
まだ20代だった若かりし頃のドビュッシーの作品です。
4手のピアノ連弾のための組曲として作曲されました。
初演は名門出版社デュラン社の御曹司、ジャック・デュランと、
作曲のドビュッシー自身の連弾によりあるサロンにて行われました。
しかし、この初演は成功とは言えず、作品も評価されませんでした。
それから数年後、ドビュッシーの友人で指揮者のアンリ・ビュッセルが、
ドビュッシーの監修のもと、この組曲を管弦楽用に編曲しました。
これがきっかけとなり、小組曲は広く人々に知られることとなったのです。
編曲が行われた頃のドビュッシーは「牧神の午後への前奏曲」、
「海」といった後に代表作とされる作品を手がけていました。
これらに通ずる技法が小組曲にも取り入れられています。
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第3曲メヌエットには1882年に作曲された歌曲「艶なる宴」の旋律が転用されています。
この歌曲は18歳のドビュッシーが当時恋したヴァニエ夫人に捧げたものです。
夫人はドビュッシーより14歳年上で、彼のパトロンでもありました。
小組曲はどれもシンプルで親しみやすいため、ドビュッシー入門には最適です。
管弦楽用のほか、ピアノ独奏用、また様々な楽器のための編曲があります。
ドビュッシー:3つのソナタ、小組曲、6つの古代碑銘他
posted with あまなつ on 2010.09.22
パイヤール室内管弦楽団
WARNER MUSIC JAPAN(WP)(M)(2008-01-31)
WARNER MUSIC JAPAN(WP)(M)(2008-01-31)
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ドビュッシー:《小組曲》から 第3曲 メヌエット [ビュッセル編曲]
C.Debussy:Petite suite 3. Menuet (arr. Büsser)
*楽曲の著作権が継続中のため音源はストリーミング再生のみです
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