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4.8点 (6人がレビュー投稿)
発売日:2009-05-20 メーカー:ユニバーサル ミュージック クラシック アーティスト:サイトウ・キネン・オーケストラ 小澤征爾 | |||
♪チャイコフスキーの体臭がにじみ出た名旋律
クラシック音楽きってのメロディ・メイカーとして知られるチャイコフスキー。
旋律の親しみやすさは小品から交響曲の主題まで徹底しています。
そのためか様々な場面で引用されることも多い作曲家のひとりです。
そしてチャイコフスキーの魅力として忘れてはならないのが、
作品の背後に常に付き纏う、独特の寂寥感です。
これが短調の曲であれば当然で、まだわかるのですが、
チャイコフスキーの場合、長調の方がかえって物悲しいことが多いのです。
例えば交響曲「悲愴」などは、長調なのに悲しい主題が各楽章に現れます。
第2楽章は変拍子なこともあって、更にその色合いが増すのですが、
こうした傾向の彼の作品として、代表的なもののひとつに挙げられるのが、
弦楽セレナーデ・第3楽章「エレジー」の主題です。
両者は共にニ長調で、どこか発想も似ているかもしれません。
そしてとにかく言葉にならないような寂しさがあります。
また「エレジー(哀歌)」の章題は、作曲者自身によるもので、
「悲愴」と同じくそうした気分を、初めから意識して作ったと考えられます。
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チャイコフスキーは哀しみを表現するには、あからさまに短調にするよりも、
長調にした方がより奥行きが出ると感じていたのかもしれません。
作曲としては最も高等なテクニックだと思います。
弦楽セレナーデは交響曲第4番やヴァイオリン協奏曲と同時期の傑作です。
敬愛するモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を手本に作曲されました。
この曲についてチャイコフスキーは書簡に、
「強い内的衝動によって書かれ、芸術的な価値を失わない」と記しています。
作品に対する彼の自信のほどがうかがえます。

チャイコフスキー:弦楽セレナーデ ハ長調 Op.48 第3楽章 エレジー
Peter Ilyich Tchaikovsky:Serenade for Strings in C major, Op.48
3. Elegie; Larghetto elegiaco
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