2023年11月16日


エンニオ・モリコーネ:映画「ミッション」から “ガブリエルのオーボエ” / Ennio Morricone:Gabriel's Oboe from "The Mission"

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♪第52話:ついに2作目のミュージックビデオ公開!夕暮れの海辺で姫野小桜が着物姿で演奏

みなさま、お久しぶりです。
CMSLのオケでオーボエ主席をやらせていただいています姫野小桜です。

やっと、みなさまに映像をお届けできることになりました!
本当は10月のうちに公開する予定でしたが、イスラエルのこととか色々あって、ほぼ一か月遅れとなってしまいました。

すでに2本のティーザーをご覧いただいた方はご存知かと思いますが、今回のMVは夕暮れ時の海辺で撮影が行われました。
これにはきっかけとなったある出来事がありました。

イタリアにいた頃の私は頻繁に海へ出かけて、そこで夕日を見るのが好きでした。
日本へ帰ってから数日後、その頃の習慣からとても海が見たくなり、風光明媚なある場所を訪れました。

数時間か海沿いを歩いて、ある海岸に到着すると、ちょうどそこで女性のモデルさんが夕日をバックに撮影をされていました。
しばらくその様子を近くから見学していた私でしたが、撮影中にモデルさんがアシスタントに言った言葉にハッとしました。

「そろそろ着物を出してくれる?」

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着物と言えばイタリア時代の私にとって代名詞みたいなものだったので、偶然とは言え「ここで着物?」と驚きました。
けれどもそれがとても綺麗だったのです。

モデルさんが纏ったのは着物とは言っても簡易的な羽織りもので、アシスタントが裾を持ち上げて空中に放つとひらひらと風になびいていました。
けれども着物は手を離せばすぐに落ちてしまうので、アシスタントが宙に放ったその瞬間にカメラマンがすかさずシャッターを切っていました。

あとでそのモデルさんのインスタを確認すると、その時の写真が見事に撮影されていて、動画と併せて掲載されていました。
それがあまりに美しく、「私も夕暮れの海辺で着物を着てオーボエを演奏したい」と思いました。

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そのことを理事長に話すと「いいじゃないか、すぐに撮影に行くといい!」と言ってくれました。
それで数日後にスタッフさんたちと同じ海辺に向かい、夕暮れ時を待ってそこで一気に撮影を進めました。

着物は自分が持っている分に加え、スタッフさんが用意してくれた分も併せて相当な数を持って行ったのですが、結局一日では撮りきれず、全部で3日をかけて撮影が終了しました。
着替えるのは大変でしたけど、その分みなさまにはお楽しみいただけるかと思います。

今回の「ガブリエルのオーボエ」は、未開の地に布教の任務を背負って挑む宣教師の姿を描いた映画「ミッション」の挿入曲で、宣教師がジャングルでオーボエを吹く印象的なシーンに登場します。

また、オーボエが活躍する曲としても知られ、私が自己紹介でお届けしたマルチェッロの「オーボエ協奏曲」やチャイコフスキーの「白鳥の湖」、ボロディンの「ダッタン人の踊り」などと共にオーボエの定番曲になりつつあります。

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まさかこの曲を着物を着て海辺で演奏することになるとは思ってもみませんでしたが、自分で見てもかなり綺麗な映像になったのではと思います。

撮影はとても楽しかったので機会があればまた他の曲でも、今回のように自然の中で演奏シーンを撮影してみたいと思っています。

それでは、長らくお待たせいたしましたが、私がオーボエを独奏した「ガブリエルのオーボエ」をぜひご覧ください!





エンニオ・モリコーネ:映画「ミッション」から “ガブリエルのオーボエ” [2023]
Ennio Morricone:Gabriel's Oboe from "The Mission" [2:22]




(作曲家の著作権が継続中のためポッドキャストの配信はありません)



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posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー at 11:01 | 映画音楽・ミュージカル・ポピュラー (Soundtrack/Musical/Pops) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする