2011年04月25日


ショパン:ピアノソナタ 第3番 ロ短調 Op.58 第2楽章

ショパン:ピアノソナタ第2番&第3番
定価:¥ 1,000
レビュー平均: 4.6点 (9人がレビュー投稿)
5.0点 圧倒的な存在感
5.0点 アルゲリッチらしさ大全開
5.0点 第3番の演奏が素晴らしかった。
発売日:2006-11-08
メーカー:ユニバーサルクラシック
アーティスト:アルゲリッチ(マルタ)

♪軽快優美に、そっとささやくように〜野の花のように可憐なスケルツォ

ショパンはソナタのような形式的な作曲様式にはこだわらない人でした。
もっと叙情的で自由なスタイルの中でこそ、本領を発揮したタイプです。

ですからまだ十代に教師エルスナーの勧めで書いた、ピアノソナタ第1番ハ短調は、
学生の習作の域を出ない、どこか型通りでいまひとつの作品になってしまいました。
ショパン自身、第1番出版の話を聞いた際に、怪訝そうな表情をしたというほどです。

その点、後年に書かれた第2番と第3番は、ショパンらしい独創性に貫かれつつ、
古典的な形式も踏まえた作品として、ソナタの傑作と称されています。
CDでは時間的にも、この2作がカップリングされることが多くなっています。

第2番は「葬送行進曲」に象徴されるような、フックのあるモチーフが多いのに対して、
第3番は一見、つかみ所のない印象が強いためか、難解との見方もあるようです。

しかし、シューマンに「あの気違いじみた4人の小僧たちをまとめて括ってしまうがよい」
と、いつものショパンびいきが信じられないほどの、酷評を受けた第2番とは違い、
第3番には全楽章を通しての統一性が見られ、晩年の円熟味があります。

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ショパンが亡くなる5年前の1844年に、フランス中部ノアンのサンドの別荘で作曲され、
ベルシウス伯爵夫人に献呈、翌1845年5月に出版されました。

第2楽章は全曲中では最も短く、気分転換のようなスケルツォです。
ショパンのスケルツォには深刻なものもありますが、
ここではまったく影のない、文字通り諧謔的な音楽が展開しています。
しかし、絶え間なく動く右手の難易度は高く、「軽快優美に、そっとささやくように」
という指示通りにスマートに弾くことは、プロでも難しいとされています。





ショパン:ピアノソナタ 第3番 ロ短調 Op.58 第2楽章
F.Chopin:PianoSonata No.3 in B minor, Op.58
2. Scherzo:Molto vivace



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posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー at 19:23 | 器楽曲・Piano | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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