2012年03月11日


フリース:モーツァルトの子守歌

アメイジング・グレイス~ベスト・オブ・ヘイリー
新品最安価格:14%OFF ¥ 2,130 (16店出品)
レビュー平均: 4.3点 (6人がレビュー投稿)
4.0点 十代特有の透明感のある声の魅力
4.0点 ちょっと触れるくらいがちょうどいい…
4.0点 誰が何と言おうと“妖精”
発売日:2007-01-24
メーカー:ユニバーサル ミュージック クラシック
アーティスト:ヘイリー アンドレア・ボチェッリ

♪シューベルト、ブラームスと並ぶ3大子守歌

クラシックには作曲者が違ったまま覚えられている曲がいくつかあります。
そしてそれらは大概、名のある大作曲家の作品とされています。

例えば…

ハイドンのセレナーデ
作曲者はオーストリアのベネディクト会の修道士ホーフシュテッターですが、
フランスの出版社が勝手にハイドン作として世に出してしまいました。

J.S.バッハのメヌエット
作曲者はオルガ二スト、作曲家のクリスティアン・ペツォールトですが、
バッハは作品集「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」に、
作曲家名を伏せてこの曲を記入したため、そのままバッハ作となっていました。

レオポルド・モーツァルトのおもちゃの交響曲
この曲は当初ハイドン作とされていたのが、モーツァルトの父、
レオポルド作ということになり、50年以上もの間そう信じられてきました。
しかし、最近ではチロル出身の作曲家で神父だった、
エトムント・アンゲラーの作品であるという説が有力になっています。

これらと同じような経緯を持つ作品に「モーツァルトの子守歌」があります。
この曲はモーツァルトが作曲した子守歌であるとして、
シューベルト作ブラームス作のものと共に親しまれていました。
日本でも「眠れよい子よ 庭や牧場に」の堀内敬三の訳詩で有名です。

しかし実際はベルリンの医学博士で、モーツァルトの大ファンだった、
ベルハント・フリースが、フリードリヒ・ウィリアム・ゴッターの詩に作曲し、
1795年ころに発表したものであることがわかっています。

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フリースの妻はモーツァルトのピアノの生徒で、その関係からか、
モーツァルトはこの曲の筆写譜を、遺品として残していました。
そしてモーツァルトの死後、彼の妻コンスタンツェの再婚相手である、
外交官ニッセンが「モーツァルト伝」を出版した際、
本の付録に子守歌をモーツァルト作として記載し、コンスタンツェもまた、
子守歌をモーツァルト作と認めたことが、誤りの発端だと言われています。

それでこの曲にはK.350という作品番号までつけられ、
そのまま疑われることもなく、長らく「モーツァルトの子守歌」とされていたのです。
ケッヘル番号の訂正が行われたのは、1964年の第6版以降のことでした。

しかし、モーツァルトの名前が大き過ぎるせいか、今も一般にはフリースではなく、
「モーツァルトの子守歌」と表記されるのがほとんどです。
また、この曲の旋律は、ドイツの古い民謡であるとも言われています。





フリース:モーツァルトの子守歌
Bernhard Flies:Wiegenlied (W.A.Mozart)



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posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー at 07:28 | 声楽曲 (Vocal music) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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