2013年02月19日


ワーグナー:歌劇《タンホイザー》序曲 [2013完全版]

ワーグナー:管弦楽曲集
新品最安価格:13%OFF ¥ 1,703 (4店出品)
5.0点 EMIのカラヤン
5.0点 出るのはため息ばかり、見事の一言!
4.0点 期待以上
発売日:2009-01-21
メーカー:EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
アーティスト:ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィルハーモニー
ディスク数:2

♪エリザベートの献身的な愛によってもたらされた救い

タンホイザーは13世紀にオーストリアの、フリードリッヒ2世の宮廷に仕えていた、
実在のミンネジンガーのひとりで、放蕩な暮らしから罪に問われましたが、
悔悟したことから罰を免れたと伝えられています。

ワーグナーの歌劇『タンホイザー(原題:タンホイザー及びワルトブルク歌合戦)』は、
この半ば伝説的な中世の人物タンホイザーに纏わる話を基盤に、
ワーグナーによる創作も交えて書き上げられた、彼の代表的なオペラのひとつです。

物語の舞台は中世アイゼナバッハに佇む古城ワルトブルク城。
騎士道はなやかなりしこの時代、騎士であり歌手でもあったタンホイザーは、
ワルトブルク領主の姪エリザベート姫と恋仲にありました。

婚約の誓いも交わしたふたりでしたが、官能の愛を求めてヴェヌスブルクに
赴いたタンホイザーは、愛欲の女神ヴェーヌスの虜になってしまいます。
歌劇は後悔したタンホイザーが姫のもとへ戻って来るところから始まります。

領主へルマンは、タンホイザーを迎えてワルトブルク邸内で歌合戦を開きました。
与えられたテーマは「愛」。
ほかの騎士たちが清らかな愛の精神を賛美したのに対し、
タンホイザーだけは女神の魔力によって官能の愛を歌ったため、
人々から追放され、罪の赦しを請うためにローマ法王の下へ行かされます。

しかし法王の許しを得られなかった彼は失望し、再びヴェーヌスの許へ帰ろうとします。
タンホイザーが巡礼している間、自らの身を犠牲にしても、
彼の罪が赦されることを神に祈り続けたエリザベートでしたが、
ついにそれも叶わぬまま、悩みの中あの世へと旅立ってしまいます。

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変わり果てた姫の死骸にすがりつくタンホイザー。
その姿にいっそう後悔の念を強め、罪を悔いながら彼も死んでいきます。
その時、通りかかった巡礼のひとりが、緑の芽のふいた杖を持ってきて、
タンホイザーの罪が赦されたことを告げたのでした…。

この歌劇はエリザベートの献身的な愛によって、
タンホイザーの犯した罪も赦される、『救い』がテーマになっています。
女性の愛の力と、それによる『魂の救済』は、
ワーグナーの作品全体に流れる中心的な思想です。
歌劇『タンホイザー』にはそれが象徴的にあらわれています。

そして、巡礼の合唱を主題とし、敬虔な終局までを描いた序曲は、
音楽的にもワーグナーのエッセンスが集約された代表的な序曲です。
歌劇とは切り離しても完結したひとつの作品として成立しているため、
演奏会でもよく単独で取り上げられています。





ワーグナー:歌劇《タンホイザー》序曲 [2013完全版] [14:35]
R.Wagner:Tannhäuser und der Sängerkrieg auf Wartburg Overture



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posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー at 07:08 | 歌劇 (Opera) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする