2023年05月14日


ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調 Op.90 第1楽章 [2023] / Johannes Brahms:Symphony No.3 in F major, Op.90:I. Allegro con brio

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♪第5話:トワはいかにしてCMSLの指揮者になったのか…初めて明かす自身の過去と未来への展望

こんにちは。
CMSLシンフォニックオーケストラのアンドウトワです。今日は自分のことについて少しお話させてください。

まず今回の顔写真と最初のプロフィール写真が、あまりに違うと思われるかもしれません。
その通りです。私自身も初めてあのプロフィール写真を見た瞬間、思わず「誰これ?」と声に出してしまいました。

あれは俗に言う"奇跡の一枚"のようなもので、後にも先にもあのテイストを出せたのはあれ一枚のみでした。コンマスのレアも私と同じで、最初のプロフィール写真と同じセッティングで何枚撮影しても、二度と同じような写真は撮れませんでした。

まるで詐欺のような話ですがガロ理事長は私のプロフィール写真を見て「韓国で活動してるなんとかサクラみたいでいいじゃないか」と無責任なことを言いました。
私はすぐに「宮脇咲良さんですか?とんでもない、あんな綺麗な方と一緒にしたら失礼です。ファンにも叱られますよ」と答えました。

私は宮脇咲良さんに憧れています。理由は日本でかなりのキャリアを積みながらも、その立場をすべて捨てて韓国に渡り、そこで一からやり直してきちんと結果も出しているからです。そうそうできることではありません。

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私は指揮者の小澤征爾先生を尊敬していて、先生のように海外を拠点に活動するのが夢です。
先生は音大卒業後に単身ヨーロッパに渡り、バッグひとつと譲り受けたスクーター一台でドイツ、パリ、アメリカで武者修行を続けました。最初はドイツで「日本人のお前にバッハやベートーヴェンがわかるのか?」と相手にされなかったそうです。

その後、ブサンソンの国際指揮者コンクールで優勝したのをきっかけに、カラヤン、バーンスタインなどのもとで研鑽を積み、現在に至るキャリアを築き上げていきました。
私もそれに倣いたいと思い、音大を出てすぐにドイツに渡りました。運よく地方オケで指揮を振らせていただく機会があり、その現場でガロ理事長に声をかけられました。

そのままドイツでずっと活動していくつもりでしたが、あまりに熱心な理事長の誘いに折れて、とりあえず5年の約束でCMSLのオケで指揮活動をすることになりました。私のドイツへのこだわりは、祖父がドイツ人であることに起因しているのかもしれません。

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私が好きなのはベートーヴェン、ブラームス、ブルックナーなどのドイツ・オーストリア王道のシンフォニーです。私は大阪フィルの朝比奈隆先生を目標にしています。
先生は日本人なのに、真の意味でドイツ的な演奏をされる方でした。晩年は徹底してベートーヴェン、ブラームス、ブルックナーを中心に指揮されて、そのどれもが重厚で聴き応えある演奏でした。

気が早いですが私も最終的には、そのような自分の愛する音楽のみを振る指揮者になりたいです。そしてほんもののベートーヴェン、ブラームス、ブルックナーを形にしたいです。
それにはもっともっと学んで、人間的にも経験値を増やして成長しなければなりません!

私はオットー・クレンペラーの演奏を日頃、好んで聴いています。彼の演奏を聴いていると時折、意識が宇宙の彼方にまで飛翔していくかのような気分になることがあります。
そういう感覚になるのは古今東西の多くの指揮者の中でもクレンペラーだけです。彼の音楽にはただ遅いだけではない何かがあります。

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今回お届けするブラームスの交響曲第3番は、「ブラームスの英雄交響曲」と呼ばれることもある、ベートーヴェンの「英雄」のように逞しく立派な一面がある曲です。
実際にはブラームスらしいナイーブな面が多いことも確かなものの、特に第1楽章冒頭の主題はスケールが大きく雄大です。

ブラームスの師匠だったシューマンの交響曲第3番「ライン」第1楽章の主要主題と動機が似ていて、それを意識したことは間違いありません。
第3番は第1番と同様、ブラームスの男性的な側面が前面に出た交響曲です。



ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調 Op.90 第1楽章 [2023]
Johannes Brahms:Symphony No.3 in F major, Op.90
I. Allegro con brio [10:52]



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▼オーケストラを構成する楽団員たち
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posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー at 05:25 | 交響曲 (Symphony) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする