2023年03月19日


シューマン:交響曲第3番 変ホ長調 Op.97「ライン」第1楽章 [2023] / Robert Alexander Schumann:Symphony No.3 in E flat major, Op.97 "Rheinische":I. Lebhaft


schumann05.jpg♪悠久の時の流れを思わせる雄大なシンフォニー

交響曲第3番変ホ長調「ライン」は1850年に作曲され、1851年2月6日に
デュッセルドルフにおいてシューマン自身の指揮によって初演されました。

シューマンが完成した4番目の交響曲で、実質的には最後のものにあたります。
しかし、2番目のものが後年改訂出版されて「第4番」とされたため、第3番に繰り上がりました。
「ライン」の副題はシューマン自身が付けたものではありません。

日本初演は1927年9月25日、日本青年館にて近衛秀麿と新交響楽団によって行われました。
シューマンの交響曲のなかで最も早く日本で演奏されています。

1850年、デュッセルドルフの管弦楽団・合唱団の音楽監督に招かれたシューマンは、
9月に同地に到着すると夫妻で盛大な歓迎を受けました。
シューマンはライン川沿岸を好んで散歩し、
9月と11月にはライン川上流に位置するケルンにも足を延ばしました。

壮麗なケルン大聖堂に感銘を受け、折しもこの時期に挙行されたケルン大司教
ヨハネス・フォン・ガイセルの枢機卿就任式の報に接し、交響曲の霊感を得たといいます。

シューマンは同年11月にチェロ協奏曲を完成させると、
直ちにこの交響曲の作曲に取りかかり12月には完成しています。

シューマンはライン川の川下りやそれを取り巻く環境に大いに触発され、
第1楽章(ローレライ)、第2楽章(コブレンツからボン)、第3楽章(ボンからケルン)、
第4楽章(ケルンの大聖堂)、第5楽章(デュッセルドルフのカーニヴァル)など、
その音楽もまたラインに関連が深くなっています。



「ライン」はシューマンの交響曲のなかでも極めて音楽的な充実度が高く、
そのインスピレーションにはベートーヴェンの大作群にも通じるものがあります。

特に第1楽章は立派で、同じ変ホ長調の「英雄交響曲」を想起させます。

*演奏内容は全体的に改めました。特に金管は必要以上に前に出ないようにしました。
ベルリンフィルハーモニー大ホールの舞台から20m付近の音響を使用しています。


シューマン:交響曲 第3番 変ホ長調 Op.97 「ライン」 第1楽章 [2023]
Robert Alexander Schumann:Symphony No.3 in E flat major, Op.97 "Rheinische"
I. Lebhaft [10:04]



Schumann-Symphony-No3-Rheinische-1st-2023.mp3



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posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー at 09:51 | 交響曲 (Symphony) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする