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2012年06月28日


ワイル:組曲《小さな三文音楽》から 4. 気楽な生活のバラード (歌劇「三文オペラ」)

三文オペラ〜ジャズとクラシック
定価:¥ 1,835
中古最安価格:¥ 4,440 (2店出品)
発売日:1994-10-26
メーカー:ポリドール
アーティスト:ロンドン・フェスティバル・レコーディング
ディスク数:1
時間:48(分)

♪ロンドンの「乞食オペラ」が200年後にベルリンの「三文オペラ」に

今回も『三文オペラ』をワイルが自ら編曲した組曲『小さな三文音楽』から、
第4曲として登場する『気楽な生活のバラード』をお届けします。

『三文オペラ』は1728年にロンドンで初演され、空前の大成功を収めた
ジョン・ゲイ作の『乞食オペラ - The Beggar's Opera』が原作です。
これをブレヒトとハウプトマンが改作した台本にクルト・ワイルが作曲。
ちょうど200年後の1928年にベルリンで初演されました。

ジョン・ゲイは17世紀から18世紀に活躍したイギリスの劇作家です。
当時は神話などを題材にしたヘンデルのオペラが興隆を極め、
人々はそうした夢物語の演劇世界に遊んだ時代でした。

そうした背景にあってあえて、乞食がオペラなるものをやりたい、
という設定でロンドンの犯罪世界を扱ったのがこの『乞食オペラ』。
既存の民謡、流行歌やヘンデルの曲まで取り入れた、
バラード・オペラ(歌入り芝居)というジャンルの音楽劇で、
のちにドイツで「ジングシュピール」と呼ばれる形式の原型となりました。

『乞食オペラ』は1920年にも、フレデリック・オースティンが改定した台本が
ロンドンで上演され大成功を収め、2年半のロングランを続けました。
ブレヒトのパートナーだったエリザベート・ハウプトマンはこれを知り、
自らの手で英語からドイツ語へと翻訳。
1928年に試訳をブレヒトに見せると、ブレヒトはそれを気に入り、
現代的にアレンジと改作を施し、戯曲『三文オペラ』が完成したのでした。


(あらすじ) --- 『三文オペラ』の舞台は19世紀末のロンドンのソーホー。
貧民街の顔役である女好きの色男メッキー・メッサー(英語ではマック・ザ・ナイフ)は、
ある日、街で偶然出会った少女ポリーを見初め、その日のうちに彼女と結婚する。
ところが、ポリーはロンドンの乞食の総元締め「乞食王」ピーチャムの娘だった。

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二人の結婚を知ったピーチャムと彼の妻シーリアは娘を寝取られたことに怒り、
メッキーと別れるようポリーを説得するが、ポリーは全く耳を貸さない。
二人を引き離すため、ピーチャムは警視総監ブラウンに、メッキーの逮捕を要求。
裏でメッキーと通じていたブラウンはピーチャムの要求に悩むが、
もしメッキーを逮捕しなければ、女王の戴冠式のパレードの最中に、
乞食を集めてデモをすると脅迫され、やむなくメッキーを逮捕する事を決めてしまう。

この事実を知り、警察の目を盗んで逃走を図るメッキー。
しかし愛人の一人ジェニーの密告でメッキーは捕らえられてしまう。
それから数日後、メッキーは牢獄の前で起こった愛人の一人ルーシーと、
ポリーの喧嘩がきっかけとなり脱獄に成功、再び街に戻る。

ピーチャムは脅迫通り乞食のデモ行進を戴冠式のパレードにぶつけようと計画。
警視総監ブラウンを再び脅迫し、メッキーが娼婦のところにいると教える。
娼婦の裏切りに捕らえられたメッキーは、戴冠式の朝に処刑されようとするが
、 最後に唐突に女王の使者が登場。恩赦が下り、年金1万ポンドと城が与えられる。





ワイル:組曲《小さな三文音楽》から 4. 気楽な生活のバラード (歌劇「三文オペラ」)
Kurt Weill:Kleine Dreigroschenmusik (A Little Threepenny Music)
4. The Ballad of the Easy Life



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posted by アンドウトワ at 15:26 | 交響曲 (Symphony) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月23日


ワイル:組曲《小さな三文音楽》から 6. キャノン砲の歌 (歌劇「三文オペラ」)

皇帝円舞曲(巨匠クレンペラーの世界)
新品最安価格:¥ 7,660 (1店出品)
中古最安価格:¥ 4,800 (1店出品)
レビュー平均: 4.0点 (1 人がレビュー投稿)
4.0点 klempererの別の一面かな
発売日:2002-07-26
メーカー:EMIミュージック・ジャパン
アーティスト:クレンペラー(オットー)
時間:56(分)

♪オペラからミュージカルまで…ジャンルを越えて活躍した奇才

クルト・ワイルは20世紀前半に活動したドイツの作曲家。
1900年3月2日に生まれ、1950年4月3日、ニューヨークで死没しました。

ベルリン高等音楽院でフンパーデインクに作曲を指示。
卒業後は作曲家、指揮者として名をなしました。

早くから交響曲を書くなど、才能を見せ始めていましたが、
彼の名声を決定的にしたのは、何と言っても歌劇「三文オペラ」です。
200年前の音楽劇「乞食オペラ」のリメイクではありますが、
音楽は純然たるオリジナルで、ジャズを取り入れるなど画期的なものでした。

しかし、台本のプレヒトとは見解の違いから決裂してしまいます。
そして、反体制だった彼の存在は、台頭するナチスから疎まれ、
コンサートに妨害が入るまでになっていました。

そこでワイルはドイツを去り、新天地をアメリカに求めました。
それまでの生活をすべて捨て去り、ドイツ語すら話さなくなりました。

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アメリカでの彼はミュージカルの作曲を精力的にこなしていきます。
これがその後のアメリカのミュージカルの、大きな土台となったのです。
ジャンル越えて多くのミュージシャンたちが、ワイルから受けた影響を表明しています。

ところでワイルは「三文オペラ」を管楽器のみのオーケストラ作品、
「小さな三文音楽」として、7曲からなる組曲に編曲していますが、
これを勧めたのは大指揮者オットー・クレンペラーです。
現代音楽の旗手だったクレンペラーはワイルとも交流があり、
組曲の初演を務めたばかりではなく、晩年のフィルハーモニア管弦楽団を含めて、
生涯に二度の録音を行っています。
フィルハーモニアの方は、クレンペラーらしい実直な演奏です。

組曲は歌劇の中から選ばれた次の7曲で構成されています。

組曲《小さな三文音楽》
1. 序曲
2. モリタート(匕首マッキーの歌)
3. 代わりにの歌
4. 気楽な生活のバラード
5. ボリーの歌
6. キャノン砲の歌
7. 終曲




ワイル:組曲《小さな三文音楽》から 6. キャノン砲の歌 (歌劇「三文オペラ」)
Kurt Weill:Kleine Dreigroschenmusik (A Little Threepenny Music)
6. Cannon song



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posted by アンドウトワ at 19:47 | 管弦楽曲 (Orchestral) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月19日


ワイル:歌劇《三文オペラ》から 「匕首マッキーの歌 (マック・ザ・ナイフ)」

ワイル:三文オペラ
中古最安価格:31%OFF ¥ 1,399 (7店出品)
5.0点 大満足です
5.0点 モラルはその次ーー第2の三文フィナーレ
発売日:1997-05-25
メーカー:ポリドール
アーティスト:コロ(ルネ) アドルフ(マリオ) デルネシュ(ヘルガ)

♪20世紀前半のドイツの作曲家クルト・ワイルの出世作

「マック・ザ・ナイフ」の名でスタンダードナンバーとしても知られるこの曲は、
20世紀前半のドイツの作曲家クルト・ワイルの出世作「三文オペラ」で、
序曲に続いて主人公メッキー・メッサーが歌う「メッキー・メッサーのモリタート」です。

この音楽劇は1928年の作で、原作はシェークスピア時代の、
英国の劇作家ジョン・ゲイ作のコメディ劇「ベガーズ・オペラ」です。
それから200年の時を経て、ハウプトマンがドイツ語訳を施し、
更にプレヒトが三幕八場の歌劇台本にしたものにワイルが作曲しました。

「三文オペラ」はそれまでのオペラの常識や枠にははまらない、
いわばアンチテーゼ的な意味あいも持った異色の作品で、
完成年にベルリンで上演されると、一大センセーションを巻き起こしました。

作品のジャンルとしては演劇、オペラ、オペレッタなど、
多様な区分に当てはまりながらも、そのどれでもないというスタイルで、
クラシックのオペラとして紹介されつつ、演劇の扱いにもなっています。
ただ、こうしたベルリン・オペレッタが、
後のアメリカのミュージカルの原型になっていったことはたしかです。
ワイル自身は「三文オペラ」についてこう語っています。

「むしろこれはオペラの白痴化に反撃しようとする試みなのです。
私にはオペラの方がオペレッタよりはるかに愚かしく、現実離れしていて、
その志向においてもっと低級なものだと思います。」

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このオペラは楽器編成からみてもジャズ的要素が濃く、
例えば「メッキー・メッサーのモリタート(匕首マッキーの歌)」の場合では、
オルガンやバンジョーといった、通常は見られない楽器も登場します。
そしてリズムは4ビート、和声を彩るピアノもジャズ的です。

ですからジャズシンガーたちが、こぞってカバーしたのも当然の流れで、
フランク・シナトラを始めとする多くの歌手たちが十八番としてきました。

ワイルはこのオペラを7部からなる管楽合奏の組曲に編曲しています。
「小さな三文音楽(Eine Kline Dreigroschenmusik)」と題したこの作品も、
オペラと同様、ジャズ的風味を活かして大成功を収めました。

「マック・ザ・ナイフ」は最近、ロト6のテレビCMでも流れているので、
耳にしてご存知の方も多いと思います。





ワイル:歌劇《三文オペラ》から 「匕首マッキーの歌 (マック・ザ・ナイフ)」
Kurt Weill:Die Dreigroschenoper (The Threepenny Opera)
"Die Moritat von Mackie Messer" ("The Ballad of Mack the Knife")



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posted by アンドウトワ at 16:24 | 歌劇 (Opera) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月15日


ブラームス:交響曲 第2番 ニ長調 Op.73 第2楽章

ブラームス:交響曲第2番
新品最安価格:13%OFF ¥ 1,754 (4店出品)
中古最安価格:53%OFF ¥ 956 (4店出品)
レビュー平均: 5.0点 (1人がレビュー投稿)
5.0点 ブラームスによる「田園」を豊かに再現
発売日:1991-12-01
メーカー:ソニーレコード
クリエーター: ワルター(ブルーノ)(指揮) ニューヨーク・フィル
時間:65(分)

♪オーストリアの風光明媚な保養地ぺルチャッハを訪れて

尊敬するベートーヴェンを越えなければ意味がないと、
着手から1876年の完成までに21年の月日を費やした第1交響曲とは打って変わり、
第2番は翌年の1877年に、わずか4ヶ月という短期間で一気に書き上げられました。
何事にも慎重なブラームスとしては、異例とも言える手早さです。

ブラームスと言えば重厚で哲学的な音楽が信条です。
「ブラームスを聴くと反省させられる」とも言われるほどで、
実直な彼の性格が音符ひとつひとつににじみ出ています。

ところがこの第2番の明るさと言ったらどうでしょう。
第1番作曲の重圧から開放されたためか、
あるいは避暑で訪れたペルチャッハの自然がそうさせたのか、
ここでのブラームスはいつもの難しさがうそのように、明るく伸びやかで開放的です。
重さを求めるブラームスファンには、少々もの足らないくらいかもしれません。

第2番はブラームスの田園交響曲とも呼ばれています。
ペルチャッハのヴェルター湖畔の、風光明媚な景色が眼に浮かぶような、
自然を感じさせる穏やかな音楽だからです。

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そんな第2番にあってブラームスらしい重厚さがあるのは、
静かな瞑想的側面を持つ、第2楽章くらいのものです。

1877年のひと夏で作曲されたこの交響曲は、同年暮れの12月30日に、
リヒター指揮による、ウィーン・フィルハーモニーの演奏で初演されました。
第1番と第2番が織り成すの動と静の対比は、
あたかもベートーヴェンの交響曲「運命」と「田園」のそれを思い起こさせます。





ブラームス:交響曲 第2番 ニ長調 Op.73 第2楽章
Johannes Brahms:Symphony No.2 in D major, Op.73
2. Adagio non troppo



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posted by アンドウトワ at 17:28 | 交響曲 (Symphony) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月11日


ポール・マッカートニー(ザ・ビートルズ):イエスタデイ

哀しみのビートルズ (三枝成彰アレンジ)
新品最安価格:13%OFF ¥ 2,636 (4店出品)
5.0点 何度聴いても、うつくしい響きに感動!
5.0点 非常に巧みなアレンジと演奏。
発売日:1992-06-25
メーカー:ファンハウス
アーティスト:ベルリン・フィル12人のチェリスト達

♪ジャンルを越えて様々な形でカバーされる世紀の旋律


僕の最高傑作はイエスタデイだと心からそう思うよ
どれよりも一番自然に書けた曲だからだ
お涙頂戴になることなく、それでいてとてもキャッチーだ
僕が書いた中で最も完全な曲だと胸を張ってもいい

ポール・マッカートニー


ビートルズの人気も絶頂期に入った、1960年代中頃のある朝のこと。
ベッドで目覚めたポールは頭の中に、あるメロディが流れているのに気づきました。
飛び起きたポールはすぐに、その曲のコードをピアノで確認。
朝にできた曲なので「スクランブルドエッグ」という仮題をつけメンバーに聴かせました。

しかし、「そんなに簡単にできたのなら、何かのパクりに違いない」と言われ、
ポールはギターを持って、会う人ごとに知っているかどうか歌って聴かせました。
それでも誰ひとりとして他で聴いたことがある者はいなかったので、
いよいよこれは、純然たるオリジナルだと彼自身も確信したのです。
それぐらいに初めからよくできた旋律だったということです。

歌詞は当初“Scrambled Eggs, oh my baby how I love your legs?”でしたが、
約2週間後に“Yesterday, all my troubles seemed so far away”と書き直し、
歌詞の一節を取って、タイトルを"Yesterday"としました。

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一般には、自分の元を去った恋人を想う歌だと考えられがちですが、
実際にはポールが14歳の時に亡くなった、母親メアリー・パトリシア・モーヒン
のことを想って歌った曲であることを、後に彼自身が語っています。

イエスタデイの録音には、他のメンバー3人は一切関わっていません。
ポールのギター弾き語りに、弦楽四重奏のバックがついているのみです。
プロデューサーのジョージ・マーティンが、最初に用意したストリングスに対し、
「マントヴァーニみたいなことはお断りだ」と、ポールは拒否していましたが、
それならカルテットはどうだ?という提案を受け入れ、この形になりました。

オリジナルのキーはFですが、ギターは弦を弛めてGのポジションで弾かれています。
また弦楽アレンジの、2回目のサビの印象的なチェロのフレーズや、
3コーラス目のヴァイオリンによる、高音の持続音はポールのアイディアです。

ポールには他にも「レット・イット・ビー」「ヘイ・ジュード」「ミッシェル」といった、
今や押しも押されぬスタンダードな名曲がありますが、
イエスタデイが持つインスピレーションや、シンプルながら凝縮された魅力には、
やはり何か特別なものがあると思わざるを得ません。

「この曲には自分が作ったという感覚がない。だから気に入っている。」
イエスタデイを最も愛する理由について、ポール自身はこう語っています。
本当に優れた旋律は、作ろうとして作れるものではないのかもしれません。




ポール・マッカートニー(ザ・ビートルズ):イエスタデイ
Paul McCartney(THE BEATLES):YESTERDAY

ポール・マッカートニー(ザ・ビートルズ):イエスタデイ - ストリーミング再生



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