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5.0点 リストファン必聴 5.0点 優しく美しい調べを 5.0点 タダみたいなもん 発売日:2002-09-29 メーカー:Dg Imports アーティスト:ラザール・ベルマン ディスク数:3 時間:176(分) |
♪スイスのレマン湖畔に居を移し作曲された《巡礼の年 第1年》
『巡礼の年(年報)』はリストが20代から60代にかけて、40年以上もの長期に渡り、
断続的に創作を続けた、ピアノ独奏曲を全4集にまとめた作品です。
《第1年:スイス》《第2年:イタリア》《ヴェネツィアとナポリ(第2年補遺)》《第3年》には、
それぞれに旅行中の印象的なできごとや目にした風景、またその地に関係した
文学作品などから作曲されたピアノ曲が収められています。
ヴィルトゥオーソとして時代を席巻した若かりし頃から、カトリックの僧職について、
音楽と信仰を重ねていった、晩年までの変遷がそこに表されています。
10代前半で天才としてウィーンでもてはやされ、その後すぐにパリでも
社交界の花形となり、ヨーロッパの楽壇の寵児となったリストは、
3度に渡りイギリスを訪問し、国王ジョージ4世のために演奏などもしていました。
そこから約10年間は、パリがリストにとっての生活の拠点でした。
そんな彼は1833年(22歳)に出逢った、マリー・ダグー伯爵夫人と激しい恋に落ちました。
そしてふたりは社交界の喧騒を去り、スイスへ恋の逃避行をするのです。
1835年から1836年の2年間のできごとです。
(ふたりはやがて三児をもうけますが、そのうちの次女が有名なコジマです。
コジマは指揮者ビューローの元を去り、愛人のワーグナーへ走りました。
このことは父リストを苦しめましたが、やがてはコジマを許すのでした。)
スイスのレマン湖畔に居を移したリストは、夫人と共に愛を育みながら、
美しい自然に囲まれて、平穏な心境の中、作曲に従事しました。
その時の作品を後にまとめたのが《巡礼の年 第1年スイス》です。
これらの曲はまずは、3部19曲からなる《旅人のアルバム》としてまとめられ、
1842年に出版されましたが、このうち第1部の5曲と第2部の2曲を改訂し、
更に2曲を追加して1855年に《巡礼の年 第1年スイス》として出版されました。
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第8曲の『郷愁 Le mal du pays』は、フランスの作家・モラリストであるセナンクール
(1770〜1846)の小説『オーベルマン』から着想を得て作曲されています。
主人公であるオーベルマンが「自分の唯一の死に場所こそアルプスである」と
パリから友人に書き綴った、望郷の念が音楽で表現されています。
また、序文として『オーベルマン』からの長大な引用が掲げられています。
村上春樹さんの新作『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』では、
この曲が『ル・マル・デュ・ペイ』として登場し、重要な役割を果たしています。
小説のおかげでベルマン演奏のCDが、大きな話題となっているようです。

リスト:《巡礼の年 第1年:スイス》 S.160 8. 郷愁 - ル・マル・デュ・ペイ [6:01]
Franz Liszt:Years of Pilgrimage "First Year: Switzerland" S.160
8. Le mal du pays (Homesickness)
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