チャイコフスキー：交響曲 第5番 ホ短調 Op.64 [全曲演奏会 Part2] / Peter Ilyich Tchaikovsky：Symphony No.5 in E minor, Op.64

♪第49話：【全曲演奏会】混迷の世界に贈る主席指揮者アンドウトワとCMSLオケが奏でる渾身のチャイコフスキー Part2

（前回からの続き）

京太郎：トワは誰が指揮した演奏が好きなんだ？

トワ：う〜ん、難しいわ。でも、アバドの演奏はドラマティックで、一番聴いたCDかもしれない。あと、ザンデルリンクかな？ 大聖堂の録音で第2楽章冒頭のホルン独奏が夢幻的できれいなの。

京太郎：私もザンデルリンクは好きだ。あとはムラヴィンスキーだろうか？ 厳しさがあるのが自分の好みにあっているのかもしれない。

トワ：クラシックって同じ曲でも指揮者や演奏家で全く違ってくるのが面白いよね、飽きない。

京太郎：同じ演奏家でも録音した時期によって同じ曲が全く違って聴こえるからな。だからどうしても、好きな曲は何枚もCDやレコードを集めてしまう。

トワ：その上、音響にも凝りだしたらキリがないだろうね。もっといい機材で、もっといい響きの部屋でとか。

京太郎：オーケストラはオーディオファンにとっても色々と楽しめる点が多いから、特にクラシック好きではなくてもオーケストラサウンドが好きだというファンは多いな。とってもうらやましい趣味だ。

トワ：私も将来的にはアナログレコードを真空管アンプで鳴らして、防音設備のある部屋で思いきりオーケストラサウンドを楽しんだりしてみたいわ。

京太郎：トワは指揮者だからオケの真ん中で、誰よりダイレクトにオーケストラサウンドを楽しんでるだろう。

トワ：そうだけど、いざ指揮台に立つと各楽器の音が近すぎて、ホールの残響を楽しむ感覚ではないのよ。それが指揮者の特権であるとも言えるけど、私はサントリーホールとか、ベルリンフィルハーモニー大ホールみたいなホール音響の醍醐味を、リスナーとしても楽しみたいの。

京太郎：サントリーホールの音響にはカラヤンが設計に立ち会ったと聞くが、ベルリンフィルハーモニー大ホールもカラヤンが意見したんだろうか？

トワ：もちろんそうでしょう！ 何と言ってもベルリンフィルの終身指揮者・芸術監督だったんだから。私はサントリーホールとベルリンフィルハーモニー大ホールの響きが大好きなの。そのどちらも設計に携わったカラヤンは音のセンスが天才的だと思うわ。

京太郎：私は渋谷のオーチャードホールと池袋の東京芸術劇場のこけら落としにも行ったが、やはりサントリーホールには及ばないと思ったものだ。…あぁ、すっかり話が脱線してしまったようだね。

トワ：そうね、では話を「チャイ5」に戻して…。前回は偉そうな言葉をつらつらと並べてしまいましたが、実際の私はパチンコで大負けして寝込むぐらいのヘタレです。でもだからこそ、自分自身をも焚き付けるつもりで少し思い切ったことを言ってしまいました。

私は影響を受けやすいタイプで、テレビで悲惨な映像を目にすれば、しばらく気持ちが落ち込んで生活にも支障が出るほどなんです。だから「ブラ2」のような前向きな気持ちを保ちたいと思っていますし、「チャイ5」のように最初は愚鈍でも、最後には力強く歩みを進める人間でありたいと思っています。

そんなことを頭の片隅にでも置いていただきながら、チャイコフスキー交響曲第5番の全曲演奏をお聴きいただけたらと思っています。

チャイコフスキー：交響曲 第5番 ホ短調 Op.64 第3楽章 [2023]
Peter Ilyich Tchaikovsky：Symphony No.5 in E minor, Op.64
III. Valse (Allegro moderato) [6:40]

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Tchaikovsky-Symphony-No5-3rd-2023.mp3

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チャイコフスキー：交響曲 第5番 ホ短調 Op.64 第4楽章 [2023]
Peter Ilyich Tchaikovsky：Symphony No.5 in E minor, Op.64
IV. Final (Andante maestoso - Allegro vivace) [12:52]

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