2012年03月04日


メンデルスゾーン:交響曲第3番 イ短調 Op.56 「スコットランド」 第1楽章

メンデルスゾーン:交響曲第3番 スコットランド 他
新品最安価格:¥ 2,999 (4店出品)
レビュー平均: 5.0点 (2人がレビュー投稿)
5.0点 名盤が生まれ変わった!
5.0点 EMIジャパンさんに感謝です。
発売日:2011-12-07
メーカー:EMIミュージックジャパン
アーティスト:クレンペラー(オットー)
フォーマット:Hybrid SACD

♪イギリスの古城をイメージしたメンデルスゾーン最後の交響曲

「スコットランド」は実質的には、メンデルスゾーンが作曲した最後の交響曲です。
第3番とされるのは出版の順で、完成したのは第4番「イタリア」からほぼ10年後でした。

1829年、ロンドン・フィルハーモニーの演奏会の依頼で、初めてイギリスに渡った彼は、
スコットランドの旅の途上で、首府エジンバラの古城ホリルードを訪れました。
この城には260年前、エリザベス一世の従妹で、この地の領主であった
スコットランド女王メアリー・スチュアートが住んでいました。

メアリーには寵臣でイタリアの楽師だった、ディヴィッド・リジオという恋人がいました。
ホリルードはリジオが貴族たちに殺害されたことでも、歴史に名高い場所でした。
ここでメンデルスゾーンは悲劇に思いを馳せ、第3番冒頭の旋律を思いつくのです。

「今日、私はあの古いチャペルの中で、私のスコットランド交響曲の、
始めのメロディを見つけました」と、旅先からの手紙に書き記しています。

しかし、この時は冒頭の10小節を書き留めるに止まり、
翌年秋からローマ滞在中の数ヶ月間に、若干筆を進めたものの、
結局完成したのは10年以上も過ぎた1842年のことでした。

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この交響曲は四つの楽章が切れ目なく演奏されるのが特徴で、
同時期のシューマンの交響曲と共に、こうした形のさきがけとされています。

完成した1842年の3月3日に、ライプチヒのケヴァントハウスで、
メンデルスゾーン自身の指揮によって初演され、
6月にはイギリスのロンドン・フィルハーモニーを、これも彼自身が指揮しました。

そしてこの時に、メアリー女王から九代目にあたる、
イギリスのヴィクトリア女王に、スコットランド交響曲は献呈されました。

「イタリア」の方が知名度では上で、人気も高いのかも知れませんが、
音楽的に深みがあるのは「スコットランド」の方です。
メンデルスゾーンの数ある作品の中でも、ひときわ光彩を放っています。





メンデルスゾーン:交響曲第3番 イ短調 Op.56 「スコットランド」 第1楽章
Felix Mendelssohn:Symphony No.3 in A minor, Op.56 "Scottish"
1. Andante con moto - Allegro un poco agitato



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posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー at 14:29 | 交響曲 (Symphony) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする