
♪第69話:トワの正体は時空を超えてタイムスリップした未来都市の指揮者?明かされるSF的MVの真相
みなさん、こんにちは!
CMSLシンフォニックオーケストラ、首席指揮者のアンドウトワと、コンサートマスターの風華レアです。そして、CMSL所属のピアニスト永井美里です。
トワ:なんか最近さ、南岸低気圧ってやつ?あれが来ると頭がぼおっとしちゃってさ、気分がイライラして怒りっぽくなるし、腰とか痛くなって最悪なのよ。前回も頭がまわらなくて気が抜けたコメントになっちゃったけど、今日も実はあんまり調子よくないのよ。だから変なこと言っちゃったらごめんなさいね、気を付けてはいるけど。
レア:近頃Xとか見ると頻繁に「#気圧のせい」ってワードがトレンド入りしてますよ。だからトワさんみたいな人は思った以上にたくさんいると思いますよ。
美里:私も低気圧が来るとすぐわかります、わけもなく気持ちが落ち込むんです。身体が痛いとかはないんですけど、軽いうつみたいな状態になって困ってます。

レア:気圧の変化で脳にエラーが起きて、昔の古傷の痛みが記憶として呼び戻されるみたいです。だから本人には何の責任もないし、ただただやっかいですね。
トワ:レアは低気圧の影響とか受けないの?
レア:私は鈍感なのか幸いまったく気圧の影響は感じません。でもまわりの人からはしょっちゅう「今日は低気圧だから…」みたいな言葉は聞きます。
トワ:そうなの?まあレアみたいに平気な方が幸せよ。あれ、ホントにしんどいからさ。ところで美里さん、前回はお休みでしたけど、映像編集がかなり忙しいみたいですね?

美里:そうなんです。最近は本編のミュージックビデオの他に、最近始まった楽団員紹介の映像編集もあって天手古舞です。前回は新しく入団したクラリネットの宮下由紀乃さんの撮影と映像の編集でどうしても来れませんでした。
レア:宮下さんって今年からうちのオケで活動を始めた方なんですけど、なんだかとても人気があるようですよね。紹介映像の中でも特に注目されてるとか?
美里:由紀乃さんは日本人的な清楚な雰囲気でルックスもいいし、歩き方とかの動作も可愛いと評判です。駅のホームで前から来たおじさんを避けて歩くシーンがあるんですが、それが面白いとみなさん言っています。

トワ:それで急遽、彼女のクラリネット独奏でラフマニノフを録り直したってわけね。いきなりだったけど、いい音色してたわ。
美里:由紀乃さんは次回、単独で番組に出演する予定です。もしかしたら私もお手伝いするかもしれないですけど、楽しみにしていてください。
トワ:CMSLから期待の新メンバー登場ってとこね。何を話すのか楽しみにしてるわ。あと美里さん、ブルックナーの9番だけどMVが大変なことになってるわね。正直、第3楽章のSFみたいな映像にはビックリしたわ。あれは一体何なの?
美里:あれですか?私も編集しながら「何やってるんだろ」と思ったんですけど、やってるうちに「これでいいんだ」って自信が出てきました。あのMVの舞台は近未来の地球なんです?

レア:近未来?今じゃないんですね。じゃあ、トワさんは近未来の指揮者ってことですか?
美里:そう、時は現在から40年後の2064年。地球は温暖化と大気汚染が進み人々は透明なドームの中でしか暮らせなくなってるんです。トワさんはその時代に活動する指揮者で、今ここにいるトワさんはその時代からタイムスリップしてきたっていう設定です。
トワ:「時をかける少女」みたいじゃないの。そんな後の時代でもクラシックは変わらず演奏されてるんだ。
美里:現時点でもすでに100年、200年以上も前の音楽が演奏されてるんですから、そういう名曲は同じように演奏され続けてるはずです。
レア:第3楽章のあの主題は私も演奏していて「不思議なムードの旋律だな」とは思ってましたけど、まさかそれがSF的な発想につながるとは思ってもみませんでした。

美里:私は今回初めてブルックナーの交響曲第9番を全曲じっくり聴き直してみて、聴けば聴くほどあまりにスケールが大きくて、どうとらえたらいいかわからなくなってしまって…。ただ、第3楽章のこの主題だけは聴いた瞬間に「近未来の地球」とか「見知らぬ惑星の都市」みたいなイメージが湧いてきたんです。実際に映像をあてがってみたら思った以上に音楽にハマっていて驚いたぐらい。ブルックナーって懐が深いって思いました。
トワ:考えてみるとスタンリー・キューブリックの「2001年宇宙の旅」とか、それこそ宇宙的なスケールのSF映画だけど、リヒャルト・シュトラウスの交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」とか、これ以上なくハマりまくってるもんね。他にもヨハン・シュトラウスとか予想外の曲も違和感なく使われてるし、クラシックとSFって意外と相性いいのかも。
美里:それと「見知らぬ惑星の都市」っていうのは月の内部の空洞にある人工都市のイメージなんです。この発想はアンヌさんの受け売りで、実は今日もここにお呼びしています。「アンヌさ〜ん!」。

アンヌ:(扉を開けて登場)こんにちは〜、お久しぶりです。CMSL所属のソロ歌手アンヌです。

トワ:アンヌちゃん来てたの?私と話すときもアンヌちゃん、かなり奇想天外なことを言い出すことがあるけど、月の内部の人工都市ってどういうこと?
アンヌ:これはあくまで私の妄想なんですけど、月の内部の半分は空洞になっていて、そこに人工の太陽や地上には都市が作られてるんです。でも地球のような大気はないから、透明なドームの中に似た環境を作って、そこで人々は暮らしてるんです。
トワ:いずれにしても透明なドームは外せないないのね。それで私はそこで何やってるの?
アンヌ:月の裏側には外部との出入口があって、そこからすでに地球人も入って暮らしてるんです。しかも地球以外の惑星の人も暮らしていて、月の内部世界だけで独自の文明が始まってるんです。

美里:その話をアンヌさんから聴いて覚えてたので、そこから発展させて私もイメージを膨らませてみました。トワさんは彼らによって人為的に創造されたミュータント(遺伝子操作による人為的な突然変異体)なんです。特に音楽の才能に長けるように操作されていて、月の内部世界で指揮者をしています。そのオーケストラの楽団員たちもミュータントや地球人と他の惑星人の混血で構成されています。そのオーケストラは今まで聴いたことのないような音色で圧倒的な音楽を生み出すんです。宇宙全体に響き渡るような不思議な力を持った音楽です。

アンヌ:私はそこまでは考えたことがなかったです。美里さんも相当に頭の中が自由ですね。
美里:実は隠してましたけど私、かなりの変人です(笑)宇宙人は絶対いると思ってますし、宇宙船みたいなのも見たことがあります。だから地球外惑星の生命体にはすごく興味があります。早く来て欲しいし早く会いたいぐらいです(笑)
トワ:ああ、なんか頭が混乱してきた。レア、この二人の話についていける?

レア:私も正直、お二人が何を言っているのかよくわかりませんが、でも何かとんでもないことを考えてるのだけはわかります。

アンヌ:美里さんとは撮影の合間によくお話ししましたけど、「ああ、私より頭のおかしい人がいたな」といつも思ってました(笑)スピリチュアルな話とかも相当にぶっ飛んでましたよ。
美里:もう、その辺でやめてくださいっ、みなさんが引きますから。

トワ:まあでも、アーティストはそのぐらいの方が面白味があっていいんじゃない? 常識的な普通人じゃ、あっと驚くような斬新なものは生み出せないわよ。
レア:「近未来の地球」とか「月内部の人工都市」って、よくわからないけれどなんだか面白そうですね。美里さん、それをまとめて映画化してみたらどうですか?
美里:はははっ、そこまではちょっとね…。でも、チラッとは思ったよ、何かそんな感じのストーリーは作れそうかなって。でも私、物語の筋とかを考えるのは苦手で…。
トワ:そこは誰か得意な人に頼めばいいのよ。いくらでもいると思うわよ、そういうのが上手な人は。
美里:ええ、もう少し設定とかストーリーの構想が具体的になったら考えてみます。でも、とりあえずは今回制作した7本の動画に、現時点で自分の中にあるイメージは詰め込んだつもりです。
トワ:たしかに、全部つなげればショートフィルム(短編映画)にもなりそうな力作だったわね。今後が楽しみだわ。

レア:ではそろそろ曲紹介にいきましょうか? 大部お時間も押しているので。
トワ:あぁ最後にひとつだけいい?ブルックナーの第9番は古今東西の数ある交響曲の中でも異質な音楽だと思うの。美里さんも言ったようにあまりにスケールが大き過ぎて正直、指揮者の私でもブルックナーの真意をつかみかねるくらい。でも、その音楽は例えようがないほど深く、精神的にこれほど高い境地に至った曲は他にはないと思います。美里さんがMVで蓮の花が開くシーンを入れてたけど、私もまさにそんなイメージであの部分を指揮していました。苦しみの多い地上世界の泥沼を超えて、宇宙に大輪の花を咲かせるイメージです。今、見えている世界だけが世界のすべてではない。この宇宙には人間の計り知れない何か巨大なものがある… そんなことを感じながら聴いていただけたらうれしいです。
レア:そのことでみなさんの心が少しでも楽に幸せになったらいいですね。

美里:本当にその通り。私もそんな願いを込めて、今回のブルックナーの7本のMVを制作しました。それがみなさんの心に届くといいです。
レア:それではお聴きいただきましょう!アンドウトワ指揮、CMSLシンフォニックオーケストラの演奏で、ブルックナーの交響曲第9番から第3楽章です。
トワ・レア・美里・アンヌ:どうぞ!!
ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調 第3楽章 [2024] / Anton Bruckner:Symphony No.9 in D minor III. Adagio, Langsam, feierlich - CMSL SYMPHONIC ORCHESTRA / TOWA ANDO
ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調 第3楽章 [2024]
Anton Bruckner:Symphony No.9 in D minor
III. Adagio, Langsam, feierlich [26:13]
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Bruckner-Symphony-No9-3rd-2024.mp3
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