド」と呼ばれています。
「サクステッド」とはホルストが1917年から1925年まで暮らした街の名です。

「木星」の第4主題が一人歩きを始めた最初は、作者自身によって管弦楽付きコラールに
改作編曲された『我は汝に誓う、我が祖国よ(“I vow to thee, my country”)』で、
現在では英国の愛国的な賛歌として、セレモニーなどで広く歌われています。

この歌は1918年に英国の外交官スプリング・ライスの依頼により、ホルスト本人によって、
歌詞に合うように改作されたもので、歌詞が第一次世界大戦のさなかに作られました。
作品の発表も1926年の第一次世界大戦休戦協定記念式典であったために、
11月11日のリメンブランス・デーに歌唱されることが多くなっています。

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友人の作曲家ヴォーン・ウィリアムズは、自身も監修に加わった讃美歌集に
『我は汝に誓う、我が祖国よ』を収める際に「サクステッド」と命名しました。
これにより「木星」の第4主題は「サクステッド」と呼ばれるようになりました。

その後、この旋律は数限りないほどの形にアレンジされ、
クラシック音楽を超えた名旋律として、多くの人々に親しまれることとなりました。

日本では本田美奈子.や平原綾香といった歌手のカバーで知られるほか、
世界的な歌手サラ・ブライトマンによるカバーも浸透しています。

最近ではフィギュアスケートの浅田真央選手が、
自らのパフォーマンスのテーマ曲として「ジュピター」を使用していました。


* 10年前の録音ではPCのスペック上、大編成の音を鳴らすのに精いっぱいで、
細部の微妙なニュアンスに神経が行きわたりませんでした。
今回はそれを改め、全トラック(約50)を洗い直しました。




ホルスト:組曲《惑星》 Op.32 から 第4曲「木星」 [新録音2016]
Gustav Holst:The Planets Op.32 1. Jupiter [8:26]
http://classical.seesaa.net/Holst-The-Planets-Jupiter-2016.mp3


ホルスト:組曲《惑星》 Op.32 から 第4曲「木星」 [第4主題]
Gustav Holst:The Planets Op.32 1. Jupiter [Thaxted] [1:56]
http://classical.seesaa.net/Holst-The-Planets-Jupiter-Thaxted.mp3



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posted by アンドウトワ at 15:37 | 管弦楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月25日


ホルスト:組曲 《惑星》 Op.32 から 第1曲「火星」 [新録音2016]


ホルスト:組曲「惑星」
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♪二つの大戦を予見したかのような驚異的な音楽描写

まず最初に驚くべきは、この曲が今から100年も前の作品だということです。
組曲「惑星」は第一次大戦が始まった1914年に着手され、1916年に完成しました。

まるで最新のハリウッドSF映画音楽のような響きには目を見張るばかりで、
人工衛星も宇宙天文台もない時代に、どうやってこのようなイマジネーションを
展開させることができたのか不思議でなりません。

ホルストは主に合唱曲を得意とした作曲家でした。
そんな彼にとっては異色とも言える「惑星」だけが有名なことについて、
ホルストは周囲に不満をもらしていたと言います。

しかし、この音楽には時代を超えた、飛び抜けたインスピレーションが感じられ、
そうなることも致し方ないことと言えます。

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第1曲「火星」は占星術に基づき「戦争の神」がテーマになっています。
基本的には「火星」と「水星」の位置が入れ替わっていることを例外として、
各惑星は軌道長半径上で太陽から近い順番に配列されています。

ですから「火星」の1曲目という順番はおかしいですが、
これには地球から見て距離が近い順という考え方もあるようです。
しかし、明確な理由はまだわからないようです。
ただ、音楽的には「火星」が最も第1曲にふさわしい雰囲気を持っています。

「火星」の驚くべき点は、同時期に開始された第一次大戦というより、
第二次大戦の原爆までもを予知したかのような描写が見られることです。

現代の最新の映画音楽でも通用するような先進性、
宇宙時代を遥かに先取りしたイマジネーション、
そして、大戦を予言するかのような描写など、
様々な意味で"驚異的"と言わざるを得ない作品が組曲「惑星」なのです。

組曲の完成がちょうど100年前の1916年であることに思いを馳せながら、
この"驚異"の音楽を聴いてみてください。


* 9年前の録音ではPCのスペック上、鳴らせなかったパートも補完しました。
また、アーティキュレーションに気を配り、より血の通った音楽を心掛けました。




ホルスト:組曲《惑星》 Op.32 から 第1曲「火星」 [新録音2016]
Gustav Holst:The Planets Op.32 1. Mars [7:35]
http://classical.seesaa.net/Holst-The-Planets-Mars-2016.mp3



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posted by アンドウトワ at 12:19 | 管弦楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月15日


グリンカ:歌劇 《ルスランとリュドミラ》 序曲 [新録音2016]


モルダウ、ロメオとジュリエット、ルスランとリュドミラ、はげ山の一夜
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♪ロシア国民音楽を提唱し、後の国民楽派への潮流を生む

グリンカは作曲家としてロシアで初めて国外でも認められた
“近代ロシア音楽の父”ともいわれる人物です。

生まれたのはメンデルスゾーンやベルリオーズとほぼ同じ頃の1804年。
そしてロマン派と呼ばれる時代の真ん中を生きました。
13歳でジョン・フィールドにピアノを習い、19歳で作曲を始めています。

西洋の影響下を離れた、ロシア独自の音楽の創作というグリンカが築いた礎は、
後のリムスキー=コルサコフをはじめとするロシア5人組へと受け継がれ、
やがてはロシア音楽全体の興隆につながっていきます。

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ロシア最大の詩人プーシキン原作の台本による歌劇「ルスランとリュドミラ」は、
グリンカが1842年に作曲した2つ目のオペラです。
その年に上演されるも、イタリア歌劇に夢中な当時の大衆には迎合されませんでした。

しかし、オープニングを飾る華やかな序曲は次第に知られるようになり、
現在では歌劇の上演はないものの、序曲のみが演奏会で単独で取り上げられています。


* 9年前の録音では遅めのテンポで、ややもっさりしていましたが、
PCのスペック向上もあり、よりきびきびしたシャープな演奏になりました。




グリンカ:歌劇 《ルスランとリュドミラ》 序曲 [新録音2016]
Mikhail Glinka:"Ruslan and Ludmilla" Overture
http://classical.seesaa.net/Glinka-Ruslan-and-Ludmilla-Overture-2016.mp3



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posted by アンドウトワ at 17:22 | 管弦楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする