モーツァルト:レクイエム
posted with あまなつ on 2010.02.21
カラヤン(ヘルベルト・フォン)
ユニバーサル ミュージック クラシック(2006-11-08)
ユニバーサル ミュージック クラシック(2006-11-08)
おすすめ度の平均:
ホンモノ圧巻
充分すぎる満足感
♪最期を迎えたモーツァルト渾身の一作
罪ある者が裁かれるために 塵から甦るその日こそ涙の日である
レクイエム第8曲「涙の日」のこの言葉を最後に、
病に疲れ果てたモーツァルトは作曲の筆を置きました。
この曲は8小節のスケッチのみがモーツァルト自身によるもので、
完成は弟子のジュスマイアーの手に委ねられました。
最早自分には全曲を書き上げる余力がないと悟った彼は、
断筆の夜にジュスマイアーを枕頭に呼び、
作品の完結の手はずを指示したのです。
モーツァルトがこの世を去ったのはその数時間後のことでした。
レクイエム作曲の依頼があったのは、
歌劇「魔笛」の完成も間近な1791年の7月のことです。
依頼者の名も明かさず、署名のない一通の手紙を差し出す
訪問者の男を不信に思ったモーツァルトでしたが、
貧窮にあえぐ生活状況からこの依頼を承諾したのでした。
モーツァルトはこの謎めいた男を死の世界からの使者ではないかと考えるようになり、
「この曲は自分のために書いている」と涙ながらに周囲に語っていました。
彼のレクイエム作曲に対する執念は並のものではなく、
体を気遣って止めようとする者たちを振り切り、
何かにとりつかれたように筆を進めました。
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最期を看取った妻のコンスタンツェは、
モーツァルトは亡くなる瞬間にも口でティンパニーを表し、
その音が頭から離れなかったと手紙の中に記しています。
彼の死後、依頼者は作曲家の作品を買い取っては
自分の作であると偽って演奏することを趣味としていた、
フランツ・フォン・ワルゼックという伯爵であることがわかりました。
謎の男は伯爵の家令だったのです。
伯爵は妻の一周忌にレクイエムを演奏しようと考え、
モーツァルトに作曲を依頼したのでした。
W.A.Mozart:Requiem in D minor, K.626 8. Lacrimosa
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
http://classical-music.aki.gs/Mozart-Requiem-Lacrimosa.mp3
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