ベートーヴェン : 交響曲 第3番 「英雄」
(Ludwig van Beethoven : Symphony No.3 ''Eroica'' /
Wilhelm Furtwangler, Vienna Philharmonic Orchestra)
(November 1952 Vienna)posted with あまなつ on 2017.02.08ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
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♪人類の規範となる崇高な精神を表現
ベートーヴェンにとってナポレオンは、彼が理想とする自由と博愛の象徴でした。
ナポレオンの快進撃に人類の解放と自由を重ねて見ていたのです。
ところが敬愛するナポレオンは権威の象徴である皇帝の座に即位してしまいます。
その知らせを聴いたベートーヴェンは激怒し、失望に打ち震えました。
第3交響曲「英雄」はナポレオンに捧げるべく作曲が進められた作品でした。
スコアの表紙には「ボナパルト」、下にルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンと記し、
ナポレオンの功績を称え、彼に献呈するつもりでしたが、その表紙を破り捨て、
代わってイタリア語で「英雄的」の意味を持つ「エロイカ」と表記を改めました。
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結果としてこの作品はナポレオンという一個人を扱ったものではなく、
人間にとってのあらゆる英雄的な行為、またその根底にある
意志、決意、気迫、情熱といったものを表すものとなりました。
ベートーヴェンが作曲家としては致命的な耳疾に悩まされながら、
それを決然と克服した時期の記念碑的な作品でもあります。
ベートーヴェンはその後、「運命」「田園」「第九」といった交響曲で、
人類の道標になる精神を示しましたが、「英雄」にはそれらの土台となる、
人間のぶれない意志、軸となる不動の自己が示されています。
ワグナーは4つの楽章を「活動」「悲劇」「寂境」「愛」とし、
真のベートーヴェンの姿が表れていると評しました。
* 2007年の公開以来、10年ぶりの新録音となります。
作為的な表現は控え、無心で音楽の自然な流れに任せました。
ベートーヴェン:交響曲 第3番 変ホ長調 Op.55 「英雄」 第1楽章 [2017]
L.V.Beethoven:Symphony No.3 in E flat major, Op55 "EROICA"
1. Allegro con brio [15:37]
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http://classical.seesaa.net/Beethoven-Symphony-No3-1st-2017.mp3