2010年10月10日


シューマン:クライスレリアーナ Op.16 第1曲 Agitatissimo ニ短調

シューマン:子供の情景/クライスレリアーナ 他
ホロヴィッツ(ウラディミール)
SMJ(SME)(M)(2008-11-19)
おすすめ度の平均: 5.0
5『子供の情景』はやはりホロヴィッツ
5最高の完成度

♪シューマンのピアノ曲を代表する名作

シューマンにピアノを教えたハイデルベルク大学のヴィーク教授は、
娘クララとシューマンの恋仲を認めず、結婚にも猛反対しました。
まだ無名の作曲家シューマンの将来に不安を感じていたのです。

その頑迷さは強固で、遂にはシューマンが裁判を起こす程でした。
そうした最中、シューマンはクララにこのような手紙を送っています。

「この前、君に手紙を書いてから新作を一冊仕上げました。
僕はこれを”クライスレリアーナ”と名付けるつもりです。
この作品は君と、君への僕の想いが主役を果たす音楽です。
これを君に捧げます。他の誰でもなく、君に。」


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クライスレリアーナにはシューマンのクララに対する恋の陶酔と、
それが叶わぬかもしれない焦燥感が交錯して表れています。
健全な「子供の情景」「謝肉祭」などとは違う、シューマンの別の側面を示した作品です。

タイトルのクライスレリアーナは彼が愛読したホフマンの同名小説に由来します。
物語の主人公クライスラーは哲学的思考と屈折した精神の持ち主。
また叶わぬ恋を描いたこの小説に、クララへの複雑な恋愛感情を投影したともいわれています。

しかし、完成された作品はクララではなく、ショパンに献呈されました。
シューマンは評論家としてシューベルト、ショパン、ブラームスらを世に紹介しています。






Robert Schumann:Kreisleriana Op.16
1. Äußerst bewegt (Extremely animated), D minor
シューマン:クライスレリアーナ Op.16 第1曲 Agitatissimo ニ短調.mp3


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posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー at 00:36 | 器楽曲 (Instrumental) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする