2011年09月23日


ショパン:エチュード 第13番 変イ長調 Op.25-1 「エオリアンハープ」

ショパン:12の練習曲 作品10/作品25
新品最安価格:18%OFF ¥ 1,474 (6店出品)
レビュー平均: 4.6点 (19人がレビュー投稿)
5.0点 現代の至高の藝術
5.0点 唯一無二の演奏
5.0点 人間はここまで正確になれるのか
発売日:2008-01-23
メーカー:ユニバーサルクラシック
アーティスト:ポリーニ(マウリツィオ)

♪自然の風が奏でる楽器エオリアンハープに例えたシューマン

19歳のショパンが友人たちと共に、初めて訪れた憧れの街ウィーンは、
この若き才能あふれる演奏家を、あたたかな好意をもって迎え入れました。
2回にわたる演奏会はいずれも大成功。
聴衆たちは熱狂的な歓声と賞賛を惜しみませんでした。

「どうしてこれほどの音楽の勉強がワルシャワでできたのか?」
批評家で雑誌記者のブラヘトカはそう言って、驚きを隠せませんでした。

しかし、その後ショパンが祖国を後にし、満を持して再訪した折のウィーンは、
あの時の熱狂がうそのように静まり、彼に対して冷ややかでした。
演奏会はほとんど開けず、経済的にも苦しかったショパンは、
ウィーンでの成功を諦め、1831年7月にドイツ経由でパリに向かいました。

最初の2年間は不遇だった、ショパンのパリでの生活でしたが、
やがてサロンの女性たちを中心に、演奏家として、
またピアノ教師としても、その支持を集めていきました。
そうした状況下で、ピアノのエクササイズとして作曲したのが、
後に練習曲集に改名、及び出版されたOp.10の12曲の作品集です。

さらに追加で12曲がOp.25の練習曲集として出版され、
これらはレッスン用のみならず、サロンでの演目にも用いられました。
ですからいわゆる練習曲には収まらない、情緒や芸術性を併せ持っています。

Op.25の第1曲「エオリアンハープ」の呼称は、シューマンの言葉によります。

「デリケートな上の音と基礎となるバスの音だけが聞こえ、
エオリアンハープを思い起こさせる。この曲はエチュードというよりは詩である。
ショパンがアルペジオの16分音符すべてが聞こえるように演奏することを
望んだと考えるのは間違いで、As Durの和音のうねりなのである。
この曲が終ったとき、我われはもう一度見たいような夢から目覚めた印象を受ける。」

スポンサードリンク


一方この曲は「牧童」の名で呼ばれることもあります。
これはショパンが、雨宿りの牧童が静かに笛を吹く姿を想像して作ったと、
自ら語ったという伝聞に基づいています。

尚、エオリアンハープは自然の風で鳴る、琴のような形の弦楽器です。
17世紀から19世紀のヨーロッパで流行しました。





ショパン:エチュード 第13番 変イ長調 Op.25-1 「エオリアンハープ」
F.F.Chopin:12 Etudes, Op.25
1. Allegro sostenuto (Aeolian Harp)



ブログパーツ
posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー at 08:07 | 器楽曲・Piano | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする