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2009年12月06日


ベートーヴェン:ピアノソナタ 第31番 変イ長調 Op.110 第2,第3楽章

アシュケナージ(ウラジミール)
ポリドール(1994-04-22)

おすすめ度の平均: 4.5
4どこか安堵感のある3つのソナタ
5絶妙のタッチ

♪すべての苦痛を浄化するかのようなフーガの響き

ベートーヴェンは大のワイン愛好家でした。
毎日のようにバーに通い、気に入ったワインを嗜んでいたようです。
しかしこれが後に彼を苦しめることになります。

当時のワインは製造の技術力を補うために、
亜鉛を入れて味を甘くまろやかにしていました。
また容器にも鉛を使用していたようです。

そのためベートーヴェンの毛髪からは通常の100倍もの鉛が検出されたといいます。
これが耳の病や晩年の内臓疾患、強いては死にもつながったという説もあります。
ピアノソナタ第31番を書いた年に彼は黄疸を発病し、
その苦しみに大変悩まされていました。

短いながら強いアクセントになっている第2楽章に続く、
第3楽章の“嘆きの歌”と呼ばれる、短調のもの悲しい旋律には、
その表れか、いつになく弱々しく悲嘆的な彼の姿が映し出されています。

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いつもは短調でも力強く推進的なのが、ここではそうした威勢の見る影もありません。
そしてその後に続くフーガにも、苦悩に立ち向かうというよりは、
それを受け入れることで昇華されていくような、
自然体で伸びやかな響きが感じられます。
物事をありのままに受けとめ肯定することで、苦痛から開放されるといった感じでしょうか。

フーガは昇りつめるように進んでいき、ついには明るく確信に満ちた終結を迎えます。
この後であらためて第1楽章を聴き返してみると、
闘い終わったあとの静けさのような、穏やかな感情が込み上げてきます。

第31番の変イ長調という調性は、同じくやすらぎを感じさせる
「運命」の第2楽章、ソナタ「悲愴」の第2楽章などと同じです。




L.V.Beethoven:Piano Sonata No.31 in A flat major, Op.110
2. Allegro molto
3. Adagio ma non troppo fuga - Allegro ma non troppo

http://classical-music.aki.gs/Beethoven-PianoSonata-No31-2nd-3rd.mp3


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posted by アンドウトワ at 14:11 | 器楽曲・ピアノ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする