♪幼子への愛情に満ちた子守歌
ショパンのピアノの弟子で音楽的な交流も深かった、
名オペラ歌手ポーリーヌ・ヴィアルドの
娘ルイーズへの愛情から生まれたとされる作品です。
ジョルジュ・サンドはポーリーヌの大ファンで、
彼女とショパンが暮らすノーアンにある館に
しばしばポーリーヌを招いていました。
それがきっかけとなり、ショパンの伴奏でポーリーヌが歌ったり、
ふたりで連弾することなどもありました。
1841年にポーリーヌは女児を出産しました。
演奏旅行に多忙だったポーリーヌはサンドとショパンに、
生まれて18ヶ月になるその娘ルイーズを預けていきました。
ショパンはルイーズをルイゼットと呼んで可愛がり、
またルイーズも大変ショパンになついていました。
この曲を当初ショパン自身は「変奏曲」としていましたが、
献呈された書籍商シャルル・ギャヴァールの妹エミールのアドバイスにより、
出版寸前のところで「子守歌」と名づけたようです。
エミールもまたショパンのピアノの弟子であり、
出版前にこの曲を何回か耳にしていたのです。
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左手が奏でる和音は終始ほとんど変化しませんが、
それに乗る右手が奏でる4小節の旋律は、
自由で煌びやかな変奏を14回に渡って繰り広げます。
また旋律が一度も終止することなく、常に先へと連なっていく手法は
「子守歌」だけに見られる大きな特徴です。
F.Chopin:Berceuse in D-flat Major, Op.57
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
http://classical-music.aki.gs/050-Chopin-Berceuse.mp3
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