2010年11月28日


チャイコフスキー:ピアノ小曲集《四季》から 6月-舟歌 Op.37b-6

チャイコフスキー: 「四季」/瞑想曲 他
定価:¥ 3,059
新品最安価格:10%OFF ¥ 2,730 (2店出品)
レビュー平均: 5.0点 (1人がレビュー投稿)
発売日:1999-11-22
メーカー:ポリドール
アーティスト:アシュケナージ(ウラジミール)

♪ロシアの12ヶ月の四季を描いた美しいピアノ小曲集

屈指の旋律作家であるチャイコフスキー。意外にも有名なピアノ曲は多くありません。
突出した知名度のピアノ協奏曲第1番をのぞけば、その数はかなり限られてきます。
そうしたピアノ作品の中で特に広く知られるのが小曲集「四季」です。
ペテルブルクの月刊誌「ヌウェリスト」の依頼により作曲されました。

この曲集はロシアの四季をテーマに1年間に渡って掲載された、
12ヶ月それぞれの月を表現したピアノ作品をまとめたもので、
連載された1876年から10年後の1886年に、12曲の作品集として出版されました。

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月ごとに一編ずつ、ロシアの詩人たちの詩が添えられていますが、
曲のタイトルをつけたのはチャイコフスキー自身です。
小曲集の6番目、つまり6月の曲として作曲された「舟歌」は、
チャイコフスキーならではの哀愁漂う旋律が魅力の人気曲です。

8分の6拍子が多い舟歌にあって、チャイコフスキーは4分の4拍子で、
月光に照らされ水面を行くゴンドラの様子を美しく描いています。
プレシシェーエフのロマンティックな詩との見事なコラボレーションです。

「四季」には他に1月-「炉端にて」、11月-「トロイカ」などの有名曲があります。







チャイコフスキー:ピアノ小曲集《四季》から 6月-舟歌 Op.37b-6
P.I.Tchaikovsky:Barcarolle from "The Seasons" Op.37b-6



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2010年11月21日


ラヴェル:古風なメヌエット

ラヴェル:ピアノ全集(1)
定価:¥ 1,700
新品最安価格:5%OFF ¥ 1,614 (2店出品)
中古最安価格:11%OFF ¥ 1,500 (1店出品)
レビュー平均: 4.5点 (2人がレビュー投稿)
発売日:2003-07-24
メーカー:EMIミュージック・ジャパン
アーティスト:フランソワ(サンソン)

♪パリ音楽院在学中の最初の出版作品

1895年、ラヴェルが20歳の時に出版の事実上のデビュー作です。
パリ音楽院在学中の習作的な作品で、若干の粗さはあるものの、
すでにラヴェルらしさが随所に漂う作品番号1のピアノ曲です。

3部形式の典型的なロココ風メヌエットの形をとりながら、
そこに教会旋法や近代的な和声も取り入れた若き日の意欲作。
作曲に当たっては大変細やかな計算が施されています。

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ラヴェルは日頃から服装にも気を遣うおしゃれな人だったようで、
そのクールで知的なスタンスは、そのまま彼の作風にも表れています。

他のいくつかのピアノ曲と同じように、
この曲も30数年の後、ラヴェル自身が管弦楽に編曲。
自らが指揮するラムルー管弦楽団によって初演されました。

あくまで未熟な習作という態度を崩さなかったラヴェルでしたが、
やはり自らの第一歩となった作品に対する思い入れは強かったのかもしれません。

ラヴェルにとっての最初の作品は、自身最後の管弦楽単独作品にもなりました。





ラヴェル:古風なメヌエット
Maurice Ravel:Menuet Antique



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2010年11月03日


ショパン:ワルツ 第7番 嬰ハ短調 Op.64-2

ショパン:ワルツ(全19曲)
アシュケナージ(ヴラディーミル)
ユニバーサルクラシック(2009-05-20)
おすすめ度の平均: 4.5
4スタンダード
5超POPな、《美しさ》。
5きらびやかなワルツ

♪子犬のワルツと共に人気の高いワルツ

死が近づいたショパン晩年の作品です。
3つのワルツOp.64はショパン生前の最後に出版されましたが、
第6番「子犬のワルツ」と第7番はいずれもこの作品に含まれます。

比較的難易度も低く、これを目当てにピアノを始める人も多くいます。
ですがシンプルながら曲の持つ精神的な色合いは深く、
さり気ない哀愁はショパンが最後に至った境地を感じさせます。

サンドとの別れや病などの辛さも、音楽の中に純化されていくかのようです。

左手はワルツを刻みながら、右手はマズルカを奏でているのが特徴で、
その主題をはじめ全体にスラヴ的なムードが漂っています。

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ショパンのワルツは舞踏的なものと、内面を表したものに大別されます。
第7番は明らかに後者の部類といえます。

「もしワルツに合わせて踊るのであればその相手は貴婦人でなければならない。」
とシューマンはショパンのワルツを評しました。

ショパン自身も当時流行の華やかなだけのウィンナーワルツは肌にあわず、
なぜあのような舞曲がもてはやされるのだろうと手紙に書いています。

本来は踊るための音楽に過ぎなかったワルツを、
自らの内面を表現する芸術に高めたのはやはりショパンでした。





ショパン:ワルツ 第7番 嬰ハ短調 Op.64-2
Frederic Chopin:Waltz No.7 in C sharp minor, Op.64-2



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