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2022年12月02日


ワーグナー:楽劇 《ニュルンベルクのマイスタージンガー》 第1幕への前奏曲 [2022] / Richard Wagner:Die Meistersinger von Nuernberg Vorspiel act 1

Wagner-03.jpg♪独立して演奏される機会も多い堂々たる前奏曲

楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」は、神話や架空の世界を舞台とする
壮大なスケールの他の多くのワーグナー作品とは違い、
中世ドイツのマイスタージンガーたちの実生活を題材とした、
ワーグナーとしては珍しくユーモラスで楽しい作品です。

14世紀ドイツには、職人たちの親方でありながら詩人、音楽家としても活動する
「マイスタージンガー」と呼ばれる存在が多くいました。
ことにニュルンベルク地方で盛んで、今もギルドの集会所などに面影を残しています。

作曲は1845年に着手され1867年に完成、翌年にミュンヘンで初演されました。
抒情的で美しい旋律の「懸賞の歌」は、劇中で最も知られています。

第1幕への前奏曲には、ベートーヴェンの交響曲にも通じるような高貴さ、気高さがあり、
楽劇の前奏曲のみに留まらない、独立した作品として成立する力があります。

モーツァルト「ジュピター」、ベートーヴェン「運命」、シューベルト「ザ・グレイト」、
ブラームス「交響曲第1番」、ブルックナー「交響曲第8番」、R.シュトラウス「死と変容」など、
ドイツ・オーストリアの伝統的な音楽の中でも、ハ長調で肯定的に力強く集結する
管弦楽曲のひとつとして、王道を行く堂々たる響きをもっています。




*演奏と音響を改めた新録音です。
ベルリンフィルハーモニー大ホールの舞台から20m付近の音響を使用しています。


ワーグナー:楽劇 《ニュルンベルクのマイスタージンガー》 第1幕への前奏曲 [2022]
Richard Wagner:Die Meistersinger von Nuernberg Vorspiel act 1 [10:38]




Wagner-Die-Meistersinger-von-Nuernberg-Vorspiel-act1-2022.mp3



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2022年11月23日


ベートーヴェン:コリオラン序曲 Op.62 [2022] / Ludwig Van Beethoven:"CORIOLAN" OVERTURE Op.62

Beethoven-08.jpg♪「運命」第1楽章にも通じる不屈の精神を描く

「コリオラン」とはブルタークの英雄伝に登場するローマの英雄。

シェークスピアが戯曲『コリオレーナス』でも取り上げたこの人物を主人公に、
戯曲家コリンは悲劇を書き上げ、これに触発されたベートーヴェンは、
1807年の初め頃に演奏会用序曲としてこの曲を作曲しました。

ワーグナーは「偉大な力、不撓の自信と熱狂せる反抗心が、憤怒、憎悪、復讐、
破壊的精神のうちに台頭する姿を、眼前に髣髴たらしめる」とこの曲を評しました。

ベートーヴェンは「コリオラン」序曲と同じ1807年に、交響曲第4番、第5番、第6番と、
ピアノ協奏曲第4番、ヴァイオリン協奏曲などを作曲しました。
多忙な中でこの序曲は短期間に一気に書かれたといいます。




ベートーヴェンは自身の性格を戯曲の主人公に重ね合わせ、
曲中に自己を表現することを試みたといわれています。

また、この序曲は交響曲第5番「運命」の第1楽章と同じハ短調、アレグロ・コン・ブリオで、
動機の執拗な展開など、両曲には類似点が多く見出せます。

序曲「コリオラン」は戯曲の作者コリンに捧げられました。

*演奏と音響を改めた新録音です。弦の抑揚や管の強弱など細部の表現を改めました。
ベルリンフィルハーモニー大ホールの舞台から20m付近の音響を使用しています。


ベートーヴェン:コリオラン序曲 Op.62 [2022]
Ludwig Van Beethoven:"CORIOLAN" OVERTURE Op.62 [10:44]




Beethoven-Coriolan-Overture-2022.mp3



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2022年10月29日


ベートーヴェン:交響曲 第7番 イ長調 Op92 第2楽章 [2022] / Ludwig Van Beethoven:Symphony No.7 in A major, Op.92:II. Allegretto

Beethoven-05.jpg♪格調高く威厳に満ちた極美のアレグレット

この楽章に対するこれまでの個人的な認識は、全体に長調で溌剌とした
勢いのある第7番にあって、唯一の短調によるまったく違う表情が、
この交響曲に深い趣きをもたらしているというものでした。

しかし今回の制作ではそれに加えて、新しい発見がありました。
それは、ベートーヴェンの厳しいまでの意志力の表現です。




冒頭からしばらくは低音を中心に弦だけが演奏を続けていますが、
短調ではあるものの、音が細かく刻まれることで緊張感が保たれ、
決して悲しみに沈みこまない決然とした、前を見据える強い意志を感じさせています。

ベートーヴェンの音楽は人に泣き言を言うことをゆるしません。
もっと強くたくましく、自分を信じて歩みゆけと呼びかけています。

そうした精神は第7のアレグレットのような音楽にあっても、
確実に根底に流れていると感じました。
悲哀が漂う、ただのロマンティックな音楽ではないことは確かです。

第7交響曲は1813年12月8日、ベートーヴェン自身の指揮により初演されました。

*演奏と音響を改めた新録音です。全体にテンポを落とし、より重厚感を出すことを心がけました。
ベルリンフィルハーモニー大ホールの舞台から20m付近の音響を使用しています。


ベートーヴェン:交響曲 第7番 イ長調 Op92 第2楽章 [2022]
Ludwig Van Beethoven:Symphony No.7 in A major, Op.92
II. Allegretto [9:48]




Beethoven-Symphony-No7-2nd-2022.mp3



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2022年10月15日


シューベルト:交響曲 第9番 ハ長調 D 944『ザ・グレイト』第1楽章 [2022] / Franz Peter Schubert:Symphony No.9 in C major, D 944 "The Great":I. Andante - Allegro ma non troppo

Schubert01.jpg
♪尊敬するベートーヴェンの高みを目指して

1827年の3月、ベートーヴェンが重体に陥ったとのうわさがウィーンの街を走りました。

当時30歳になり貧困と病魔に苦しんでいたシューベルトの友人たちは、
彼を尊敬するベートーヴェンに一目、会わせようと、
シューベルトの歌曲を写した楽譜をベートーヴェンの枕元に持ち込みました。

楽譜を静かに一ページずつめくっていたベートーヴェンは、ほどなくして感嘆の声をあげました。

「シューベルトのうちには神のひらめきがある」

その後、シューベルトは友人と共にベートーヴェンを訪れることになりました。
ベートーヴェンは二人を部屋に招き入れると、次のような言葉を友人に告げました。

「ヒュッテンブレンナー 、シューベルトは私の魂を持っている。今に世界にその名を知られる人だ」

それから間もなくの1827年3月26日、ベートーヴェンはこの世を去りました。

ベートーヴェンは死の直前に「なぜもっと早くシューベルトを知ることができなかったのか」
と嘆いたといわれています。




一年が過ぎた1828年の3月、シューベルトは下書きもなしに、一気呵成に交響曲を書き上げました。
それがのちの1838年にシューマンによって発見され、メンデルスゾーンの指揮で初演されることになる
「未完成」と並ぶシューベルトの不滅の名曲「ザ・グレイト」です。

作曲当時、友人たちに「もう歌曲はやめた。これからはオペラとシンフォニーだけを作曲する」
と語っていたシューベルトが、尊敬するベートーヴェンの交響曲の高みになんとか達しようと、
その熱意と心魂を傾けた一大傑作となりました。

ベートーヴェンが告げた通り、その魂を継ぐ壮大な作品を書き上げたシューベルトは、
「ベートーヴェンがいないこの世にこれ以上生きて、何の意味があるだろうか」と言い残し、
1828年11月19日、偉大な作曲家の後を追うように飢餓によりこの世を去りました。享年31歳でした。

友人たちはその棺を担ぎ、ウィーンのベートーヴェンの墓地のとなりに葬りました。

*2007年の初公開から15年ぶりの新演奏、新録音です。
*ベルリンフィルハーモニー大ホールのステージから20m付近の音響を採用しています。


シューベルト:交響曲 第9番 ハ長調 D 944『ザ・グレイト』第1楽章 [2022]
Franz Peter Schubert:Symphony No.9 in C major, D 944 "The Great"
I. Andante - Allegro ma non troppo [15:31]



Schubert-Symphony-No9-TheGreat-1st-2022.mp3



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2022年09月25日


ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 Op.18 第1楽章 [2022] / Sergey Rachmaninov:Piano Concerto No.2 in C minor, Op.18:I. Allegro moderato

Rachmaninoff-04.jpg♪自身の内面に潜む闇と徹底的に対峙

現在、世界は漠然とした不安に覆われています。
パンデミックは完全に終息したとは言い切れず、それに加えて今年に入ってからは、
ロシアによるウクライナ侵攻が、いつ終わるともわからない状況です。

ニュースを見れば否が応でもこうした情報は入ってきて、知らずに精神に影を落とし、
少なからず心と体に変調をきたしても決しておかしくはありません。

マイナスの感情は自分にはそのつもりはなくとも、心の奥底に住み着いて、
理由のわからない不安、焦燥感、パニック、憤りの原因になることもあります。

音楽療法ではこうした症例に対処する場合、まずは患者の状態と同調することで、
カタルシスの効果を生み、そこから少しずつ気持ちを向上させていきます。
落ち込んだ気分の時に、いきなり明るく力強い音楽を聴かされても、
かえって余計に落ち込みを強めてしまうことになり兼ねません。

この曲を作曲したラフマニノフは9歳でペテルブルク音楽院に入学し、
12歳でモスクワ音楽院に移ると在籍中にピアノ協奏曲第1番、歌劇「アレコ」、
前奏曲嬰ハ短調などを作曲。いずれも高評価を受け、天才作曲家として前途洋々でした。
また、ピアニストとしても、当時一流の腕前を誇っていました。

そんな彼が初めて挫折を味わったのは、1897年、24歳の秋のことです。
自作の交響曲第1番が酷評を買い、重度のうつ状態に陥ってしまいました。
生まれついて繊細で神経質だった彼は、大きな精神的打撃を受けました。




ピアノ協奏曲第2番には、この時の心情が色濃く反映されています。
特に第2、第3楽章に続いて最後に書き上げられた第1楽章には、
救いの見えない苦しい心境が、主題を奏でる弦楽器群の低音にも表れています。

この楽章で彼は自らのマイナス感情と徹底的に対峙しています。
見て見ぬふりを続ける限りそうした感情はくすぶり続けますが、
自身がしっかり見て認知するだけで、次第に効力を失っていきます。

精神科の博士で音楽愛好家でもあったニコライ・ダールはラフマニノフに、
この状態を乗り越え、協奏曲の傑作を書くという暗示を与えました。
4ヶ月に及ぶ連日の治療が功を奏し、ラフマニノフは徐々に意欲を取り戻し始め、
ついにはピアノ協奏曲の不朽の名作、第2番ハ短調を完成させたのです。

*ベルリンフィルハーモニー大ホールのステージから20m付近の音響を採用しています。
*強奏時にオケの音が混濁しないように、金管を抑えるなどの変更を行っています。
*演奏の全体を見渡せるように展開部の速度を落としています。


ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 Op.18 第1楽章 [2022]
Sergey Rachmaninov:Piano Concerto No.2 in C minor, Op.18
I. Allegro moderato [11:19]



Rachmaninov-PianoConcerto-No2-1st-2022.mp3



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2022年09月11日


モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」第4楽章 [2022] / W.A.Mozart:Symphony No.41 in C major, K.551 "Jupiter":IV. Molto allegro

mozart-04.jpg♪力強く確信に満ちたモーツァルト最後の交響曲の最終楽章

もし交響曲を音楽の集大成と考えるなら、
41番はモーツァルトの音楽人生の総決算と言えるかもしれません。

モーツァルトにとって最後の交響曲となった「ジュピター」。

その最終楽章は例えようもなく神々しく煌びやかで、
あたかも天使たちが乱舞する天上世界を進みゆくかのようです。

前作の40番は肉体的にも経済的にも厳しかった、
モーツァルトの実生活を反映したかのような短調の交響曲でした。



しかし41番にはそれを打ち消すような明るさ、力強さがあります。

管楽器が順にコラールを奏でる部分は、まるで天国の門が開かれ、
その先に待つ神の面前に歩み出るようなイメージが広がります。

その後も音楽は迷いなき行進を続け、確信に満ちたまま全曲を締めくくります。

*公開していた第1楽章の音響・演奏内容を修正して差し替えました。
ベルリンフィルハーモニー大ホールのステージから20m付近の音響を採用しています。


モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」第4楽章 [2022]
W.A.Mozart:Symphony No.41 in C major, K.551 "Jupiter"
IV. Molto allegro [7:48]




Mozart-Symphony-No41-Jupiter-4th-2022.mp3



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2022年08月26日


モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」第1楽章 [2022] / W.A.Mozart:Symphony No.41 in C major, K.551 "Jupiter":I. Allegro vivace

mozart-04.jpg♪ローマ神話の最高神"ジュピター"の名を冠した美麗・壮大な交響曲

モーツァルトの最後の交響曲は、彼が書いた他の交響曲とは何かが違います。

私はこれまで「ジュピター」はその名の通り、ローマ神話の最高神のように輝かしく、壮麗、雄大な音楽であるとのみ捉えていました。

しかし、今回16年ぶりに一から打ち込み直した過程で、あることに気づきました。

これはモーツァルトがどん底から這い上がり、光と勝利に手を伸ばした命がけの意志の表明なのだと。

作曲当時のモーツァルトは貧窮を極め、近づく死の中、体調は最悪の状態でした。

この最中に39番、40番、41番の名作を短期間に書き上げたのはまさに奇跡と言っていいほどですが、それだけにモーツァルトの筆は冴えわたり、気迫のこもった作品が遺されました。

特に41番の第1楽章には、それが如実に表れています。

有名なハ短調からハ長調に切り替わる転調部分は、モーツァルトとしてはやや強引なきらいがあるものの、有無を言わさずこの苦境を打破しようという気概を感じます。



また後半、再現部のヘ短調から主調のハ長調へと魔法のような転調を繰り返す部分は、モーツァルトの圧倒的な天才に恍惚としながら、気づけば自分の中の問題も解決したかのような感覚になります。

「苦悩を突き抜けて歓喜へ」はベートーヴェンのモットーとして知られますが、実はこれを最初に表現したのはモーツァルトではなかったのかと制作しながら何度も感じました。

「ジュピター」は実生活の上では少しの希望もなくどん底にいたモーツァルトが、精神・意識の世界で苦境を打破し、現状に打ち勝ち、ついには宇宙の最高神の御前にまで到達する音楽であったと思います。

現在世界はかつて考えられなかったような疫病、戦争、自然災害などに苛まれています。

しかしこうした出来事は、次に訪れる光、希望、平和、そして愛に向けた、そこに至るための試練だと私は考えています。

苦しみはそれ自体のためにあるのではなく、その先の歓喜へと至るための目覚まし時計のようなものだと思います。

ですから、今困難に直面している方々も、これで終わりではなく、むしろこの先に本来の目的である魂の勝利があるのだと信じて、闇に覆われた現在を生き抜いていただけたらと思います。

(ローマ神話のジュピターとは日本神道の天照大御神、空海の言う大日如来のようなものだと思います)

9/11 公開していた音源の音響・演奏内容を修正して差し替えました。
ベルリンフィルハーモニー大ホールのステージから20m付近の音響を採用しています。


モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」第1楽章 [2022]
W.A.Mozart:Symphony No.41 in C major, K.551 "Jupiter"
I. Allegro vivace [9:43]




Mozart-Symphony-No41-Jupiter-1st-2022-2.mp3



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2021年08月22日


ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱」 第1楽章 [2021] / L.V.Beethoven:Symphony No.9 in D minor, Op.125 I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso


昨日、食料を買うために家を出て歩いていると、すぐ近くで街頭放送の音が聴こえました。
私が暮らす街の市長が現在のコロナの危機的な状況を訴え、
ワクチンを打っても不要不急の外出は控えてくださいとアナウンスしていました。

市長自身が街頭放送で直接呼びかけるのは初めてのことです。
一日の感染者がかつてない数に達していると語る声は沈痛でした。

私はこの時、「これはただ事ではない」と思いました。
戦時下の空襲警報は、このようなものだったのかもしれないと想像しました。

今も数多くの人々が、感染しながらも入院先がなく、
不安の中に自宅で時を過ごしていると聞きます。
救急車が来ても、そのまま置いて行かれることも少なくないといいます。

こうした方々の恐怖と不安はいかばかりでしょうか?
想像することさえできません。

ある医師は医療状況は逼迫しているのではなく、
すでに崩壊しているとテレビで言っていました。

私の街も、昨年の同時期に比べ、一日の感染者数が十数倍に達しています。
病床の稼働率は100%で、感染しても入院はほぼ不可能でしょう。

多くの人々がいつ終息するとも知れぬコロナの恐怖と闘い疲弊しています。
しかし私たちは生きていかなければなりません。

市長のただならぬアナウンスを聴いた後、
頭の中には自然と第九の第1楽章が流れていました。

この難局を乗り切るには、通常を超えた強い意志力が必要だと思います。
その思いに突き動かされながら、1年ぶりにこの曲を新たに録音し直しました。


ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱」 第1楽章 [2021]
L.V.Beethoven:Symphony No.9 in D minor, Op.125
I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso [18:59]



Beethoven-Symphony-No9-1st-2021.mp3


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2020年08月23日


オンライン特別プログラム - モルダウ/クラシック名曲集 Vol.1 バーチャルコンサート / Online Virtual Concert - Classical Music Best Selection Vol.1

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今回は夏休み期間中ということで、これまでのように交響曲まるごと1曲ではなく、
様々な楽曲からいいところを集めたオムニバス形式でお届けします。

中には1楽章すら完全ではないものもあります。
ですが、とにかく楽曲中の美しい旋律に光を当てたいと思い、あえてそうした形にしました。


モーツァルト:交響曲第25番 ト短調 K.183 第1楽章

モーツァルトの生涯を描いた映画「アマデウス」で印象的に使用されて以来、
一躍人気曲になった楽章です。

モーツァルトは41曲の交響曲を書いていますが、短調は25番と40番のみでいずれもト短調です。
冒頭のシンコペーションの主題は鮮烈で、シンプルながらインパクト大です。


カリンニコフ:交響曲第1番 ト短調 第1楽章 提示部

カリンニコフは若くしてこの世を去ったロシアの作曲家で、
作品数は少ないものの、特に2つの交響曲によってその名を残しています。

晩年の病床ではもはや自身で譜面を書くことさえできず、
傍らにいた妻が口述筆記の形で、代わりに書いていたともいわれています。

そう思いながらこの楽章の主題を聴くと、胸に迫るものがあります。


ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調 Op.27 第3楽章より

交響曲の名曲として紹介されることが少ないラフマニノフの第2番ですが、
ことに第3楽章の美しさは比類がなく、あらゆる交響曲の中でも屈指の名作です。
ピアノ協奏曲第2番やヴォカリーズを書いたラフマニノフだからこその旋律美です。

主題は米ロック歌手エリック・カルメンがシングルで引用したほか、
月9ドラマ「ピュア」では挿入曲として用いられていました。



ショパン:練習曲 第3番 ホ長調 Op.10-3 「別れの曲」

ショパン自身も気に入っていたというこの曲の旋律は、古今東西のクラシックの名旋律の中でも、
片手の指に入るほど美しく、完成されています。

ショパンほどに魅力的な旋律が多い作曲家もめずらしいですが、
その中でも「別れの曲」と呼ばれるこのエチュードには特別なものがあります。


エルガー:愛のあいさつ Op.12

エルガーが愛する妻のために書いたピアノ曲で、後にヴァイオリン版でも有名になりました。
特に説明の必要もないほどの人気曲で、ドラマ、CM、着信音など生活の至る所でも耳にします。

今回は初めて主旋律をチェロで奏でてみました。


スメタナ:連作交響詩「我が祖国」より「モルダウ」

ボヘミアの歴史や伝説を背景とした交響詩「わが祖国」の2曲目で、特に有名です。
「モルダウ(ヴルタヴァ)」とはスマヴァの森に源流を発し、山々の裾を流れ
プラハを貫いて海へと至る河のことです。

音楽では木々の葉から滴り落ちた雫が集まり流れとなり、やがて河の形をとり村々を抜け、
村人の暮らしや自然を見つめ大河になり、最後は海へと合流していくまでが描かれています。

1曲を通じてあたかもひとりの人生が表現されたかのような雄大な作品です。


モーツァルト:交響曲第25番 ト短調 K.183 第1楽章 [2020][IR]
W.A.Mozart:Symphony No.25 in G minor, K.183
I. Allegro con brio [8:11]



Mozart-Symphony-No25-1st-2020-IR.mp3



カリンニコフ:交響曲第1番 ト短調 第1楽章 提示部 [2020][IR]
V.S.Kalinnikov:Symphony No.1 in G minor
I. Allegro moderato [6:33]



Kalinnikov-Symphony-No2-1st-2020-IR.mp3



ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調 Op.27 第3楽章より [2020][IR]
Sergei Vasil'evich Rachmaninov:Symphony No.2 in E minor, Op27
III. Adagio [4:52]



Rachmaninov-Symphony-No2-3rd-2020-IR.mp3



ショパン:練習曲 第3番 ホ長調 Op.10-3 「別れの曲」 [2020][IR]
Frederic Francois Chopin:Etude No.3 in E major, Op.10-3 [4:16]



Chopin-Etude-No3-2020-IR.mp3



エルガー:愛のあいさつ Op.12 (Cello) [2020][IR]
Edward Elgar:Salut d'amour Op.12 [3:05]



Elgar-Salut-damour-2020-IR-Cello.mp3



スメタナ:連作交響詩「我が祖国」より「モルダウ」[2020][IR]
Bedrich Smetana:The Moldau (Vltava) from "My Country" [14:29]



Smetana-Moldau-My-Country-2020-IR.mp3


*オーケストラ曲はベルリンフィルハーモニー大ホールの音響を使用しています。
*ピアノ曲と室内楽曲はオーストリアのエステルハージ宮殿ホールの音響です。



アンコール -encore-

ランゲ:花の歌 Op.39 [2020][IR]
Gustav Lange:Blumenlied Op.39 [4:39]



Lange-Blumenlied-2020-IR.mp3





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2020年08月09日


オンライン特別プログラム - ジョン・ウィリアムズ 映画音楽集 バーチャルコンサート / Online Virtual Concert - John Williams:Chinema Music (Star Wars etc.)

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『シンドラーのリスト』は、スティーヴン・スピルバーグ監督による1993年のアメリカ映画。
第二次世界大戦時にドイツによるユダヤ人の組織的ホロコーストが東欧のドイツ占領地で進む中、
ドイツ人実業家オスカー・シンドラーが1100人以上ものポーランド系ユダヤ人を自身が経営する
軍需工場に必要な生産力との名目で絶滅収容所送りを阻止し、その命を救った実話を描いています。

シンドラーは決して絵に描いたような善人の英雄ではなく、むしろ快楽主義に取りつかれた遊び人で、
プレイボーイのライフスタイルを楽しみ、生きることをそのすべての面で享受していました。
同時代の人たちから見てくれよく育ってきた人間とみなされて、上流社会の中で立ち回り、
良い身なりをし、女性たちからももてはやされ、金銭を湯水のように使っていました。

当初は戦争に乗じてひと儲けするためにポーランドにやって来たシンドラーでしたが、
ポーランド系ユダヤ人たちに対するナチス党政権の度を越えた弾圧に不信感を募らせ、
自らもナチ党であったにも関わらず、無力なユダヤ人住民たちを救うことに意識が転換していきました。

やがて出来る限り多くのユダヤ人を救済したいという願望の下に、
最後には全財産をこの目的のために投じただけでなく、自らの生命まで賭けようとしたのでした。
彼の救済の行動は執念ともいえるもので、動きを怪しんだナチスの親衛隊に3度も逮捕されるも、
時には収容所の看守に賄賂を渡すまでして、徹底した救済活動に身を投じました。

戦後に事業に行き詰まり困っていたシンドラーを、彼に救われたユダヤ人たちはイスラエルに呼び、
今度は反対に援助して彼の生活を支えたということです。

映画で音楽を担当したジョン・ウィリアムズは、フィルムを観て自分には荷が重すぎると感じ、
スピルバーグ監督に「この作品には自分よりもっと適任の作曲者がいると思う」と進言しました。
しかし監督は、「知ってますよ、でもその人たちはみんなすでに故人なんです」と返しました。

ジョン・ウィリアムズはこの作品でアカデミー作曲賞、英国アカデミー賞 作曲賞を受賞しました。
サウンドトラックにおいて、メインテーマなどの主要なヴァイオリンソロは、ユダヤ人であり、
20世紀の最も偉大なヴァイオリニストの一人と評価されるイツァーク・パールマンが演奏しました。




尚、今回併せて公開した『スターウォーズ』と『E.T.』のメインテーマは、最近使用してきた
ベルリンフィルハーモニー大ホールの音響を更に研究して、効果を最大限に引き出しました。
過去に公開した音源に比べ、よりダイナミックで立体的なサウンドをお楽しみいただけると思います。


ジョン・ウィリアムズ:映画「シンドラーのリスト」から メインテーマ
John Williams:Main Theme from "Schindler's List" [4:07]






ジョン・ウィリアムズ:映画「スターウォーズ」から メインテーマ
John Williams:"STAR WARS" MAIN TITLE [6:07]






ジョン・ウィリアムズ:映画 E.T.のテーマ -The Flying Theme
John Williams:The Flying Theme from "E.T." [11:06]




*作曲家の著作権が継続中のため音源はストリーミング再生のみです。
*映画「シンドラーのリスト」メインテーマは初公開曲です。
*後2曲は演奏内容をあらため、新たな音響(IR)で録音しています。




アンコール -encore-
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ [2020][IR]
M.Ravel:Pavane pour une Infante defunte [6:54]



Ravel-Pavane-pour-une-Infante-defunte-2020-IR2.mp3




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