グリーグ没後100年特別企画 抒情小曲集[全曲]
posted with あまなつ on 2010.08.01
ポブウォツカ(エヴァ)
ビクターエンタテインメント(2007-07-25)
ビクターエンタテインメント(2007-07-25)
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♪優れたピアノ小品で北欧のショパンと呼ばれたグリーグ
“北欧のショパン”の異名を持つグリーグはその名の示す通り、
あたかもショパンを思わせるようなピアノ作品をいくつも残しました。
ドイツロマン派に傾倒したグリーグはシューマンから影響を受け、
それが自らの作品に表れることもしばしばでした。
ドイツのライプツィヒ音楽院に学んだこともあり、
初期の作品にはそうしたロマン派からの影響が色濃く感じられます。
代表作のピアノ協奏曲はシューマンと同じイ短調で、
CDなどでもよくカップリングされています。
いわゆる国民楽派風の作風になったのは後年になってからのことです。
グリーグは生涯にわたり日々を綴ったようなピアノ小品を書き続けました。
あたかもメンデルスゾーンの無言歌を思わせるそうした作品たちは、
全10集からなる叙情小曲集として、30年あまりにわたって出版されました。
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グリーグの作曲家としての音楽的変遷が見て取れる作品集で、
情緒的なものからリズミカルなもの、民族的なものと作風も様々です。
巻を重ねるごとにシンプルなものから高度なものへと移っていきますが、
基本的には演奏会というより家庭やサロン向けに作られた小品集です。
ですから無言歌集と同じく、ピアノに親しむ家庭などから大変な人気だったようです。
しかし反面、手軽な作風からか批評家の反応は芳しくなく、
グリーグは作曲家としての評価を傷つけられたと胸の内を記しています。
ショパンやシューマンのピアノ曲ほどに知名度はないものの、
叙情的で美しい旋律が散りばめられ、
ピアノの楽しさがコンパクトにまとめられた愛らしい作品集です。
出過ぎることなく気品ある佇まいからは、
聴くほどに秘めた魅力が伝わってくるかのようです。

Grieg, Edvard Hagerup:Lyric Pieces No.1 2.Vals Op.12-2
グリーグ:叙情小曲集 第1集 2. ワルツ Op.12-2.mp3
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