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2020年01月07日


ボロディン:歌劇 《イーゴリ公》より 「ダッタン人の踊り」 [2020][AR] / Alexander Porfir'yevich Borodin: Prince Igor : Polovtsian Dances

Borodin.jpg♪どこか懐かしく琴線に触れる名旋律

『イーゴリ公』は、ボロディンによって書かれた序幕付きの4幕からなるオペラです。

中世ロシアの叙事詩『イーゴリ遠征物語』を題材に、1185年、キエフ大公国の公(クニャージ)イーゴリ・スヴャトスラヴィチによる、遊牧民族ポロヴェツ人に対する遠征を描いています。

ボロディンはこの作品を完成させないまま1887年に死去したため、リムスキー=コルサコフとグラズノフの手により完成されました。

総譜には「このオペラはリムスキー=コルサコフが序幕と第1・2・4幕、第3幕の「ポロヴェツ人(韃靼人)の行進」の編曲されていなかったところを編曲し、グラズノフはボロディンに残された断片を使い、第3幕を構成し作曲し、ボロディンが何度かピアノで弾いた序曲を思い出し再構成と作曲をした。」と書かれています。



初演は1890年11月4日、サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場にて行われました。アメリカでの初演は1915年12月30日、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場にて行われました。日本での初演は1965年のスラブ歌劇ザグレブ国立劇場合唱団、管弦楽はNHK交響楽団によります。

このオペラの中の序曲、「ポロヴェツ人(韃靼人)の踊り」(第2幕)は有名で、広くオーケストラ・コンサートなどでも演奏されています。また、この2曲に「ポロヴェツ人の娘たちの踊り」「ポロヴェツ人の行進」を加えて組曲のようにも扱われています。

*演奏内容と音響(アルゴリズムリバーブ)を改めた、2006年以来14年ぶりの完全新録音です。
弦楽器と管楽器を分けて録音した結果、サウンドがよりクリアになりました。


ボロディン:歌劇 《イーゴリ公》より 「ダッタン人の踊り」 [2020][AR]
Alexander Porfir'yevich Borodin: Prince Igor : Polovtsian Dances [12:22]



Borodin-Prince-Igor-Polovtsian-Dances-2020-AR.mp3



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posted by アンドウトワ at 14:56 | 管弦楽曲 (Orchestral) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月01日


ヨハン・シュトラウス1世:ラデツキー行進曲 Op.228 [2020][AR] / Johann Strauss I.:Radetzky-Marsch Op.228

J.Strauss-1-01.jpg♪ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートでお馴染みの人気曲

『ラデツキー行進曲』作品228は、ヨハン・シュトラウス1世が作曲した行進曲です。
作曲者の最高傑作といわれ、クラシック音楽全体でみても有数の人気曲です。

1848年革命の最中に、当時はオーストリア帝国領であった北イタリアの独立運動を
鎮圧したヨーゼフ・ラデツキー将軍を称えて作曲されました。

当時イタリア半島では民族統一運動が盛んで、オーストリア帝国領であった北イタリアでは
「ドイツ民族からの独立」を目指して激しい闘争が繰り広げられていました。
1848年7月、ヨーゼフ・ラデツキー将軍の率いるオーストリア陸軍がこれの鎮圧に成功しました。

この勝利を記念するために、「イタリアで戦った勇敢なる将兵の賞賛と傷病兵への募金を兼ね、
寓意的、象徴的表現と格別な啓蒙を意図した大勝利感謝祭」が8月31日に開かれることになりました。

シュトラウスはこの祝典のために新曲を依頼され、作曲に取りかかりました。
かつての楽団員ですでに独立していたフィリップ・ファールバッハ1世の協力を得て、
ウィーンの民謡を2つ採り入れて、わずか2時間で完成したといわれています。



この行進曲はやがてオーストリア帝国の愛国の象徴として扱われるようになりました。
帝政が廃止された現在のオーストリア共和国でも国家を象徴する曲であり、
国家的な行事や式典でたびたび演奏されています。

また、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によるニューイヤーコンサートでは、
1958年以降は2005年を除いて、毎年プログラムのアンコールの最後の曲として、
必ず演奏される曲として知られています。

現在演奏されているものは、長年にわたって手を加えられてきたものであり、
原典版とは大きく楽器法や音の強弱などが変化しています。
自筆譜は紛失したとみられていましたが、1978年4月に破棄されて断裁される寸前だった
楽譜の山の中から発見されました。

このオリジナル版の『ラデツキー行進曲』は、2001年のニューイヤーコンサートの
冒頭を飾る曲としてニコラウス・アーノンクールにより演奏されています。

*演奏と音響を改めた新録音です。以前より全体にテンポを速め、強弱を明確にしました。


ヨハン・シュトラウス1世:ラデツキー行進曲 Op.228 [2020][AR]
Johann Strauss I.:Radetzky-Marsch Op.228 [2:44]



JohannStraussI-Radetzky-Marsch-2019-AR.mp3



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posted by アンドウトワ at 23:33 | 管弦楽曲 (Orchestral) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月28日


パッヘルベル:カノン ニ長調 [2019][AR] / Johann Pachelbel:Canon in D

Pachelbel.jpg♪時代を超えて愛され続ける永遠の名曲

『3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ 二長調』が原題で、
「カノン」と「ジーグ」を続けて演奏するのが正式なスタイルです。
しかし、一般的に「カノン」だけを演奏するのがほとんどになっています。

『カノンとジーグ ニ長調』には、パッヘルベルの自筆譜がありません。
パッヘルベル作なのは確かなようですが、楽器編成には疑問も持たれています。
研究者や指揮者によっては、元はオルガン曲だったとする声もあります。

パッヘルベルは生前からオルガン奏者としてとても有名でした。
作曲家としても特に、オルガン曲のジャンルで知られ、『コラール変奏曲集』
『コラール前奏曲集』など多数のコラール編曲を作曲しています。
このあたりにも“カノン=オルガン曲説”の根拠があると考えられます。




「カノン」で知られるヨハン・パッヘルベルは、バロック期のドイツの作曲家です。
南ドイツ・オルガン楽派の最盛期を支えたオルガン奏者、教師でもありました。
オルガン曲・弦楽曲・声楽曲など、様々なジャンルの音楽を作曲。
その作品は200曲以上にも上ります。

またコラール前奏曲やフーガの発展に大きく貢献したところから、
バロック中期における最も重要な作曲家の一人に数えられています。
師事する弟子も多く、ドイツ中部・南部の多くの作曲家の手本となる存在でした。

(最近のNHK朝ドラの主題歌にもカノンの変奏の旋律が見受けられました)

*編曲、演奏と音響を改めた新録音です。以前より全体にテンポが速くなっています。


パッヘルベル:カノン ニ長調 [2019][AR]
Johann Pachelbel:Canon in D [6:18]



Pachelbel-Canon-in-D-2019-AR.mp3



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posted by アンドウトワ at 07:48 | 弦楽合奏曲 (String ensemble) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

リスト:愛の夢 第3番 変イ長調 「おお、愛しうる限り愛せ」(ピアノ&管弦楽版)[2019][AR]/ Franz Liszt:Liebestraume No.3 "O lieb, so lang du lieben kannst"

Liszt-01.jpg♪歌曲を自らピアノ曲に編曲したロマンティックな作品

「愛の夢」はリストの作品の中でも、特に美しい旋律が魅力の有名なピアノ曲。
元はドイツの詩人フェルディナント・フライリヒラートの詩集から、
「おお、愛しうる限り愛せ」にリストが曲をつけ、歌曲として発表していたもの。

これを後に自身がピアノ用に編曲し、同じように歌曲から編曲した2曲とあわせ、
「愛の夢 - 3つのノクターン」として出版されたものが、現在知られる作品です。
この3曲はいずれも、キリスト教的な人間愛をテーマにした詩が採られています。

一般に「愛の夢」といえば、男女の恋愛を描いたものというイメージがありますが、
ロマンティックな曲調に反して実際はそうではなく、
宗教心の厚かったリストの精神が反映された、格調高い作品になっています。




『おお、愛しうる限り愛せ』 詩:フェルディナント・フライリヒラート(大意)

愛しなさい、あなたが愛しうる限り
愛しなさい、あなたが望むだけ
時は来る、あなたが墓の前で悲しむ時が

だから心を尽くし、人を愛せよ
あなたに対して他者の心が
あたたかな愛で脈打つ限り

あなたに胸を開く人があれば
あなたはその人にできる限りのことをせよ
その人の時を喜びで満たし
一時も暗いものにすることがあってはならない

そして言葉には気をつけなさい
「それは誤解です」と言い訳しても
その人は嘆き立ち去ってしまうでしょう

*編曲、演奏と音響を改めた新録音です。弦楽器と管楽器に分けて音響処理しています。


リスト:愛の夢 第3番 変イ長調 「おお、愛しうる限り愛せ」(ピアノ&管弦楽版) [2019][AR]
Franz Liszt:Liebestraume No.3 "O lieb, so lang du lieben kannst" [4:26]



Liszt-Liebestraume-No3-2019-AR.mp3



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posted by アンドウトワ at 07:00 | 管弦楽曲 (Orchestral) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月25日


ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱」 第3楽章 [2019][AR] / L.V.Beethoven:Symphony No.9 in D minor, Op.125 III. Adagio molto e cantabile

b8.jpg
♪まるで天上世界のように美しい第3楽章

短調の激しい二つの楽章が終わると、別世界の音楽のように始まるのが第3楽章です。

ベートーヴェンは1822年夏に「第9」の作曲に着手すると、まずは第1楽章を完成させ、
次いで第3楽章、第2楽章、最後に第4楽章の順で作曲の作業を進めました。




第3楽章には特別なインスピレーションを感じるに感動的な部分がいくつかあります。

ひとつは気品ある第1主題に続いて、愛らしい第2主題が始まる場面。
B♭からDという遠隔調への転調ながら不自然さがなく、
旋律が始まるのを聴くたびに、言葉にならない感情が込み上げてきます。

もうひとつの印象的な部分は、最後の変奏の途中にスウィング調の旋律が現れる場面です。
全体に格調高い第3楽章にあって、少し気軽な感じのするフレーズで、
ベートーヴェンが人生を愛しむ思いが伝わってくるかのようです。

*演奏と音響を改めた新録音です。前作に続き、弦楽器と管楽器に分けて音響処理しています。


ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱」 第3楽章 [2019][AR]
L.V.Beethoven:Symphony No.9 in D minor, Op.125
III. Adagio molto e cantabile [16:12]



Beethoven-Symphony-No9-3rd-2019-AR.mp3



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posted by アンドウトワ at 07:01 | 交響曲 (Symphony) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月23日


チャイコフスキー:バレエ音楽《くるみ割り人形》から 第2幕 第14曲 パ・ド・ドゥ [2019][AR] / P.I.Tchaikovsky:The Nutcracker Act2:14. Pas de Deux -Adage

Tchaikovsky-06.jpg♪孤独な少女クララがクリスマスの夜に見た夢の中の物語

毎年、クリスマスになると演奏されるチャイコフスキーの「くるみ割り人形」。
バレエの物語が、主人公のクララがクリスマスの夜に見た夢を題材にしているためで、
このバレエ音楽はチャイコフスキー自身によって8曲の組曲に編纂されています。

「花のワルツ」「こんぺい糖の踊り」など、誰もが知る旋律が並び、
組曲を聴くだけでも、物語のメルヘンな世界に心遊ばせることができます。

そして、組曲からもれた作品の中にも、忘れがたい名曲があります。
第2幕の後半で「花のワルツ」の後に演じられる舞台の見せ場パ・ド・ドゥ。
4曲からなるこのセットのトップを飾る旋律美豊かな「アダージュ」がそれです。

なぜチャイコフスキーはこの曲を組曲の中に入れなかったのか、
不思議になるほどに美しく、温かく、まさにクリスマスにぴったりの作品です。



この曲は過去に何度か公開して来ましたが、今回は全体にテンポを上げて緩急をつけた他、
いつも以上に音響にこだわり、録音に時間をかけました。

これまではオーケストラ全体に、一度にリバーブをかけていましたが、
「パ・ド・ドゥ」では弦楽器と管楽器+打楽器に分けて、別個の音響を施しました。
客席から見て近い弦楽器には浅めのリバーブをかけ、遠い管楽器+打楽器には
深めのリバーブをかけることで、オーケストラサウンドに奥行きが生まれました。

また、分けて処理することで、音像がよりくっきりと分離したと思います。
今後はこのスタイルを基準にして、録音していこうと考えています。

*すでに録音済みの音源に関しては、これまで通りの音響処理になります。


チャイコフスキー:バレエ音楽《くるみ割り人形》から 第2幕 第14曲 パ・ド・ドゥ [2019][AR]
P.I.Tchaikovsky:The Nutcracker Act2:14. Pas de Deux -Adage [5:16]



Tchaikovsky-Nutcracker-Pas-de-Deux-Adage-2019-AR.mp3



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posted by アンドウトワ at 04:43 | バレエ音楽 (Ballet music) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月20日


モーツァルト:レクイエム ニ短調 K. 626:第11曲 サンクトゥス [2019][AR] / W.A.Mozart:Requiem in D minor, K.626:11. Sanctus

mozart-04.jpg♪ヴェルディ、フォーレの作品とともに「三大レクイエム」の一つに数えられる

レクイエム ニ短調 K. 626は、モーツァルトが作曲したレクイエム(死者のためのミサ曲)です。モーツァルトの死により作品は未完のまま残され、弟子のジュースマイヤーにより補筆完成されました。

1791年8月末、モーツァルトがプラハへ出発する直前、見知らぬ男性が彼を訪ねました。男性は匿名の依頼主からのレクイエムの作曲を依頼し、高額な報酬の一部を前払いして帰って行きました。

9月中旬、プラハから戻ったモーツァルトは『魔笛』の残りを急いで書き上げ、9月30日の初演に間に合わせました。その後、レクイエムの作曲に取りかかりましたが、体調を崩しがちとなり、11月20日頃には床を離れられなくなってしまいました。

12月になると病状はさらに悪化して、モーツァルトは再び立ち直ることなく12月5日の未明に他界しました(享年35)。彼の葬儀は12月6日にシュテファン大聖堂の十字架チャペルで行われました。

4日後の10日にはエマヌエル・シカネーダーなどの勧めにより、ホーフブルク宮殿の前にある皇帝用の聖ミヒャエル教会でのミサで「レクイエム」の初演がそれまで完成した形で行われました。



モーツァルトは、自身が死へと向かう病床でレクイエムの作曲を進めていました。妻コンスタンツェの妹ゾフィーは、モーツァルトが最後までベッドでジュースマイヤーにレクイエムについての作曲指示をし、臨終の時もまだ口でレクイエムのティンパニの音を表そうとするかのようだったと姉アロイジアとニッセン夫妻に宛てた手紙の中で述べています。

全14曲のうち、モーツァルトが完成させたのは第1曲だけで、第2曲第3曲等はほぼ出来ていたものの、残りは未完のまま作曲途中にモーツァルトは世を去りました。

第11曲 サンクトゥス【聖なるかな】以降については、モーツァルトによる草稿は伝わっていないものの、フライシュテットラーやジュースマイヤーに対し何らかの指示がされた可能性はあります。

*演奏と音響を改めた新録音です。オケよりも合唱が前に出るよう心がけました。


モーツァルト:レクイエム ニ短調 K. 626:第11曲 サンクトゥス [2019][AR]
W.A.Mozart:Requiem in D minor, K.626:11. Sanctus [1:58]



Mozart-Requiem-11-Sanctus-2019-AR.mp3



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posted by アンドウトワ at 22:00 | 声楽曲 (Vocal music) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

チャイコフスキー:バレエ組曲《くるみ割り人形》 作品71a:2.「行進曲」[2019][AR] / P.I.Tchaikovsky:Ballet suite "The Nutcracker" Op. 71a, II. March

Tchaikovsky-02.jpg♪クリスマスシーズンに定番の人気バレエ音楽

『くるみ割り人形』はチャイコフスキーの作曲したバレエ音楽、およびそれを使用した2幕3場のバレエ作品です。チャイコフスキーの三大バレエの一つであり、初演から100年以上を経て数多くの改訂版が作られています。

チャイコフスキー作曲・プティパ振付で成功を収めた 『眠れる森の美女』(1890年)の次作として、マリンスキー劇場の支配人だったイワン・フセヴォロシスキーはドイツのE.T.A.ホフマンの童話 『くるみ割り人形とねずみの王様』 を原作とするバレエを構想し、再度チャイコフスキーに作曲を依頼しました。

直接に参照したのはホフマンの原作ではなく、デュマによるフランス語版の小説とされています。これらの筋立ては、バレエでは大幅に簡略化されています。


マリウス・プティパが台本を手掛け、振付も担当する予定でしたが、プティパはリハーサル直前に病に倒れてしまい、振付は後輩のレフ・イワーノフに委ねられることになりました。

プティパとフセヴォロシスキーの要求の板挟みになったイワーノフは苦心の末に完成させ、初演は1892年12月18日、サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場にて行われました。

初演が大成功と呼べるものでなかったことから、定番となる演出・振付がなく、21世紀に入った現在も新演出・新振付が作成されています。

*演奏と音響を改めた12年ぶりの新録音です。全体にテンポを上げ、メリハリを付けました。


チャイコフスキー:バレエ組曲《くるみ割り人形》 作品71a:2.「行進曲」[2019][AR]
P.I.Tchaikovsky:Ballet suite "The Nutcracker" Op. 71a, II. March [2:50]



Tchaikovsky-TheNutcracker-March-2019-AR.mp3



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posted by アンドウトワ at 17:52 | バレエ音楽 (Ballet music) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月14日


ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱」 第1楽章 [2019][AR] 03 / L.V.Beethoven:Symphony No.9 in D minor, Op.125 I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso

Beethoven-02.jpg
♪全楽章のうち最も音楽的な充実度が高い第1楽章

ベートーヴェン「第9」の第1楽章ほど、演奏の正解が難しい音楽はありません。

私は個人的に、カール・ベームとウィーン・フィルの最後の録音を愛聴してきました。
この演奏はカール・ベームが亡くなる前年の"白鳥の歌"で、落ち着き払った堂々たる演奏には、
常に安心して聴ける、気品と風格が感じられます。

この曲を得意としたベームが最後にたどり着いた至高の境地です。
全楽章を通じて、一点の抜かりもない完璧な演奏です。




一方で、近年になり自分の中で着実に存在感を増している演奏があります。
ヘルマン・シェルヘンが1965年にスイスのルガノ放送管弦楽団と行った、
ベートーヴェン交響曲の全曲演奏会での「第9」です(これも亡くなる前年)。

おそらくCDとして聴ける録音では最速の部類かもしれない常軌を逸した演奏で、
初演でベートーヴェン自身が気が触れたように指揮したという姿が目に浮かぶようです。

通常、全4楽章の演奏に1時間15分余りを要する「第9」ですが、
シェルヘンは全編を、ほぼ1時間で駆け抜けてしまいます。

しかし、そこに流れる精神は正しくベートーヴェンの魂(スピリット)そのもので、
もしベートーヴェンが生きていたなら、最も「良し」とする演奏かもしれないと感じています。

そこで今回は、両方のスタイルで改めて録音してみました。
最初に公開した「02」がシェルヘン、次の「03」がベームのスタイルです。
(もちろん完全コピーではなく、そこに独自の解釈も入っています)

*演奏と音響を改めた新録音です。演奏内容は全面的に変更しました。


ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱」 第1楽章 [2019][AR] 03
L.V.Beethoven:Symphony No.9 in D minor, Op.125
I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso [17:35]



Beethoven-Symphony-No9-1st-2019-AR-03.mp3



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posted by アンドウトワ at 06:20 | 交響曲 (Symphony) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月13日


ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱」 第1楽章 [2019][AR] 02 / L.V.Beethoven:Symphony No.9 in D minor, Op.125 I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso

Beethoven-01.jpg
♪シラーの詩に着想を得てから完成に三十年をかけた交響曲の最高峰

ドイツのボンに暮らした青年ベートーヴェンが、シラーの「歓喜に寄す」に感銘を受け、
いつかはこれを形にしようと思い続けて、ほぼ30年後に完成したのが交響曲第9番です。

1822年に本格的に作曲に着手したベートーヴェンは、手始めに第1楽章を一気に書き上げました。
次いで第3楽章、第2楽章の順で仕上げ、最後まで苦労した末に、第4楽章を完成させました。

1824年のウィーンでの初演当時、ベートーヴェンの耳は完全に聴こえなくなっていました。
ですから大人数のオーケストラを束ねて指揮するのは、到底不可能なことでしたが、
それでもベートーヴェンは絶対に自分が指揮をするのだと、頑として譲りませんでした。

仕方なく、補助指揮者として、会場となったケルントナートーア劇場の指揮者ウムラウフが、
ベートーヴェンの傍らで指揮しましたが、楽団員たちは実際にはベートーヴェンには構わず、
ウムラウフの指揮に従い、演奏は進行しました。

第1楽章が始まると、ベートーヴェンはピアニシモでは屈み込むように、
フォルテッシモでは飛び上がらんばかりに、気違いのように棒を振りましたが、
耳が聴こえないため、オーケストラの音とは次第にずれていきました。




しかし、全楽章が終わると観客は初めて耳にした偉大な音楽に、割れるような拍手を送りました。
耳の聴こえないベートーヴェンはそれに全く気づかず、アルト歌手が客席側に向けたおかげで
ようやく聴衆の熱狂に気づき、深々と子供のように丁寧にお辞儀したといいます。

鳴りやまない拍手に応え、ベートーヴェンは袖から5回も舞台に戻らなければなりませんでした。
指揮と聴衆の熱気に疲れ切ったベートーヴェンは、その後正気を失ってしまい、
友人たちに家まで送られたものの、礼服のまま朝まで眠り続けたということです。

*演奏と音響を改めた新録音です。演奏内容は全面的に変更しました。


ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱」 第1楽章 [2019][AR] 02
L.V.Beethoven:Symphony No.9 in D minor, Op.125
I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso [14:56]



Beethoven-Symphony-No9-1st-2019-AR-02.mp3



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posted by アンドウトワ at 17:38 | 交響曲 (Symphony) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする