2009年04月21日


ハイドン:弦楽四重奏曲第17番 へ長調 Op.3-5 第2楽章 「セレナーデ」

ハイドン:弦楽四重奏曲第17番&第67番&76番&第77番
イタリア弦楽四重奏団
ユニバーサル ミュージック クラシック(2005-06-22)
おすすめ度の平均: 4.5
5イタリア弦楽四重奏団全盛期のハイドン
4うん、イケます!
5代表曲のカップリング

♪曇りなく愛らしいセレナーデ

まずこの曲をハイドン作としてご紹介するべきかどうか、根本的なことでかなり迷いました。
というのもハイドンの初期の弦楽四重奏曲の傑作として
「ハイドンのセレナーデ」という略称もつくぐらいに、長らく広く親しまれてきた作品です。
ですからわかりやすくカテゴリーはハイドンにさせていただきます。

結論から言うとこの作品はオーストリアのベネディクト会の
修道士ホーフシュテッターの作品です。
モーツァルト研究家であるH.C.ロビンズ・ランドンらによって1964年に確定されました。

ホーフシュテッターはハイドンをとても敬愛し、ハイドンに習って弦楽四重奏曲を書きました。
あくまで趣味としてです。
しかしこれがあまりに優れていたので、
フランスの出版社がふたりの知らないところで
“ハイドン作”と銘打って出版してしまったのです。
無名のホーフシュテッターよりハイドンの名の方が売れるからです。
それがそのまま定着してしまい、長期に渡ってハイドン作として聴かれてきたわけです。

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ホーフシュテッターは天国でどう思っているかはわかりませんが、
本来埋もれるはずだったこの愛らしい作品が、
ハイドンの名によって多くの人に親しまれるようになったことは事実です。

尚、ハイドンはセレナーデというジャンルの作品は作っていません。
弦楽四重奏曲第17番の第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」のことが、
いつしか「セレナーデ」という愛称で呼ばれるようになり、
またそれがこの弦楽四重奏曲全体の愛称にもなっています。




Haydn:StringsQuartet No.17 in F major, Op.3-5
2. Serenade (Andante Cantabile)

http://classical-music.aki.gs/Haydn-StringsQuartet-No17-Serenade.mp3



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posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー at 16:43 | 室内楽曲 (Chamber music) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする