2011年03月26日


ベートーヴェン:《コリオラン》序曲 Op.62 [新録音]

ベートーヴェン  : 交響曲第5番ハ短調op.67 「運命」
定価:¥ 2,000
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発売日:2000-06-21
メーカー:EMIミュージック・ジャパン
クリエーター:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(演奏)
フルトヴェングラー(ウィルヘルム)(指揮)

♪ハ短調 - アレグロ・コンブリオ 〜 「運命」 第1楽章に通じる激しさ

プルタークの「英雄伝」に登場する、紀元前5世紀の古代ローマの将軍コリオラヌスは、
敵対するコリオーライの城をただ一人で攻め落とし、謀殺された悲劇の英雄。

シェイクスピアはこれを元に、最後の悲劇作品となった戯曲「コリオレイナス」を執筆。
さらに約200年後、ウィーンの宮廷秘書官かつ人気劇作家であった、
ハインリヒ・ヨーゼフ・フォン・コリンは、同じテーマで戯曲「コリオラン」を書き上げ、
1802年、この作品はウィーン宮廷劇場にて上演されました。

コリンの友人だったベートーヴェンは悲しくも激しく、力強い内容に感激し、
戯曲をイメージした演奏会用序曲を1807年に完成させ、コリンに献呈しています。
ベートーヴェンは主人公の中に自分自身の性格を見出し、
曲中で自己の表現を試みたともいわれています。

ワーグナーは《コリオラン》序曲についてこう語っています。
「偉大な力、不撓の自信と熱狂せる反抗心が、憤怒、憎悪、復讐、
破壊的精神のうちに台頭する姿を、眼前に髣髴たらしめる」

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戯曲「コリオラン」が上演された1802年、ベートーヴェンは失恋や難聴の苦しみから、
のちに「ハイリゲンシュタットの遺書」と呼ばれる有名な文書を書いています。
そしてハ短調 - アレグロ・コンブリオは「運命」の第1楽章と共通の調性・表情記号。
また「運命」「コリオラン序曲」共に、1807年の作品です。

曲調は悲劇的ですが、それに打ち勝とうという、前向きな精神に満ちています。
怒りも激しさも、困難を乗り越える力へと転換されています。
そして穏やかな第2主題は、すべてを包み込む母性を象徴しているかのようです。
色々な意味で、もっともベートーヴェンらしいといえる作品のひとつです。





ベートーヴェン:《コリオラン》序曲 Op.62 [新録音]
L.V.Beethoven:Coriolan Overture Op.62



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posted by CMSL クラシック名曲サウンドライブラリー at 06:20 | 管弦楽曲 (Orchestral) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする