『真夏の夜の夢』は、フェリックス・メンデルスゾーンが作曲した演奏会用序曲(作品21)及び劇付随音楽(作品61)です。いずれもシェイクスピアの戯曲『夏の夜の夢』が元になっており、中でも『結婚行進曲』は結婚式の定番曲として有名です。
メンデルスゾーンが1826年に17歳で作曲した序曲に感銘を受けた、プロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム4世の勅命により、1843年に序曲の主題も再利用して『夏の夜の夢』上演のための付随音楽作品61が作曲されました。
作品61の劇付随音楽は、全12曲で構成されています。ここから「スケルツォ」「間奏曲」「夜想曲」「結婚行進曲」を抜粋し、序曲と組み合わせて組曲の形でも演奏されています。
結婚式用の音楽は、1858年1月25日、プロイセン王子フリードリヒ(のちのドイツ皇帝フリードリヒ3世)とイギリス王女ヴィクトリアとの結婚式で演奏され人気を博すようになりました。ヴィクトリア王女の母であるヴィクトリア女王はメンデルスゾーンの音楽を気に入っており、メンデルスゾーンはイギリスを訪れている間に女王のためしばしば演奏を行っていました。
メンデルスゾーンが自らこの曲を演奏したオルガンは、ロンドン・トッテナムの聖アン教会に保存されています。
メンデルスゾーンの「結婚行進曲」は、ワーグナーと並ぶ結婚式の定番曲で、あまりにそのイメージが定着していますが、堂々として立派なその音楽は結婚式はもちろん、もっと広い意味での"新たな門出"に相応しい内容を持っています。
3月と言えば多くの人々が、4月から始まる新しい生活に胸を躍らす時期ですが、現在は新型コロナウイルスにより社会全体に閉塞感が蔓延しています。
しかし、生活の節目に気持ちだけは明るく前向きに過ごしていただきたいという思いを込め、この曲を選びました。結婚式のみならず、様々な形の"新たな出発"の応援曲として聴いていただけたら幸いです。
*演奏内容と音響(アルゴリズムリバーブ)を改めた新録音です。
弦楽器と管楽器を分けて録音した結果、サウンドがよりクリアになりました。
メンデルスゾーン:劇付随音楽《真夏の夜の夢》Op.61 から「結婚行進曲」 [2020][AR]
Felix Mendelssohn:A Midsummernights Dream, Op.61 "Wedding March" [5:58]
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Mendelssohn-WeddingMarch-2020-AR.mp3
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