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発売日:2009-10-24 メーカー:マイスター・ミュージック アーティスト:池田昭子 石田三和子 | ||
♪J.S.バッハ、モーツァルトにも影響を与えたイタリア・バロックの天才
ペルゴレージが生きた1710年から1736年はバロックも終盤という時代でした。
イタリアではバロック音楽の中心人物ヴィヴァルディ(1678-1741)が、
ドイツでは音楽の父であるJ.S.バッハ(1685-1750)が活躍していました。
ペルゴレージは両巨匠の存命中に生まれ、二人に先立って亡くなっています。
ペルゴレージは大成功となった『奥様女中』のようなオペラ・ブッファと、
『スターバト・マーテル』のような宗教作品の作曲家として知られています。
前者ではモーツァルトやロッシーニへ続く、オペラ・ブッファの基礎を築いたとされ、
後者では同名曲を作曲した、後の多くの作曲家たちに影響を与えたとされています。
J.S.バッハは『スターバト・マーテル』の作曲は行なっていませんが、
ペルゴレージのこの曲を、最晩年に丸ごと編曲しています。
ドイツ語の旧訳聖書・詩編51にテキストを入れ替え、調性はト短調からヘ短調に移した、
モテット『いと高き者よ、私の罪をあがなってください BWV1083』がそれです。
バッハは青年期にヴィヴァルディの協奏曲を編曲して研究していました。
このように他人の作品や自作の編曲を行うことはよくありましたが、
最晩年に原曲を大きな変化もつけずに、ほぼそのままの形で用いたことは、
その意味合いを考えると、とても興味深いことだと言えると思います。
ペルゴレージの初期古典派ともいうべき作風を、学びたかったのかもしれませんが、
もっと純粋にバッハは、ペルゴレージの『スターバト・マーテル』という作品自体を愛し、
それに何らかの形で関わりたかっただけなのかもしれません。
それほどに少し聴いただけでは、ほとんど違いがわからないような編曲です。
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ところでペルゴレージの『シチリアーノ』は、どこかで聴いた気がしないでしょうか?
バッハの有名な「フルートソナタ」BWV1031の『シチリアーノ』と似ています。
もっとも最近ではBWV1031は息子のエマヌエル・バッハ作という説もありますが、
そこに父からの指導、助言があったとも言われています。
いずれにしても年代や状況からして、ペルゴレージが真似たとは考え難く、
むしろバッハ親子のどちらかが、ペルゴレージに影響された可能性はあります。
もちろんまったくの偶然で、似通ったということもあるかもしれませんが…。
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