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2012年05月09日


サティ:ジムノペディ No.1 [ピアノ版]

3つのジムノペディ~サティ・ピアノ作品集
新品最安価格:12%OFF ¥ 1,572 (10店出品)
レビュー平均: 4.6点 (10人がレビュー投稿)
5.0点 音楽のアールデコ
5.0点 ロジェの演奏が抜群
5.0点 それぞれの曲が、一篇の詩のようでした。
発売日:2003-06-25
メーカー:ユニバーサル ミュージック クラシック
アーティスト:ロジェ(パスカル)

♪音楽の新しい地平を開いた異端の作曲家エリック・サティ

90年代前半、日本ではバブル経済が崩壊し、人々は癒しを求め始めていました。
アロマ・テラピーやヒーリング・グッズ、スピリチュアル本などが持て囃され、
TV-CMで流れた坂本龍一さんのピアノ曲が、インストにも拘らず大ヒットした時代です。

音楽の世界ではヒーリング系のコンピレーション・アルバムが数多く発売され、
ジャンルを越えて様々な曲が、1枚の中に収録されていました。
そうした状況の中、クラシック系で最も人気だったのがサティだったと思います。
分けても『ジムノペディ No.1』は、サティの代名詞的な曲として頻繁に取り上げられ、
オリジナルのピアノはもちろん、色々なアレンジ版も巷を賑わしていました。

『ジムノペディ』とはアポロ神の祝日に、裸身の若者たちが舞踊を奉納したという、
古代ギリシャの祭典「ジムノペディア」に由来したサティの造語です。
これが描かれた壺画にインスパイアされ、作曲されたとも言われています。
中世の教会旋法を用いた、4分の3拍子の簡素ながら洗練された音楽です。

サティはクラシックの世界でも極めて異端な人です。
13歳でパリ音楽院に入学した才能の持ち主でありながら、
既存の音楽体系に飽き足らず、退学して独自の音楽世界を構築していきました。

反体制的な気質の持ち主でしたが、それは音楽に対しても同じで、
いわゆる西洋音楽的な理論を、ことごとく打ち砕いた人でした。
例えばワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」が、調性崩壊の第一歩とされていますが、
サティのそれはもっと大胆で、和音的に理論外の試みと言えるものでした。

また、楽譜の調号や小節線、拍子記号をなくしたり、オーケストラ曲の楽器として
サイレン、飛行機の爆音、タイプライター、ピストル、ダイナモの音を導入するなど、
すべてが規格外と言える作曲家でした。

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そして「家具の音楽」という概念を生み出し、音楽は襟を正して鑑賞すべし、
という考えに反旗を翻し、家具の様にただそこにある音楽を提唱しました。
これはまさしく現代のBGMであり、ヒーリング音楽にも通じる先駆的なものです。

ドビュッシー、ラヴェル、ストラヴィンスキーなど、同時代の作曲家たちは、
そろってサティの作曲技法に影響されたことを表明しています。
そしてイーノ、ケージ、ライヒといった現代音楽家たちにも、
その流れは連綿と受け継がれているのです。

21世紀の現代でもまったく古さを感じさせないどころか、
未だに時代の一歩先を行っているかのような、異端の作曲家エリック・サティ。
様々な困難が続く現代日本にも、その癒しの旋律は必要なものなのかもしれません。

*ドビュッシーによる管弦楽版を公開していましたが、今回は原曲のピアノ版です。





サティ:ジムノペディ No.1 [ピアノ版]
Erik Alfred Leslie Satie:Gymnopédies No.1


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posted by アンドウトワ at 18:17 | 器楽曲・ピアノ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする