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2010年01月31日


J.S.バッハ:ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 BWV1052 第3楽章

バッハ:ピアノ協奏曲集
カツァリス(シプリアン)
ワーナーミュージック・ジャパン(2000-06-21)
おすすめ度の平均: 5.0
5軽快かつ正統な演奏に酔う

♪ロマン派の作曲家たちに支持された傑作

14曲のバッハのチェンバロ協奏曲中、最も有名な第1番ニ短調は、
消失した原曲であるヴァイオリン協奏曲ニ短調の編曲です。

作品の完成度は14曲の中でも極めて高く、
両端楽章で繰り広げられる華やかな名人芸が特に魅力的です。

第1楽章、第2楽章はカンタータ第146番「われら多くの苦難を経て」に、
第3楽章はカンタータ第188番「われはわが信頼を」の
序曲に転用されています。

また、原曲とされるヴァイオリン協奏曲には
バッハ作という確証がなく、その信憑性を疑問視する声もあるようです。

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それはともかく第1番はバッハを再評価したロマン派の作曲家たちの支持も強く、
マタイ受難曲を蘇演したメンデルスゾーンが
ピアノ協奏曲として演奏した記録が残っている他、
シューマンも「最大傑作の一つ」と賛辞を惜しみませんでした。

こうした流れもあり現代ではピアノ協奏曲として演奏されることも多くなっています。




J.S.Bach:Piano Concerto No.1 in D minor, BWV1052 3. Allegro


http://classical-music.aki.gs/104-Bach-PianoConcerto-No1-3rd.mp3



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posted by アンドウトワ at 15:01 | 協奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月21日


チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 Op.74 「悲愴」 第4楽章

カラヤン・ラスト・コンサート1988 悲愴&モーツァルト
カラヤン/ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
ユニバーサル ミュージック クラシック(2008-06-04)
おすすめ度の平均: 5.0
5これがカラヤンか?
5最後の悲愴
5壮絶な名演の「悲愴」
5恐ろしいほどに「劇的」な悲愴

♪音楽で描かれた内奥の自画像

「傑作を書きました。これは私の心からの真実と言えるでしょう。
私は今までにないほどの誇りと満足と喜びを感じています」

チャイコフスキーが出版商のユルゲンソンに送ったこの手紙からは、
自身の新作交響曲に対する並々ならぬ自信が感じられます。
そしてこの自信は拍手も疎らな初演の不評に際しても、
まったく揺らぐことはありませんでした。
いつもは世評を気にする彼としては異例のことです。

「悲愴」は初演から8日目というあまりに突然の彼の死と、
ことあるごとにその関係性が取沙汰されてきました。
死因についても生水を飲んでコレラに罹ったことによる病死とか、
同性愛が発覚して政府から名誉の自殺を強要されたなど、
その説は様々ですがいまだはっきりしたことはわかっていません。

ただひとつ明らかなのはチャイコフスキーがこの最期の交響曲の中で、
自らの中に隠し持ってきた偽らざる心情を吐露しようとした事実です。
“心からの真実”をさらけ出すことの真摯さ、
誠実さに私たちは強く胸を打たれるのかもしれません。

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「悲愴」はチャイコフスキーが音楽を通して語った自画像なのです。
そしてその自画像はあまりに深部に至った真実なため、
ほかの多くの人にとっても共通した、共感を生むものになっているのです。

一見、暗く絶望的にも感じるこの曲ですが、
よく聴けば人生への憧れや、人の悲しみをつつみ込むような、
あたたかな思いに満ちています。




P.I.Tchaikovsky:Symphony No.6 in B minor Op.74
"Pathétique" 4th Movement

http://classical-sound.up.seesaa.net/Tchaikovsky-Symphony-No6-4th.mp3



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posted by アンドウトワ at 17:00 | 交響曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月16日


デュカス:交響詩 《魔法使いの弟子》

デュカス:魔法使いの弟子
フルネ(ジャン)
オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
コロムビアミュージックエンタテインメント(2004-03-24)
おすすめ度の平均: 5.0
5ファンタジアの三曲目といえばやっぱりこれでしょう!
5壮麗・豪華な異国趣味の傑作オーケストラ作品

♪ゲーテ作のバラードを華麗な管弦楽で見事に表現

ポール・デュカスは19〜20世紀に活動したフランスの作曲家です。
14歳で独学で音楽の勉強を始め、17歳でパリ音楽院に入学。
その後は地道な音楽活動を続け、パリ音楽院の教授も務めました。

デュカスは孤独を愛した完全主義者で、元来多作家ではない上に、
1920年代には大半の自作曲を納得いかずに破棄してしまいました。
そうして残ったのは、わずかに13曲ほどだといいます。

そんな自信作のひとつが交響的スケルツォ「魔法使いの弟子」です。
ゲーテの同名のバラードの仏語訳を原典としています。

…ある日のことです。
老いた魔法使いが雑用を弟子に言い残して旅立ってしまいました。
残された弟子は言い付けられた水汲みに飽き、
箒に魔法をかけて代わりに仕事をさせますが、
未熟な弟子の魔法のため床は水浸しに。

魔法を解く呪文を知らない弟子は困り果て、鉈で箒を真二つに割ってしまいます。
ところが今度は箒が2本となって、更にすごい勢いで水を汲み出し、
辺りは洪水のようになってしまいました。
そこへ師の魔法使いが帰ってきて、たちまちこれを鎮め、
弟子を叱りつける…という物語です。

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デュカスの交響詩はこれに沿って、音楽で情景を描写していきます。
フランクに学び、同世代のドビュッシーらの影響も受けた彼の音楽は、
伝統的な構築性とフランス的な色彩感が融合した独特の世界をもっています。

「魔法使いの弟子」といえば、ミッキーマウスが弟子に扮した、
ディズニー映画「ファンタジア」での使用が特に有名です。
ディズニーは映画化にあたり、当時の名指揮者ストコフスキーに直接話を持ちかけ、
数曲のクラシック曲を選んで映像化しました。

映画での「魔法使いの弟子」は、ストコフスキーによるオリジナル編曲です。
冒頭のピチカートを省略したほか、随所に手が加えられています。

*本ファイルはデュカスの原典版です。




P.Dukas:The Sorcerer's Apprentice

http://classical-music.aki.gs/077-Dukas-Sorcerers-Apprentice.mp3



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posted by アンドウトワ at 15:49 | 管弦楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月11日


ベートーヴェン:交響曲 第5番 ハ短調 Op.67 「運命」 第3-4楽章 [新録音]

ベートーヴェン:交響曲第5番
フルトヴェングラー(ヴィルヘルム)
ユニバーサル ミュージック クラシック(2004-08-25)
おすすめ度の平均: 5.0
5新聞の評価通りの凄い迫力
5第1楽章の問題も解決。リマスターで音質改善
5世紀の名演、音質UP!!

♪いつ終わるともしれない圧倒的な歓喜の凱歌

ベートーヴェンが交響曲第5番ハ短調の作曲に取りかかったのは、
耳の難聴が進行し、いよいよ覚悟を決めた1800年頃のことでした。
その後、1808年の完成に至るまで、推敲に推敲を重ね、
初演は完成と同じ年にベートーヴェン自身の指揮で行われました。

既に耳が聴こえなかったベートーヴェンの身振りは次第に高まり、
あまりの激しさに譜面台のろうそくをひっくり返してしまうほどでした。

様々な事情から初演は成功とはいえませんでしたが、
この交響曲の評判はすぐに広まり、
やがて多くの作曲家たちに影響を及ぼす作品となっていきました。
またベートーヴェンにとって代表作とされるばかりではなく、
クラシック音楽の代名詞的作品として愛されているのはご存知の通りです。

なぜこの曲はこれほどまでに人の心を打つのでしょうか?
音楽的内容の密度の濃さや、劇的な展開といった構成上の事柄ももちろんですが、
やはり聴く人それぞれがこの交響曲に
“人生の縮図”のようなものを感じるからではないでしょうか?

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第1楽章冒頭から第4楽章終結に至るまで、
細かなフレーズのひとつひとつが人生に起こるできごとを
表しているように感じるのは、私だけではないと思います。

そして第4楽章の勝利の凱歌は、
提示部を終えたあたりから次第に神秘的な色合いを帯びてきます。
あとはただベートーヴェンの天才的ひらめきに圧倒されるばかりです。

様々なドラマを経た音楽は、ついには地上的なしがらみを超越して、
宇宙にまで突き抜けるような絶対的な境地に到達して全曲が締めくくられるのです。




L.V.Beethoven:Symphony No.5 in C-minor, Op.67
4. Allegro

http://classical-music.aki.gs/Beethoven-Symphony-No5-3rd-4th-new.mp3



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posted by アンドウトワ at 14:14 | 交響曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月06日


ラヴェル:ボレロ

ラヴェル:ボレロ、他
クリュイタンス(アンドレ)
EMIミュージック・ジャパン(2007-12-26)
おすすめ度の平均: 4.5
3全てにおいて、秀才的演奏
5リクツも歴史もやめましょう!
5その真価に改めて納得させられる

♪執拗なまでの反復が生み出す高揚と陶酔

管弦楽の魔術師によるオーケストレーションも見事な傑作…
ラヴェル作曲のボレロには、まずそんな肩書きが最初につきます。

2種類しかない旋律とそれを支えるスネアが刻む単調なリズムは、
約15分間に渡ってひたすら繰り返し演奏され続けます。

クラシックといえば普通、ひとつの主題を手を変え品を変え、
様々に変奏することでその作品の音楽世界を構築するものですが、
ボレロの場合あえてそれに対抗するかのように、
調性もハ長調のまま、旋律も一切変化を見せません。

しかしだからこそ、純粋にラヴェルのオーケストレーション能力に光が当たり、
楽器の組み合わせが生み出す効果を、これ以上なくくっきりと浮き彫りにしているのです。
これだけ単調な素材を飽きさせずに、一種の興奮さえ伴って聞かせる力は、
やはりラヴェルならではのものと言えるでしょう。

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一方でこの曲はそれぞれの楽器のソロパートも多く、
楽団員泣かせの作品とも言われています。
あのベルリンフィルでさえ、ある日の日本公演では
トロンボーンの頭の音がひっくり返ってしまったそうです。
何分間も音を出さずに待機して、いきなりソロを吹かされるのですから
その緊張たるや言うまでもありません。

しかしその緊張感やシンプルなリズムの執拗なまでの反復が一体となって、
この曲独特の高揚感や陶酔感を生み出しているのです。

*演奏そのものから改めた新録音です。




M.Ravel:Borelo

http://classical-sound.up.seesaa.net/Ravel-Borelo.mp3



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posted by アンドウトワ at 07:11 | 管弦楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月01日


チャイコフスキー:大序曲 《1812年》 Op.49

チャイコフスキー:1812年
ストコフスキー(レオポルド)
ユニバーサル ミュージック クラシック(2002-03-27)
おすすめ度の平均: 4.5
5この演奏の魅力は迫力だけじゃない
5ヘンテコ強烈録音
4これはいったいなんなのでしょうか?
5ストコフスキーって凄かったんですね!
5だまされたと思って聴いてみて!

♪ナポレオン軍に対するロシア軍の勝利を高らかに謳う序曲

新年の一曲めということで勇壮で華々しい音楽をお届けします。
この曲はこれまで有名な後半部分のみを公開していましたが、
今回は新録音にあたって全編通しで新たに制作し直しました。

この序曲はフランス国歌のラ・マルセイエーズや
ロシア国歌の旋律によって、ナポレオン率いるフランス軍と
対するロシア軍の、激しい攻防を描いています。

最後部にはフランスを抑えてロシアの旋律が流れ、
戦いにロシア軍が勝利したことが示されます。
やがて高らかに演奏されるロシア国歌と共に寺院の鐘が鳴り響き、
祝砲がとどろき渡るのです。

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大寺院前の広場で行われた初演では、本物の鐘や大砲が使われ、
聴衆はこれに熱狂したと伝えられています。

1812年当時にはラ・マルセイエーズはまだ国歌ではなく、
ロシアにも国歌はありませんでしたが、
チャイコフスキーはこれらの旋律を巧みに取り入れ、
象徴的に使うことで序曲の劇的な演出に成功しています。




P.I.Tchaikovsky:Overture 1812 Op.49

http://classical-sound.up.seesaa.net/Tchaikovsky-1812-Overture.mp3



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posted by アンドウトワ at 16:13 | 吹奏楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする