2012年01月17日


ロッシーニ:歌劇《ウィリアム・テル》序曲

ロッシーニ: ウィリアム・テル 全曲 仏語版
新品最安価格:¥ 2,800 (4店出品)
中古最安価格:16%OFF ¥ 2,337 (1店出品)
発売日:2011-07-20
メーカー:EMIミュージックジャパン
プロダクトタイプ:ABIS_MUSIC
クリエーター:アントニオ・パッパーノ(指揮)
ローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団

♪独立して演奏されることも多い序曲の有名曲

全盛期のロッシーニの、オペラ作曲家としての、ウィーンでの人気ぶりは、
あのベートーヴェンでさえも、到底及ぶものではなかったといわれています。
ベートーヴェンはすでにいくつもの名作を書き、第九に着手しようという時期でした。
ロッシーニはまず故郷のイタリアで名を上げ、その勢いはウィーンにも達していました。

ベートーヴェンはしばらくスランプの時期があったので、
その頃はおそらくウィーンの街は、ロッシーニ一色だったかもしれません。
それについてはベートーヴェン自身も、苦言を呈していたぐらいです。

そんなロッシーニが37歳で残した最後のオペラが、
主人公が子供の頭の上のリンゴを射ることでも有名な「ウィリアム・テル」です。
この物語は14世紀のスイスが舞台です。

当時のスイスはオーストリアの支配下にあり、総督ジェスレルに苦しめられていました。
ある日のこと、テルの友人のメルクタールの息子アルノールは、
おぼれかけていたオーストリアの王女マティルデを救い、ふたりは愛し合います。

愛するマティルデと祖国スイスの板ばさみで苦しむアルノールでしたが、
捕らえられていた父親が、ジェスレルによって死刑に処せられたことを知り、
マティルデと別れてもスイスのために、テルと共に戦うことを誓います。

オーストリアによるスイス統治100周年の記念日。
ジェスレルは自分の帽子を取って掲げ、スイス人は帽子に敬礼するよう命じます。
しかし通りかかったテル親子はこれを拒否。
怒ったジェスレルは彼に、息子ジェミの頭の上のリンゴを撃つことを命じました。

人々が見守る中、百歩はなれた先から見事、リンゴを打ち抜いたウィリアム・テル。
しかし、失敗した時にはジェスレルを射るつもりで持っていた
もう1本の矢が見つかり、親子は牢獄へと引かれて行きました。

その後はアルノールやマティルデの助力もあって脱出したテルは、
ジェスレルの心臓を矢で射抜き、スイスの自由と独立を取り戻します。
マティルデとアルノールは互いの愛を確かめ、物語は大団円を迎えるのでした。

この大作オペラを書いた後、ロッシーニは37歳にして引退状態に入りました。
ある日熱烈なファンに「先生の新作を期待しているのですがいかかでしょう?」
と問われたロッシーニは、ピアノに向かうと、ある曲を弾き始めました。

スポンサードリンク


それはモーツァルトのオペラ「ドン・ジョバンニ」からの一節でした。
そして振り返るとロッシーニはこう言ったのです。
「こんな立派な曲があるのに、なぜ私がつまらないオペラを書く必要があるのですか。」

最後のオペラとなった「ウィリアム・テル」では、4部からなる序曲があまりに有名です。
第1部「夜明け」 、第2部「嵐」 、第3部「静寂(牧歌)」 、第4部「スイス軍隊の行進」が、
切れ目なく演奏され、スイスの山の風景のように変化する様が描かれていきます。

ロッシーニは序曲のことをシンフォニア-交響曲と呼ぶことがありました。
ベルリオーズが「4部からなる交響曲」と評したように、
ウィリアム・テル序曲はオーケストラの魅力が凝縮された、見事な管弦楽作品です。

*これまで「スイス軍隊の行進」を掲載していましたが、全曲を通して新録音しました。





ロッシーニ:歌劇《ウィリアム・テル》序曲
Gioachino Antonio Rossini:William Tell Overture



ブログパーツ
posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー at 15:14 | 歌劇 (Opera) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。