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2020年01月22日


ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 Op.73 第4楽章 [2020][AR] / Johannes Brahms:Symphony No.2 in D major, Op.73:IV:Allegro con spirito

Brahms-03.jpg♪風光明媚な避暑地での快活な気分にあふれる楽章

ブラームスは、避暑で訪れたペルチャッハから批評家エドゥアルト・ハンスリックに宛てた手紙に「ヴェルター湖畔の地にはメロディがたくさん飛び交っているので、それを踏みつぶしてしまわないよう、とあなたは言われることでしょう。」と書き送っています。

その後ブラームスは2年間続けてペルチャッハで夏を過ごし、この地でヴァイオリン協奏曲やヴァイオリンソナタ第1番「雨の歌」などが生み出されました。



ブラームスの親友のひとりである外科医のテオドール・ビルロートは、第2交響曲に接して「ペルチャッハはどんなに美しいところなのだろう。」と語ったとされます。

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ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 Op.73 第1楽章 [2020][AR] / Johannes Brahms:Symphony No.2 in D major, Op.73:I. Allegro non troppo

Brahms-05.jpg♪「ブラームスの田園」とも呼ばれる明るく開放感に満ちた交響曲

1877年6月、ブラームスは南オーストリアのケルンテン地方、ヴェルター湖畔にあるペルチャッハに避暑のため滞在、第2交響曲の作曲に着手し、9月にはほぼ完成しました。

10月にバーデン近郊のリヒテンタールに移り、そこで全曲を書き上げています。

4ヶ月間の作曲期間は、第1交響曲の推敲を重ねて20年あまりを要したのと対照的ですが、第1交響曲の作曲中にも準備が進められていたという説もあります。



ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」にたとえられ、伸びやかで快活な気分が全体を占めています。このことから「ブラームスの『田園』交響曲」と呼ばれることもあります。

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2019年12月25日


ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱」 第3楽章 [2019][AR] / L.V.Beethoven:Symphony No.9 in D minor, Op.125 III. Adagio molto e cantabile

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♪まるで天上世界のように美しい第3楽章

短調の激しい二つの楽章が終わると、別世界の音楽のように始まるのが第3楽章です。

ベートーヴェンは1822年夏に「第9」の作曲に着手すると、まずは第1楽章を完成させ、
次いで第3楽章、第2楽章、最後に第4楽章の順で作曲の作業を進めました。




第3楽章には特別なインスピレーションを感じるに感動的な部分がいくつかあります。

ひとつは気品ある第1主題に続いて、愛らしい第2主題が始まる場面。
B♭からDという遠隔調への転調ながら不自然さがなく、
旋律が始まるのを聴くたびに、言葉にならない感情が込み上げてきます。

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2019年12月14日


ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱」 第1楽章 [2019][AR] 03 / L.V.Beethoven:Symphony No.9 in D minor, Op.125 I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso

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♪全楽章のうち最も音楽的な充実度が高い第1楽章

ベートーヴェン「第9」の第1楽章ほど、演奏の正解が難しい音楽はありません。

私は個人的に、カール・ベームとウィーン・フィルの最後の録音を愛聴してきました。
この演奏はカール・ベームが亡くなる前年の"白鳥の歌"で、落ち着き払った堂々たる演奏には、
常に安心して聴ける、気品と風格が感じられます。

この曲を得意としたベームが最後にたどり着いた至高の境地です。
全楽章を通じて、一点の抜かりもない完璧な演奏です。




一方で、近年になり自分の中で着実に存在感を増している演奏があります。
ヘルマン・シェルヘンが1965年にスイスのルガノ放送管弦楽団と行った、
ベートーヴェン交響曲の全曲演奏会での「第9」です(これも亡くなる前年)。

おそらくCDとして聴ける録音では最速の部類かもしれない常軌を逸した演奏で、
初演でベートーヴェン自身が気が触れたように指揮したという姿が目に浮かぶようです。

通常、全4楽章の演奏に1時間15分余りを要する「第9」ですが、
シェルヘンは全編を、ほぼ1時間で駆け抜けてしまいます。

しかし、そこに流れる精神は正しくベートーヴェンの魂(スピリット)そのもので、
もしベートーヴェンが生きていたなら、最も「良し」とする演奏かもしれないと感じています。

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posted by アンドウトワ at 06:20 | 交響曲 (Symphony) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月13日


ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱」 第1楽章 [2019][AR] 02 / L.V.Beethoven:Symphony No.9 in D minor, Op.125 I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso

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♪シラーの詩に着想を得てから完成に三十年をかけた交響曲の最高峰

ドイツのボンに暮らした青年ベートーヴェンが、シラーの「歓喜に寄す」に感銘を受け、
いつかはこれを形にしようと思い続けて、ほぼ30年後に完成したのが交響曲第9番です。

1822年に本格的に作曲に着手したベートーヴェンは、手始めに第1楽章を一気に書き上げました。
次いで第3楽章、第2楽章の順で仕上げ、最後まで苦労した末に、第4楽章を完成させました。

1824年のウィーンでの初演当時、ベートーヴェンの耳は完全に聴こえなくなっていました。
ですから大人数のオーケストラを束ねて指揮するのは、到底不可能なことでしたが、
それでもベートーヴェンは絶対に自分が指揮をするのだと、頑として譲りませんでした。

仕方なく、補助指揮者として、会場となったケルントナートーア劇場の指揮者ウムラウフが、
ベートーヴェンの傍らで指揮しましたが、楽団員たちは実際にはベートーヴェンには構わず、
ウムラウフの指揮に従い、演奏は進行しました。

第1楽章が始まると、ベートーヴェンはピアニシモでは屈み込むように、
フォルテッシモでは飛び上がらんばかりに、気違いのように棒を振りましたが、
耳が聴こえないため、オーケストラの音とは次第にずれていきました。




しかし、全楽章が終わると観客は初めて耳にした偉大な音楽に、割れるような拍手を送りました。
耳の聴こえないベートーヴェンはそれに全く気づかず、アルト歌手が客席側に向けたおかげで
ようやく聴衆の熱狂に気づき、深々と子供のように丁寧にお辞儀したといいます。

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2019年11月11日


ベートーヴェン:交響曲 第7番 イ長調 Op92 第1楽章 [2019][AR] / Ludwig Van Beethoven:Symphony No.7 in A major, Op.92:I. Poco sostenuto - Vivace

Beethoven-05.jpg「イ長調交響曲は泥酔者の作であるといわれている。
巨大な哄笑を伴う激情の興奮と、惑乱する諧謔の閃き、思いもよらぬ恍惚悦楽の態。

それはまったく酩酊せる人の作である。
力と天才とに陶酔する人の作であった。

自ら『自分は美酒を人類のために捧げる酒神(バッカス)である。
人に神聖な熱狂を与える者は自分である』

と称した人の作品である。」 - ロマン・ロラン

第7交響曲と第8交響曲は、ほぼ同じ時期に並行して作られています。
ベートーヴェンは1812年にウィーン郊外のリンツに転居し、
水も豊かなこの地で傷ついた体の静養に努めました。




ここでの暮らしが開放感をもたらしたのか、
この2曲には前後の交響曲にはない、溌溂としたムードがあふれています。
まるで一時、体の苦痛を忘れ、健康な頃の気分に戻ったかのようです。

第7交響曲こそ、その手法、構成、表現、内容など、
あらゆる面においてベートーヴェンの交響曲の最高峰だという評価もあります。
たしかにそれぞれの楽章がひとつのリズムによって統一されており、
隙のないその緻密さはベートーヴェンならではといえます。

また、第7交響曲ほどに、理屈を超えて人を熱狂させる
魔力をもった作品は、他に見当たらないかもしれません。
コーダの迫力は第5や第9のそれを上回ると言っても過言ではありません。

*演奏と音響を改めた新録音です。演奏内容は全面的に変更しました。


ヘルマン・シェルヘン ベートーヴェン交響曲
シェルヘン(ヘルマン)
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ベートーヴェン:交響曲 第7番 イ長調 Op92 第1楽章 [2019][AR]
Ludwig Van Beethoven:Symphony No.7 in A major, Op.92
I. Poco sostenuto - Vivace [14:50]



Beethoven-Symphony-No7-1st-2019-AR.mp3



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2019年10月25日


ベートーヴェン:交響曲 第7番 イ長調 Op92 第2楽章 [2019][AR] / Ludwig Van Beethoven:Symphony No.7 in A major, Op.92:II. Allegretto

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♪ワーグナーが「舞踏の神格化」と評した荘厳な楽章

通常、このような短調のゆったりしたテンポの曲調では、ある程度は湿っぽくなりがちですが、
ベートーヴェンの場合、短調が厳格さや気品につながるから不思議です。

交響曲第7番は全体に溌剌とした勢いのある楽章が多いため、
イ短調の第2楽章はまったく違う表情で、第7番に深い趣きをもたらしています。




一方で、長調に転じた明るく牧歌的な主題も、この楽章の側面のひとつです。
短調の主題と長調の主題が交互に入れ替わりながら、10分近い第2楽章は進行していきます。

第7交響曲は1813年12月8日、ベートーヴェン自身の指揮により初演されました。

*演奏と音響を改めた新録音です。演奏内容は全面的に変更しました。
*前半の弦のボリュームを全体に控えました(公開後に修正)


Beethoven: Symphony No. 7 in A Major, Op. 92 (Bayerische Staatsoper Live)
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ベートーヴェン:交響曲 第7番 イ長調 Op92 第2楽章 [2019][AR]
Ludwig Van Beethoven:Symphony No.7 in A major, Op.92:II. Allegretto [9:05]



Beethoven-Symphony-No7-2nd-2019-AR2.mp3



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2019年10月10日


ブラームス:交響曲 第4番 ホ短調 Op.98 第1楽章 [2019][AR] / Johannes Brahms:Symphony No.4 in E minor, Op.98: 1. Allegro non troppo

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ベートーヴェンをめざし21年の歳月を費やして完成させた交響曲第1番は、
その内容の立派さや格調の高さからベートーヴェンの第10番と呼ばれました。

もちろん、交響曲の歴史に名を刻む大傑作ではあるものの、
“ブラームスらしさ”という点では少し物足らないと言えるかもしれません。
音楽の外形には後期ロマン派のブラームスの香りが漂っていますが、
強靭な精神性の中身は、まさしくベートーヴェンそのものだったからです。




その点、最後の交響曲第4番は、ブラームスがありのままの自身を描き出した作品で、
無理や気負いがなく、作風もブラームスらしさにあふれています。
ブラームスファンには第1番より第4番を選ぶ人が多いのもわかる気がします。

この曲の作曲中、ブラームスの隣の家が火事になり、彼は消火のバケツリレーに参加しました。
その間、ブラームスの家にも火が燃え移りましたが、彼は構わず隣家の消火を続けました。

書きたての第4番の楽譜は間一髪、燃えそうなところに駆けつけた知人に救出されました。
もしそれがなければ、私たちはこの名作を聴くこともなかったかもしれません。

*演奏と音響を刷新した新録音です。全体に抑揚をつけるよう心がけました。木管と金管は少し引っ込めました。第1楽章ではトランペットの「パッパ」と2回入るフレーズがずっと気になっていましたが、今回は思い切ってほとんど消しました。


ブラームス:交響曲第4番
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ブラームス:交響曲 第4番 ホ短調 Op.98 第1楽章 [2019][AR]
Johannes Brahms:Symphony No.4 in E minor, Op.98
1. Allegro non troppo [13:36]



Brahms-Symphony-No4-1st-2019-AR2.mp3



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2019年09月28日


ベートーヴェン:交響曲 第5番 ハ短調 Op.67 「運命」 第3, 4楽章 [2019][AR] / Ludwig Van Beethoven:Symphony No.5 in C minor, Op.67 III. Allegro, IV. Allegro-Presto

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やすらかで満たされた第2楽章が終わると、再び運命の不吉な影が忍び寄ります。
一度は平安を得た主人公が、第3楽章ではもう一度、過酷な運命に立ち向かいます。
しかしそれはいくら振り払っても纏わりつく黒煙のように、闘う主人公を苦しめ続けます。

とその時、それまでの奮闘を笑い飛ばすかのような、大胆で豪快な音楽が始まります。
どこかユーモラスで上機嫌なその音楽は、
細かいことは気にせず思うままに行けばよいと言っているかのようです。

しかしそれも程なくして止み、主人公はひとり、あてなき道をとぼとぼと歩き始めます。
万策尽きた、もはやこれまで…と思った次の瞬間、
突然、見たこともない「別の世界」が眼前に開けてきます。

最初は消え入るように静かだったそれは、次第に勢力を増し音を上げ、
ついには完全勝利の輝かしい第4楽章へと突入していきます。




ここで描かれているのは、勝ち負け二元の勝利ではなく、それを超越した次元の勝利です。
ですからもはや「勝利」という表現は不適当かもしれません。

自らを「みにくいアヒルの子」だと思っていた主人公は、
ついには自身が本当は白鳥だったことを悟り、
何ものにも煩わされず、自由な大空をどこまでも飛翔していきます。
その様は宇宙的ですらあり、神の面前に向かう者の姿でもあるかのようです。

*演奏と音響を刷新した新録音です。以前の演奏よりテンポが上がり躍動感を増しています。


ベートーヴェン:交響曲第5番
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ベートーヴェン:交響曲 第5番 ハ短調 Op.67 「運命」 第3, 4楽章 [2019][AR]
Ludwig Van Beethoven:Symphony No.5 in C minor, Op.67
III. Allegro, IV. Allegro-Presto [18:40]



Beethoven-Symphony-No5-3rd-4th-2019-AR2.mp3



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2019年09月20日


ベートーヴェン:交響曲 第5番 ハ短調 Op.67 「運命」 第2楽章 [2019][AR] / Ludwig Van Beethoven:Symphony No.5 in C minor, Op.67 II. Andante con moto

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第2楽章では、自らを取り巻く外的世界の出来事に左右されない、
絶対不動の内なる平安な世界が描かれています。

そこには暴風雨に荒れる台風の中心の目のように、不思議な静かさが在ります。

ベートーヴェンは音楽の途中で、自身の内側に沈潜していく様を表しています。
それは祈りや瞑想、禅のような内側に目を向ける作業です。




ベートーヴェンは西洋のキリスト教ばかりでなく、東洋の仏教やヨガにも精通していました。
後期の作品では後者の要素が深まり、より内省的な側面が増しています。

第2楽章はその典型のような作品で、内なる平和、安らぎ、愛、感謝、祈りなどが描かれています。
また同時に、人生で起こる愛、感謝、安らかな心も表現しています。

どんなに人生が過酷な状況に包まれようとも、身に起こる出来事が辛苦に極まりなくとも、
内側には安らいだ不動の中心がある、それは永遠不変であるとベートーヴェンは音楽で語っています。

*演奏と音響を刷新した新録音です。弦を前面に出し、感情の微妙な機微をより繊細に描けるよう心がけました。また、テンポを揺らして生きいきとした演奏に努めました。




ベートーヴェン:交響曲 第5番 ハ短調 Op.67 「運命」 第2楽章 [2019][AR]
Ludwig Van Beethoven:Symphony No.5 in C minor, Op.67
II. Andante con moto [11:18]



Beethoven-Symphony-No5-2nd-2019-AR2.mp3



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