2012年04月08日


プーランク:愛の小径

アヴェ・マリア(世界の歌)
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レビュー平均: 5.0点 (2人がレビュー投稿)
5.0点 懐かしい…
5.0点 やわらかく心に響く歌声
発売日:1995-04-08
メーカー:EMIミュージック・ジャパン
アーティスト:中丸三千繪

♪大女優イヴォンヌ・プランタンのためのシャンソン風なワルツ

フランシス・プーランクは1899年1月7日、パリの下町ソーセ広場に生を受けました。
父親エミールは、後に半国営化した化学工業会社を営む経営者。
母ジェニーは木工品を取り扱う職人の家系で、アマチュアのピアニストでした。

裕福な家庭で母から音楽の影響を受けて育ったプーランクは、
個人的にピアノや対位法を学んだことはあるものの、
音楽学校で正規の音楽教育は受けずに、作曲の力を身につけていきました。

プーランクの音楽はクラシックというジャンルに区分されながらも、
軽音楽も好んだ母親の影響か、ほとんど俗音楽に近い面もあります。
歌曲「愛の小径」も、クラシック歌手とシャンソン歌手の双方が取り上げています。

第二次大戦中、パリがドイツ軍によって侵攻されていた最中、
プーランクはバリトン歌手のピエール・ベルナクとともに慰問活動をしていました。
そしてパリから200キロ離れた疎開先の、ノワゼーに久しぶりに戻った際に、
ジャン・アヌイの芝居「レオカディア-Leocadia」の再開公演を受けて、
この舞台のための劇付随音楽を作曲することになったのです。


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「愛の小径」はこの舞台の第3幕で、劇中歌として歌われる歌曲。
『イヴォンヌ・プランタンのためのワルツの調べ』という副題の通り、
当時のフランスの花形歌手であり女優だった、イヴォンヌ・プランタン
(1894–1977)のために書かれ、初演もプランタンによって歌われました。

原曲はピアノ、クラリネット、コントラバス、ファゴットと特殊な編成で、
パリの小劇場が似合う室内オーケストラ的な響きです。
これが現在ではフルオーケストラからピアノのみの伴奏版まで、
様々に編曲され、ジャンルを越えて幅広く親しまれています。

歌の歌詞は別れた恋人との、愛の日々を追想する内容です。
失われてしまった、楽しく輝いた幸福な瞬間に思いを馳せながらも、
涙を微笑みに変えようという、フランス的なエスプリが感じられます。
これはそのままプーランクの音楽ならではの洒脱ともいえます。


プーランク:愛の小径
Francis Poulenc: Les chemins de l'amour

*作曲者の著作権が存続中のため、ストリーミング再生のみです。



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posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー at 07:08 | 声楽曲 (Vocal music) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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