2023年03月19日


シューマン:交響曲第3番 変ホ長調 Op.97「ライン」第1楽章 [2023] / Robert Alexander Schumann:Symphony No.3 in E flat major, Op.97 "Rheinische":I. Lebhaft


schumann05.jpg♪悠久の時の流れを思わせる雄大なシンフォニー

交響曲第3番変ホ長調「ライン」は1850年に作曲され、1851年2月6日に
デュッセルドルフにおいてシューマン自身の指揮によって初演されました。

シューマンが完成した4番目の交響曲で、実質的には最後のものにあたります。
しかし、2番目のものが後年改訂出版されて「第4番」とされたため、第3番に繰り上がりました。
「ライン」の副題はシューマン自身が付けたものではありません。

日本初演は1927年9月25日、日本青年館にて近衛秀麿と新交響楽団によって行われました。
シューマンの交響曲のなかで最も早く日本で演奏されています。

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2023年02月17日


チャイコフスキー:交響曲 第5番 ホ短調 Op.64 第2楽章 [2023] / Peter Ilyich Tchaikovsky:Symphony No.5 in E minor, Op.64:II. Andante cantabile, con alcuna licenza


Tchaikovsky-08.jpg♪屈指の旋律美を誇る2つの主題

深い闇の彼方から朧気に響くホルンの音。
それはあたかも心の平安を求める、祈りの声のようでもあります。

第2楽章は厳かでやや陰鬱な弦の序奏のあと、
夢幻的であまりに美しい主題がホルンのソロで奏でられます。

この主題が弦によって再現されると息をつく間もなく、
さらに美しい第2主題が続けて演奏されます。

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チャイコフスキー:交響曲 第6番 ロ短調 Op.74 《悲愴》 第1楽章 [2023] / Peter Ilyich Tchaikovsky:Symphony No.6 in B minor, Op.74 "Pathetique":I. Adagio - Allegro non troppo


Tchaikovsky-07.jpg♪作曲家が人生の最後に明かした心の真実

交響曲第6番『悲愴』はただの音楽ではありません。
チャイコフスキーが作曲の大家ではなく、ひとりの人間として明かした心の真実です。

彼は作曲しながら感情の迸りを抑えられず、涙で譜面が見えなかったと語っています。

第1楽章は『悲愴』の核心であり、特に展開部 (11:45) には最も長い演奏時間が費やされています。
ここに"人間"チャイコフスキーが伝えたかったことのすべてが集約されています。

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2022年10月29日


ベートーヴェン:交響曲 第7番 イ長調 Op92 第2楽章 [2022] / Ludwig Van Beethoven:Symphony No.7 in A major, Op.92:II. Allegretto

Beethoven-05.jpg♪格調高く威厳に満ちた極美のアレグレット

この楽章に対するこれまでの個人的な認識は、全体に長調で溌剌とした
勢いのある第7番にあって、唯一の短調によるまったく違う表情が、
この交響曲に深い趣きをもたらしているというものでした。

しかし今回の制作ではそれに加えて、新しい発見がありました。
それは、ベートーヴェンの厳しいまでの意志力の表現です。




冒頭からしばらくは低音を中心に弦だけが演奏を続けていますが、
短調ではあるものの、音が細かく刻まれることで緊張感が保たれ、
決して悲しみに沈みこまない決然とした、前を見据える強い意志を感じさせています。

ベートーヴェンの音楽は人に泣き言を言うことをゆるしません。
もっと強くたくましく、自分を信じて歩みゆけと呼びかけています。

そうした精神は第7のアレグレットのような音楽にあっても、
確実に根底に流れていると感じました。
悲哀が漂う、ただのロマンティックな音楽ではないことは確かです。

第7交響曲は1813年12月8日、ベートーヴェン自身の指揮により初演されました。

*演奏と音響を改めた新録音です。全体にテンポを落とし、より重厚感を出すことを心がけました。
ベルリンフィルハーモニー大ホールの舞台から20m付近の音響を使用しています。


ベートーヴェン:交響曲 第7番 イ長調 Op92 第2楽章 [2022]
Ludwig Van Beethoven:Symphony No.7 in A major, Op.92
II. Allegretto [9:48]




Beethoven-Symphony-No7-2nd-2022.mp3



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2022年10月15日


シューベルト:交響曲 第9番 ハ長調 D 944『ザ・グレイト』第1楽章 [2022] / Franz Peter Schubert:Symphony No.9 in C major, D 944 "The Great":I. Andante - Allegro ma non troppo

Schubert01.jpg
♪尊敬するベートーヴェンの高みを目指して

1827年の3月、ベートーヴェンが重体に陥ったとのうわさがウィーンの街を走りました。

当時30歳になり貧困と病魔に苦しんでいたシューベルトの友人たちは、
彼を尊敬するベートーヴェンに一目、会わせようと、
シューベルトの歌曲を写した楽譜をベートーヴェンの枕元に持ち込みました。

楽譜を静かに一ページずつめくっていたベートーヴェンは、ほどなくして感嘆の声をあげました。

「シューベルトのうちには神のひらめきがある」

その後、シューベルトは友人と共にベートーヴェンを訪れることになりました。
ベートーヴェンは二人を部屋に招き入れると、次のような言葉を友人に告げました。

「ヒュッテンブレンナー 、シューベルトは私の魂を持っている。今に世界にその名を知られる人だ」

それから間もなくの1827年3月26日、ベートーヴェンはこの世を去りました。

ベートーヴェンは死の直前に「なぜもっと早くシューベルトを知ることができなかったのか」
と嘆いたといわれています。




一年が過ぎた1828年の3月、シューベルトは下書きもなしに、一気呵成に交響曲を書き上げました。
それがのちの1838年にシューマンによって発見され、メンデルスゾーンの指揮で初演されることになる
「未完成」と並ぶシューベルトの不滅の名曲「ザ・グレイト」です。

作曲当時、友人たちに「もう歌曲はやめた。これからはオペラとシンフォニーだけを作曲する」
と語っていたシューベルトが、尊敬するベートーヴェンの交響曲の高みになんとか達しようと、
その熱意と心魂を傾けた一大傑作となりました。

ベートーヴェンが告げた通り、その魂を継ぐ壮大な作品を書き上げたシューベルトは、
「ベートーヴェンがいないこの世にこれ以上生きて、何の意味があるだろうか」と言い残し、
1828年11月19日、偉大な作曲家の後を追うように飢餓によりこの世を去りました。享年31歳でした。

友人たちはその棺を担ぎ、ウィーンのベートーヴェンの墓地のとなりに葬りました。

*2007年の初公開から15年ぶりの新演奏、新録音です。
*ベルリンフィルハーモニー大ホールのステージから20m付近の音響を採用しています。


シューベルト:交響曲 第9番 ハ長調 D 944『ザ・グレイト』第1楽章 [2022]
Franz Peter Schubert:Symphony No.9 in C major, D 944 "The Great"
I. Andante - Allegro ma non troppo [15:31]



Schubert-Symphony-No9-TheGreat-1st-2022.mp3



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2022年09月11日


モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」第4楽章 [2022] / W.A.Mozart:Symphony No.41 in C major, K.551 "Jupiter":IV. Molto allegro

mozart-04.jpg♪力強く確信に満ちたモーツァルト最後の交響曲の最終楽章

もし交響曲を音楽の集大成と考えるなら、
41番はモーツァルトの音楽人生の総決算と言えるかもしれません。

モーツァルトにとって最後の交響曲となった「ジュピター」。

その最終楽章は例えようもなく神々しく煌びやかで、
あたかも天使たちが乱舞する天上世界を進みゆくかのようです。

前作の40番は肉体的にも経済的にも厳しかった、
モーツァルトの実生活を反映したかのような短調の交響曲でした。



しかし41番にはそれを打ち消すような明るさ、力強さがあります。

管楽器が順にコラールを奏でる部分は、まるで天国の門が開かれ、
その先に待つ神の面前に歩み出るようなイメージが広がります。

その後も音楽は迷いなき行進を続け、確信に満ちたまま全曲を締めくくります。

*公開していた第1楽章の音響・演奏内容を修正して差し替えました。
ベルリンフィルハーモニー大ホールのステージから20m付近の音響を採用しています。


モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」第4楽章 [2022]
W.A.Mozart:Symphony No.41 in C major, K.551 "Jupiter"
IV. Molto allegro [7:48]




Mozart-Symphony-No41-Jupiter-4th-2022.mp3



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2022年08月26日


モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」第1楽章 [2022] / W.A.Mozart:Symphony No.41 in C major, K.551 "Jupiter":I. Allegro vivace

mozart-04.jpg♪ローマ神話の最高神"ジュピター"の名を冠した美麗・壮大な交響曲

モーツァルトの最後の交響曲は、彼が書いた他の交響曲とは何かが違います。

私はこれまで「ジュピター」はその名の通り、ローマ神話の最高神のように輝かしく、壮麗、雄大な音楽であるとのみ捉えていました。

しかし、今回16年ぶりに一から打ち込み直した過程で、あることに気づきました。

これはモーツァルトがどん底から這い上がり、光と勝利に手を伸ばした命がけの意志の表明なのだと。

作曲当時のモーツァルトは貧窮を極め、近づく死の中、体調は最悪の状態でした。

この最中に39番、40番、41番の名作を短期間に書き上げたのはまさに奇跡と言っていいほどですが、それだけにモーツァルトの筆は冴えわたり、気迫のこもった作品が遺されました。

特に41番の第1楽章には、それが如実に表れています。

有名なハ短調からハ長調に切り替わる転調部分は、モーツァルトとしてはやや強引なきらいがあるものの、有無を言わさずこの苦境を打破しようという気概を感じます。



また後半、再現部のヘ短調から主調のハ長調へと魔法のような転調を繰り返す部分は、モーツァルトの圧倒的な天才に恍惚としながら、気づけば自分の中の問題も解決したかのような感覚になります。

「苦悩を突き抜けて歓喜へ」はベートーヴェンのモットーとして知られますが、実はこれを最初に表現したのはモーツァルトではなかったのかと制作しながら何度も感じました。

「ジュピター」は実生活の上では少しの希望もなくどん底にいたモーツァルトが、精神・意識の世界で苦境を打破し、現状に打ち勝ち、ついには宇宙の最高神の御前にまで到達する音楽であったと思います。

現在世界はかつて考えられなかったような疫病、戦争、自然災害などに苛まれています。

しかしこうした出来事は、次に訪れる光、希望、平和、そして愛に向けた、そこに至るための試練だと私は考えています。

苦しみはそれ自体のためにあるのではなく、その先の歓喜へと至るための目覚まし時計のようなものだと思います。

ですから、今困難に直面している方々も、これで終わりではなく、むしろこの先に本来の目的である魂の勝利があるのだと信じて、闇に覆われた現在を生き抜いていただけたらと思います。

(ローマ神話のジュピターとは日本神道の天照大御神、空海の言う大日如来のようなものだと思います)

9/11 公開していた音源の音響・演奏内容を修正して差し替えました。
ベルリンフィルハーモニー大ホールのステージから20m付近の音響を採用しています。


モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」第1楽章 [2022]
W.A.Mozart:Symphony No.41 in C major, K.551 "Jupiter"
I. Allegro vivace [9:43]




Mozart-Symphony-No41-Jupiter-1st-2022-2.mp3



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2021年08月22日


ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱」 第1楽章 [2021] / L.V.Beethoven:Symphony No.9 in D minor, Op.125 I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso


昨日、食料を買うために家を出て歩いていると、すぐ近くで街頭放送の音が聴こえました。
私が暮らす街の市長が現在のコロナの危機的な状況を訴え、
ワクチンを打っても不要不急の外出は控えてくださいとアナウンスしていました。

市長自身が街頭放送で直接呼びかけるのは初めてのことです。
一日の感染者がかつてない数に達していると語る声は沈痛でした。

私はこの時、「これはただ事ではない」と思いました。
戦時下の空襲警報は、このようなものだったのかもしれないと想像しました。

今も数多くの人々が、感染しながらも入院先がなく、
不安の中に自宅で時を過ごしていると聞きます。
救急車が来ても、そのまま置いて行かれることも少なくないといいます。

こうした方々の恐怖と不安はいかばかりでしょうか?
想像することさえできません。

ある医師は医療状況は逼迫しているのではなく、
すでに崩壊しているとテレビで言っていました。

私の街も、昨年の同時期に比べ、一日の感染者数が十数倍に達しています。
病床の稼働率は100%で、感染しても入院はほぼ不可能でしょう。

多くの人々がいつ終息するとも知れぬコロナの恐怖と闘い疲弊しています。
しかし私たちは生きていかなければなりません。

市長のただならぬアナウンスを聴いた後、
頭の中には自然と第九の第1楽章が流れていました。

この難局を乗り切るには、通常を超えた強い意志力が必要だと思います。
その思いに突き動かされながら、1年ぶりにこの曲を新たに録音し直しました。


ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱」 第1楽章 [2021]
L.V.Beethoven:Symphony No.9 in D minor, Op.125
I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso [18:59]



Beethoven-Symphony-No9-1st-2021.mp3


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2020年08月23日


オンライン特別プログラム - モルダウ/クラシック名曲集 Vol.1 バーチャルコンサート / Online Virtual Concert - Classical Music Best Selection Vol.1

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今回は夏休み期間中ということで、これまでのように交響曲まるごと1曲ではなく、
様々な楽曲からいいところを集めたオムニバス形式でお届けします。

中には1楽章すら完全ではないものもあります。
ですが、とにかく楽曲中の美しい旋律に光を当てたいと思い、あえてそうした形にしました。


モーツァルト:交響曲第25番 ト短調 K.183 第1楽章

モーツァルトの生涯を描いた映画「アマデウス」で印象的に使用されて以来、
一躍人気曲になった楽章です。

モーツァルトは41曲の交響曲を書いていますが、短調は25番と40番のみでいずれもト短調です。
冒頭のシンコペーションの主題は鮮烈で、シンプルながらインパクト大です。


カリンニコフ:交響曲第1番 ト短調 第1楽章 提示部

カリンニコフは若くしてこの世を去ったロシアの作曲家で、
作品数は少ないものの、特に2つの交響曲によってその名を残しています。

晩年の病床ではもはや自身で譜面を書くことさえできず、
傍らにいた妻が口述筆記の形で、代わりに書いていたともいわれています。

そう思いながらこの楽章の主題を聴くと、胸に迫るものがあります。


ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調 Op.27 第3楽章より

交響曲の名曲として紹介されることが少ないラフマニノフの第2番ですが、
ことに第3楽章の美しさは比類がなく、あらゆる交響曲の中でも屈指の名作です。
ピアノ協奏曲第2番やヴォカリーズを書いたラフマニノフだからこその旋律美です。

主題は米ロック歌手エリック・カルメンがシングルで引用したほか、
月9ドラマ「ピュア」では挿入曲として用いられていました。



ショパン:練習曲 第3番 ホ長調 Op.10-3 「別れの曲」

ショパン自身も気に入っていたというこの曲の旋律は、古今東西のクラシックの名旋律の中でも、
片手の指に入るほど美しく、完成されています。

ショパンほどに魅力的な旋律が多い作曲家もめずらしいですが、
その中でも「別れの曲」と呼ばれるこのエチュードには特別なものがあります。


エルガー:愛のあいさつ Op.12

エルガーが愛する妻のために書いたピアノ曲で、後にヴァイオリン版でも有名になりました。
特に説明の必要もないほどの人気曲で、ドラマ、CM、着信音など生活の至る所でも耳にします。

今回は初めて主旋律をチェロで奏でてみました。


スメタナ:連作交響詩「我が祖国」より「モルダウ」

ボヘミアの歴史や伝説を背景とした交響詩「わが祖国」の2曲目で、特に有名です。
「モルダウ(ヴルタヴァ)」とはスマヴァの森に源流を発し、山々の裾を流れ
プラハを貫いて海へと至る河のことです。

音楽では木々の葉から滴り落ちた雫が集まり流れとなり、やがて河の形をとり村々を抜け、
村人の暮らしや自然を見つめ大河になり、最後は海へと合流していくまでが描かれています。

1曲を通じてあたかもひとりの人生が表現されたかのような雄大な作品です。


モーツァルト:交響曲第25番 ト短調 K.183 第1楽章 [2020][IR]
W.A.Mozart:Symphony No.25 in G minor, K.183
I. Allegro con brio [8:11]



Mozart-Symphony-No25-1st-2020-IR.mp3



カリンニコフ:交響曲第1番 ト短調 第1楽章 提示部 [2020][IR]
V.S.Kalinnikov:Symphony No.1 in G minor
I. Allegro moderato [6:33]



Kalinnikov-Symphony-No2-1st-2020-IR.mp3



ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調 Op.27 第3楽章より [2020][IR]
Sergei Vasil'evich Rachmaninov:Symphony No.2 in E minor, Op27
III. Adagio [4:52]



Rachmaninov-Symphony-No2-3rd-2020-IR.mp3



ショパン:練習曲 第3番 ホ長調 Op.10-3 「別れの曲」 [2020][IR]
Frederic Francois Chopin:Etude No.3 in E major, Op.10-3 [4:16]



Chopin-Etude-No3-2020-IR.mp3



エルガー:愛のあいさつ Op.12 (Cello) [2020][IR]
Edward Elgar:Salut d'amour Op.12 [3:05]



Elgar-Salut-damour-2020-IR-Cello.mp3



スメタナ:連作交響詩「我が祖国」より「モルダウ」[2020][IR]
Bedrich Smetana:The Moldau (Vltava) from "My Country" [14:29]



Smetana-Moldau-My-Country-2020-IR.mp3


*オーケストラ曲はベルリンフィルハーモニー大ホールの音響を使用しています。
*ピアノ曲と室内楽曲はオーストリアのエステルハージ宮殿ホールの音響です。



アンコール -encore-

ランゲ:花の歌 Op.39 [2020][IR]
Gustav Lange:Blumenlied Op.39 [4:39]



Lange-Blumenlied-2020-IR.mp3





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2020年07月15日


オンライン特別プログラム - チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」 バーチャルコンサート / Online Virtual Concert - Peter Ilyich Tchaikovsky:Symphony No.6 in B minor, Op.74 "Pathetique"

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「傑作を書きました。これは私の心からの真実と申しましょう。
私は今までにないほどの誇りと喜びと満足を感じています」(出版商ユルゲンソンへの手紙)

「私は今度の交響曲の作曲に全精神を打ち込みました」(コンスタンチン大公への手紙)

交響曲第6番「悲愴」はチャイコフスキーが最後に遺した一大傑作です。
ベートーヴェンなどの古典様式を意識した前作の第5番とは違い、
型にとらわれずに自らの作曲スタイルを自由に羽ばたかせています。
その結果、チャイコフスキーの天才が臨界点を超えて発揮された名作になりました。

交響曲第5番についてチャイコフスキーは「あの曲の中に潜む不自然さが私には気に入りません。
なにか虚飾的な感じがします」と支援者のメック夫人への手紙でもらしていました。
「悲愴」での一転したオリジナリティの爆発は、第5への不満の反動だったのかもしれません。

チャイコフスキーの音楽は多分に感傷的で、それが常に作風を特徴づけていましたが、
「悲愴」の場合は感傷を超えた慟哭、絶望までが感じられ、
作曲家が極限の精神で自らの内奥の心をさらけ出し、明るみにしているのがわかります。
作曲しながら目頭ににじんだ涙で楽譜が見えなかったという話もあります。



「悲愴」を語るうえで個人的に連動して思い起こされるのがブラームスの交響曲第4番です。
ふたりはロシアとドイツと国こそ違え、どちらも19世紀の同時代を生きた作曲家。
同じ5月7日生まれで、愁いを含むどこか寂し気な作風も共通しています。

さらにブラームスは交響曲第1番で、チャイコフスキーは交響曲第5番で、
苦悩から歓喜へという「運命」に象徴されるベートーヴェンのモットーを踏襲しています。
しかし最後の交響曲となった第4番と「悲愴」ではそうした縛りを離れ、
自らの人生観や音楽的趣向を解き放っています。
最終楽章が短調で締めくくられる構成も同じです。

もっともチャイコフスキーはブラームスについて「尊敬しているが彼の音楽は嫌いだ」と語り、
むしろグリーグが自分には身近でわかりやすく、血のつながりを感じると日記に書いています。
3人は1887年12月20日、ライプツィヒのヴァイオリニスト、プロツキイの家で知り合いました。


チャイコフスキー:交響曲 第6番 ロ短調 Op.74 第1楽章 [2020][IR]
Peter Ilyich Tchaikovsky:Symphony No.6 in B minor, Op.74 "Pathetique"
I. Adagio - Allegro non troppo [21:15]



Tchaikovsky-Symphony-No6-1st-2020-IR.mp3



チャイコフスキー:交響曲 第6番 ロ短調 Op.74 第2楽章 [2020][IR]
Peter Ilyich Tchaikovsky:Symphony No.6 in B minor, Op.74 "Pathetique"
II. Allegro con grazia [8:37]



Tchaikovsky-Symphony-No6-2nd-2020-IR.mp3



チャイコフスキー:交響曲 第6番 ロ短調 Op.74 第3楽章 [2020][IR]
Peter Ilyich Tchaikovsky:Symphony No.6 in B minor, Op.74 "Pathetique"
III. Allegro molto vivace [10:15]



Tchaikovsky-Symphony-No6-3rd-2020-IR.mp3



チャイコフスキー:交響曲 第6番 ロ短調 Op.74 第4楽章 [2020][IR]
Peter Ilyich Tchaikovsky:Symphony No.6 in B minor, Op.74 "Pathetique"
IV. Finale. Adagio lamentoso [12:19]



Tchaikovsky-Symphony-No6-4th-2020-IR.mp3


*第2楽章、第3楽章は約12年ぶりの新演奏・新録音です。
*全楽章にベルリンフィルハーモニー大ホールの音響を使用しています。



アンコール -encore-
ボロディン:交響的絵画「中央アジアの草原にて」[2020][IR]
Alexander Porfir'evich Borodin:In the Steppes of Central Asia [8:43]



Borodin-In-the-Steppes-of-Central-Asia-2020-IR.mp3




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